kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

決算発表本格前に波乱が

2018-10-25 07:38:33 | 日記
いよいよ日本企業の決算発表が始まりました。3月期決算企業は
通期上方修正があるのかないのか、12月決算企業は通期の全容が
ほぼ明らかになります。また来期業績のヒントが出てくるかもし
れません。

市場心理が弱気に傾いていることもあり決算発表で株価が上昇す
るケースよりも下落するケースが増えそうな予感もします。特に
年初時点に比べて株価が上昇しているケースでは事前の期待値も
高く発表が利益確定売りの対象になるかもしれません。

まして予想外の悪い決算では株価は大きく下落するケースも考え
られます。経済紙に業績下方修正記事が掲載されたリクシル株は
23日に15%強も下落しました。同業のTOTOも8%弱も下げ24日も
売りが続き一時年初来安値を更新しました。

米中貿易戦争の影響で中国の受注が大きく落ち込んだ設備投資関
連銘柄は先駆して下げましたから決算が悪い内容でも下げは限定
的でしょう。一方これまで悪材料が表面化せず株価の下げが小幅
だった銘柄には容赦のない売りが待ち構えているようです。

大きくの企業で既に終わった9月までの業績内容は順調でも貿易
戦争の影響が本格化する今後の業績不透明感は強く市場が好感す
るケースは多くないかもしれません。米国株でもキャタピラーの
決算は好調でしたが関税の影響もあり原材料価格の上昇から通期
業績には慎重な見方でした。株価も7%弱下落しました。

私の記憶ではここ数年決算発表をキッカケに相場が立ち直ったケ
ースは皆無だったようです。むしろ悪材料を一旦織り込んでから
株価も立ち直るケースが多かったように記憶しています。中間選
挙にサウジ問題それにイタリアの財政問題また英国のEU離脱問題
など当面は懸念材料山積です。

米国市場ではこれまで株高は好調な企業業績が支えていました。
しかしいざ蓋を開けたら不安材料が山積していたのでしょうか。
テキサス・インスルメントの低調な業績見通しから半導体関連銘
柄は軒並み大きく下落しました。企業業績の好調が米中貿易戦争
の不安材料を打ち消す特効薬でした。

それが決算発表で不安が増してきたことで米国一強相場に変調が
出てきました。24日の608ドル安はこれまでの株高の反動なので
しょう。頼みの米国株が崩れてはこれまで以上に世界の投資家は
リスクを取れなくなってしまいます。日経平均の2万2000円前半
は割安だという前提条件は崩れてしまいます。

思い起こせば東京市場が今月2日に2万4448円をつけた時点では
多くの市場関係者が年内の上値の目途2万5000円、下値は精々2万
3000円という見通しでした。米国株安を受けて今日の東京市場は
2万2000円割れは必至です。僅か3週間余りで下値の目途を1000円
市場も切り下がってしまいました。

下値の目途の2万3000円割れでは個人投資家が信用で買いを入れ
ました。今月の高値から下落する過程で先週まで3900億円近く
増加した信用買い残高は今週の大幅下落で大きなしこりとなる
ことも考えられます。このまま10月の月足は大きな陰線で終わ
る可能性も出てきました。年末高に黄色信号が灯ってしまった
ことだけは確かなようです。
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