kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

安川電機は躓いたが

2022-07-12 04:03:19 | 日記
11日の日経平均は参議院選挙で自民党の単独過半数確保で政権運営がしやすくなる
ということや外国為替市場で円相場が1ドル137円前半まで下落したことで輸出企業
の採算が改善するとの思惑から自動車関連株や機械株が物色されました。

もっとも終値は2万7000円台を維持できませんでした。円安頼みの相場にはやはり
限界がありそうです。東日本大震災ごの超円高を経験したことで企業は工場の海外
移転を加速しました。地産地消が標準となり自動車や部品、電気製品なども日本か
らの輸出は減少しました。

さらに自動車部品は国内生産から海外生産でコスト抑制を強めたことでマレーシア
でのコロナ感染の拡大や上海のロックダウンで日本への輸出が止まり国内の自動車
生産がストップするという事態を招きました。コンテナ運賃の高騰もあり物流費の
上昇も無視できなくなりました。寸断されたサプライチェーンの再構築が自動車な
ど組み立て産業にとっては今後の課題になりました。

137円台という超円安にも拘わらず日経平均が2万7000円手前でもたついているのは
製造業の上場企業が多く、円安は大きなメリットと言われたのは既に過去のものと
なっていることを示しているようです。エネルギーなど原材料や穀物などを輸入に
頼っている日本経済にとっては円安デメリットを受ける企業も多く少なくとも国民
生活にはマイナス面も多く円安は物価高に拍車をかけている状態です。

円安で恩恵を受ける自動車でも少なくとも国内販売分に関しては原材料高というマ
イナス面はあります。また部品メーカーは完成車メーカーと違って円安メリットの
恩恵は少なく原材料高のマイナス面が大きいようです。しかも半導体不足やサプラ
イチェーンの寸断の影響で完成車メーカーが減産を余儀なくされる影響も受けます。

130円台後半の円安は企業業績の明暗が一段とはっきりすることが認識されるのでし
ょうか。決算で何となくという期待が具体的な数字として出てきます。今回も個別
企業の株価の変動は大きなものとなりそうです。3月期決算企業の前哨戦となる安川
電機の決算は市場予想に届かず11日には逆行安でした。安川電機の躓きが例外になる
のか、その答えはまもなく出ます。
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