kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

アマダサプライズ(2)

2014-05-18 08:14:56 | 日記
16日の東京市場が201円下げる中でアマダが逆行高しました。前日比15.6%値上
がりし売買代金も1部市場で第4位でした。このニュースが伝わった前日も8%上昇
していますからこの2日間で24%も急騰した計算になります。

機械株でも地味なイメージが定着しているアマダ株がこれ程の大商いになるのも
珍しいことです。大幅高の要因は6円の増配と自社株買いを発表したことです。
そして驚きなのは今期だけでなく2016年3月期まで稼いだ利益の全てを株主に
還元すると言う方針だったことです。

過去10年間平均3%と低水準に止まったROEを高める経営にシフトすると言う大胆
な方針転換が市場に驚きを与えました。円安効果の一巡や消費税引き上げによる
反動で日本企業の今期業績見通しは市場の期待とは裏腹に微増益という会社側
の慎重な見通しが当面の株価大幅上昇への期待を低下させています。

株主還元の拡大や資本効率の改善に取り組んでいる銘柄は相対的に全体の相場
が下げる中でも三井物産や三菱商事株は堅調に推移しています。欧米株に比べ
て見劣りのするROEの改善は待ったなしです。ROEが高い企業はPERが市場平均
よりも高くなる傾向があります。日本株全体のPERの底上げにはROEを意識した
経営を1社でも多くの企業が実践することです。

もっともこれだけ大胆な株主還元策を打ち出せるのもアマダが実質無借金経営で
手持ち資金が豊富だということがあります。業種を問わず積極的な株主還元策を
取れる企業は財務内容が良好な企業に限られます。自動車株では既に発表済み
ですが6月の株主総会の決議を経て上限3000億円の自社株買いに踏み切るトヨ
タ株にも期待が持てるかもしれません。
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