経済に良いことでも株式市場のとっては必ずしも良いとは限らないこともあり
ます。円高への反転は東京市場に取って輸出企業の収益下押し圧力として
意識され株価の下落要因です。指数の寄与度の高い主力輸出企業の株価
下落は日経平均の下げに直結します。アベノミクス相場スタート以来円安株
高のシナリオが定着した東京市場では円高は株安に直結します。
一方昨年10月末から進んだ円安局面では円安が原材料の上昇という形で利
益を圧迫する中小企業に逆風となり大企業との格差拡大が問題視されました。
円安で潤う輸出大企業に対して円安の恩恵とは無縁の内需型中小企業は円
安デメリットで景況感は悪化しました。また円安はエネルギーや原材料の値上
がりから食料品価格中心に価格上昇が顕著になり消費者の可処分所得の減
少を通じて消費税引き上げ後の消費低迷に拍車をかけました。
年明け以降は原油安の進行と円高の進行が重なりガソリンや灯油価格大幅
な下落に繋がり国民生活にはトータルではプラス要素が大きくなっています。
一方原油安と円高は現状では株安要因とみなされています。産油国のロシ
アやベネズエラ経済への打撃は国際金融市場の波乱の要素ともなります。
米国ではシェール企業の苦境が関連産業や金融市場への懸念材料として
影を落としています。今の市場はデメリット部分への不安心理の広がりが
止まらない状態です。
あるセクターだけが大きな恩恵を受ける一方別のセクターは恩恵を受ける
どころかマイナス要因が大きい一人勝ちの状態が果たして良いことなのか。
円高に振れたと言っても1年前に比べればまだ1割ちょっと円安水準です。
105円から110円の間で安定することが日本の産業界にとってももっとも居心
地の良い水準だと1年前には言われていました。110円台半ばなら輸出企業
にとっても十分な追い風ではないでしょうか。
結局独り勝ちよりも多くの人たちが恩恵を受ける環境がベストではないので
しょうか。行き過ぎは歪を生みそれがやがて大きな亀裂になることもあります。
原油安も円安もほどほどの水準で落ち着いてくれるのが経済にとってはもっ
とも望ましいことではないでしょうか。すべてに利害関係者が奉行の大岡越
前守のお裁きのお噺である「三方一両損」を受け入れる謙虚さこそ必要です。
世界の金融市場はスイスフランショックに見舞われました。東京市場も16日
には大荒れで株価は一時500円を超える下げで16592円まで下げる場面が
ありましたが大引けにかけて戻し下げ幅は半分程度まで縮まり16864円で
今週の取引を終えました。下値の目処と言われた16500円台で下げ止まっ
た格好です。16日のNY市場は190ドル高と反発円相場も117円台半ばまで
戻しました。週明けの東京市場はシカゴCMEに鞘寄せされるように17000円
台回復しそうです。
明日の更新はお休みします。
ます。円高への反転は東京市場に取って輸出企業の収益下押し圧力として
意識され株価の下落要因です。指数の寄与度の高い主力輸出企業の株価
下落は日経平均の下げに直結します。アベノミクス相場スタート以来円安株
高のシナリオが定着した東京市場では円高は株安に直結します。
一方昨年10月末から進んだ円安局面では円安が原材料の上昇という形で利
益を圧迫する中小企業に逆風となり大企業との格差拡大が問題視されました。
円安で潤う輸出大企業に対して円安の恩恵とは無縁の内需型中小企業は円
安デメリットで景況感は悪化しました。また円安はエネルギーや原材料の値上
がりから食料品価格中心に価格上昇が顕著になり消費者の可処分所得の減
少を通じて消費税引き上げ後の消費低迷に拍車をかけました。
年明け以降は原油安の進行と円高の進行が重なりガソリンや灯油価格大幅
な下落に繋がり国民生活にはトータルではプラス要素が大きくなっています。
一方原油安と円高は現状では株安要因とみなされています。産油国のロシ
アやベネズエラ経済への打撃は国際金融市場の波乱の要素ともなります。
米国ではシェール企業の苦境が関連産業や金融市場への懸念材料として
影を落としています。今の市場はデメリット部分への不安心理の広がりが
止まらない状態です。
あるセクターだけが大きな恩恵を受ける一方別のセクターは恩恵を受ける
どころかマイナス要因が大きい一人勝ちの状態が果たして良いことなのか。
円高に振れたと言っても1年前に比べればまだ1割ちょっと円安水準です。
105円から110円の間で安定することが日本の産業界にとってももっとも居心
地の良い水準だと1年前には言われていました。110円台半ばなら輸出企業
にとっても十分な追い風ではないでしょうか。
結局独り勝ちよりも多くの人たちが恩恵を受ける環境がベストではないので
しょうか。行き過ぎは歪を生みそれがやがて大きな亀裂になることもあります。
原油安も円安もほどほどの水準で落ち着いてくれるのが経済にとってはもっ
とも望ましいことではないでしょうか。すべてに利害関係者が奉行の大岡越
前守のお裁きのお噺である「三方一両損」を受け入れる謙虚さこそ必要です。
世界の金融市場はスイスフランショックに見舞われました。東京市場も16日
には大荒れで株価は一時500円を超える下げで16592円まで下げる場面が
ありましたが大引けにかけて戻し下げ幅は半分程度まで縮まり16864円で
今週の取引を終えました。下値の目処と言われた16500円台で下げ止まっ
た格好です。16日のNY市場は190ドル高と反発円相場も117円台半ばまで
戻しました。週明けの東京市場はシカゴCMEに鞘寄せされるように17000円
台回復しそうです。
明日の更新はお休みします。
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