kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

テスラこけてみなコケタ

2020-09-10 07:02:50 | 日記
スター銘柄が大幅下落の元凶になってしまったようです。FANGに加え
エヌビディア、ZOOM、テスラなど8月の主役銘柄が先週からこれまで
の上昇が嘘のように下げました。レーバーディ明けの8日も下げ止まら
ずナスダック市場は高値からの下落率が10%を超え調整局面入りも市場
では囁かれています。

8月相場は近年なかったくらいの活況相場だっただけにいったん下げ相
場に突入すると一気に売りが増えます。米国ではレーバーディ明けから
市場は大統領選挙モードに突入して値動きが荒くなるという観測も出て
います。いくら高成長ハイテク銘柄でも短期的に株価が大きく上昇すれ
ばいずれ急落は避けられなかったようです。

特にテスラは自動車首位の時価総額のトヨタを7月に抜き去りその後も
急騰したことで一時はトヨタの時価総額の2倍まで大化けしました。過
熱感あってもどこでピークなのかは誰にも分かりません。「音楽が鳴り
続けている間は踊り続けなければならない」投資の現場では後からバブ
ルだったという指摘があっても急騰している状況では追随しなければ持
たざるリスクという不安が消えません。そこが投資の難しさの一面です。

急騰に急騰を続けていたテスラに一転逆風が吹きだしたのは10日前から
です。50億ドルに新株発行を発表しました。明らかに株価に過熱感のあ
ったタイミングで増資に踏み切るのはバブル期の日本企業のケースとそ
っくりです。

さらに期待の高かったS&P500銘柄への採用見送りに加えてGMが新興EV
メーカーの二コラに資本参加するというニュースで競争が激化するという
ニュースでも出てきました。相場が若く勢いがある時にはあまり悪材料視
されないニュースでも売りの材料になり下げるのは上昇相場が短期的には
既に終わったことを示しているのかもしれません。

同じく8月の相場のリード役だったアップルは既にスマホの販売だけでなく
サービスで稼ぐビジネスモデルを確立していて盤石な基盤を築いています。
しかしテスラが4半期連続で黒字を計上していていますが、VE販売による
排出権クレジットでの利益が大きく自動車販売だけではまだ赤字です。

今後は排出権クレジットを購入している大手自動車メーカーもEVの販売を
拡大して購入額を最終的にはゼロにする方針のようです。EV市場でのブラ
ンド力の高さを差し引いてもテスラがEV市場で中長期的に優位性を発揮し
続けられるかは現時点では不透明です。同じテック銘柄でもアップルなど
のFANG銘柄と同様な評価はまだ時期尚早です。

米国のテック銘柄が調整入りしたことで日本でも7月から8月にかけて急騰
した半導体銘柄や好PER銘柄には売りが出やすい状況が続くかもしれません。
それでも日経平均の下げが米国株に比べて軽微なのは大型ハイテク銘柄が
東京市場にはないからです。これは喜ぶべきではなくやはり不安視すべき
です。

コロナ終息後もオールドエコノミーが経済の主役になることは考えられま
せん。やはりイノベーションを起こすハイテク銘柄が再び主役に戻ってく
るでしょう。停滞した経済を回復させるのはこれまでの旧来型の産業では
なくイノベーションを起こし、国を成長させる産業です。日本経済の課題
はまだ解決されないままです。

11日は急用のため更新をお休みします。
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