kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

空中戦を制す!

2013-11-22 07:51:42 | 日記
NY安にも拘わらず21日東京市場は5月以来の1万5300円台を回復して引けま
した。事前の予想ではNY安と円安の一服で小幅高でのもみ合いも予想されま
たが、9時半過ぎから先物に大口の買いが入り1万5300台回復その後も先物買
い主導で10時35分には5377円まで上昇、午後はHCBC中国PMI値低下で上げ
幅を縮めましたが、2時過ぎから先物主導で再び上昇して今日のほぼ高値圏で
ある1万5365円で引けました。

先物の動きをみる限り早耳筋は先週の外国人投資家の大幅な買い越しを掴ん
でいたのではないかと勘繰りたくなります。引け後のネットニュースが伝えるとこ
ろによると11月第2週の外国人投資家の買い越し額は1兆1720億円と4月以来
7ヶ月ぶりの高水準でした。個人の売り越しは1兆1526億円であり外国人投資家
の買いに個人投資家が売り向かった格好です。

外国人投資家の大幅な買い越しが市場を強気にさせたことは間違いありません。
そして個人投資家が1兆円弱の売り越しを記録したことは証券税率アップ前の個
人投資家の売りがかなり出尽くしたことに繋がるかもしれません。もちろん税率
アップ前の駆け込みの売りがどのくらいの額あるかは分かりませんが。

5月高値期日の信用返済や新規の信用売りも含まれていますが、1兆円弱という
額のうち9160億円が現物の売りですから換金売りはかなり出尽くしたのかもしれ
ません。懸念材料だった個人投資家の売りは既にピークを過ぎ先行きの需給関
係にはプラス要因です。

思い起こせば東日本大震災後の株安から大幅反発したことや11月14日の解散
表明で日本株が急上昇したこと、日銀の4月4日の異次元の緩和政策発表での
大幅高はすべて外国人投資家の大幅買い越しが背景にありました。今週も引き
続いて外国人投資家の大幅な買い越しが続いていているようなら5月高値も視野
に入ってきそうです。

先物の影響が大きいファーストリテイリングやソフトバンク、KDDIが日経平均を
嵩上げしていることも事実です。また新高値銘柄に共通しているのは好業績で
しかも取組妙味のある銘柄が多いことです。取り組み妙味が乏しいトヨタが蚊帳
の外なのもそんな背景があるのかもしれません。需給主導での上昇ですからもろ
さも一面あることは心得ていたほうがよさそうです。

21日の売買代金はソフトバンクに続いて日経平均の2倍動きのある上場ETFが
売買代金の2位に顔を出しています。値動きの荒い展開が今後も続くことが予想
されます。売り時を間違えると深手を負う危険性があることは肝に銘じる必要が
ありそうです。

需給面では裁定買い残高の積み上がりは将来の懸念要因ですが、当面はNY
市場の大幅な調整でもなければ来月のメジャーSGにかけて上昇しどの時点か
でピークを付ける可能性が高そうです。5月以降奇数月に高値を付けています。
次が7月そして9月、相場のリズムから言えば11月高値も上昇ピッチの速さから
考えられます。

今回の上昇局面は先物を仕掛けた投資家の勝利で終わりそうですが、上手く
流れに乗った投資家も「潮は満ちそして引いていく」のごときは市場の宿命です。
潮が引き始める前に撤収することをお勧めします。


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