kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

米国は短期戦、中国は長期戦

2019-06-13 06:14:04 | 日記
市場で最近コンセンサスとなっているのが、FRBが近々利下げに
踏み切るということと米中通商協議は長期戦となるだろうという
ものです。両者は対の関係になっています。1年前は今年もFRBは
1、2回程度の利上げを行うだろうというのが市場の大方の見方
でした。

しかし米中通商協議が難航し市場が期待した関税の撤廃どころか
延期していた25%への引き上げを行うことになりました。更に
追い打ちをかけるように中国製造2025の中心的企業のファーウ
ェイへの制裁が行われ米中関係は悪化の一途を辿りいよいよ米国
経済にも下押し圧力がかかり景気を支える意味でFRBが利下げに
踏み切るという観測が急激に高まりました。

もしG20の場で米中首脳会談が実現し何らかの妥協が成立すれば
世界経済の重しも取れ米国経済も再び上昇することになり利下げ
の必要性は薄れるでしょう。それはそれで7月の会合での利下げ
を8割が予想していることもあり波乱模様になるかもしれません。

現在の米国株を支えているのは貿易戦争激化で好調な米国経済が
変調をきたしてもFRBが利下げで支えるという期待感です。企業
業績は減速するのに株価が利下げ期待で上昇するということは常
に株価の割高感と隣り合わせの関係が続くことになります。

業績の裏付けの乏しい株高は常に急落という不安を持ちながら
の展開になります。短期筋は当面株高だと予想すれば株買いに
走るでしょうが、長期投資家は業績の裏付けの乏しい上昇では
積極的な投資には慎重になるでしょう。

米中通商協議の先行きに明確な方向性が出るまでは短期筋による
空中戦での急伸、急落を繰り返す相場が続きそうで明確な方向性
は出にくいでしょう。短期筋の活躍する相場では不法移民問題に
端を発したメキシコへの関税を課すニュースや延期するニュース
で相場は大きく動きます。

市場の最大の懸念材料である米中通商協議の動きで相場は今後も
揺れ動きそうです。トランプ大統領は通商問題では短期戦での決
着を望み今後も中国に対して圧力をかけてくるでしょう。当面は
業績だけでなく再編期待など材料のある銘柄に光が当たりそうです。
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