週末の10日に昨年来高値を更新して1万8600円台に乗せた東京
市場の週明け13日の値動きは売り買い交差する中で予想よりも
しっかりしたものでした。円相場が115円を割れて戻ってきたこと
で100円程度の下げも考えられましたが、安く始まった日経平均
はするすると上昇して9時半過ぎにはプラス圏に浮上しました。
上げ幅は小幅でしたが大引けは2日連続で高値を更新しました。
出来高が少ないのは気になりますが先高感は依然保っているよ
うです。波乱があるとすれば14日から15日に開かれるFOMCで
利上げペースが市場の予想と大きくかけ離れたものになるかどう
かでしょうか。
13日の市場では子会社のテック電子の売却観測が出た東芝が上
昇するなど相変わらず東芝関連のニュースは事欠かないようです。
今日予定だった決算発表はまたも延期になるようです。先月の決
算発表がドタキャンされた前歴を持つ東芝は再び決算発表が延期
されるという異常事態です。
延期の理由は東芝と米原子力事業子会社WHの監査法人との意
見が分かれていることだそうです。今後のWH再建問題は日米両
政府をも巻き込んだ問題に発展しそうなことが伝わりまだまだ騒動
は続きそうです。昨年から続く決算発表の延期は企業統治が既に
機能していないことを示しています。東芝の闇は深いようです。
振り返ってみれば昨年はシャープの再建問題で政府の再建ファン
ドと鴻海との綱引きで話題を集めました。一旦4月に決まった鴻海
主導での再建策がシャープの隠れ債務問題で払い込みが延期に
なり再建の行方は一時混沌としました。割り当て価格の修正が行
われ8月に払い込みが終了するまで株価も揺れ動きました。
結果的には割り当て価格は当初の118円から88円となり鴻海の負
担は総額4890億円から3888億円と1002億円も少なく済み交渉上手
の鴻海に翻弄されました。既存の株主に取っては買収が決まる前
150円前後で推移していた株価は8月に87円まで下げたけれども業
績の回復が少しずつ鮮明になるに従い396円(13日現在)と2倍弱に
なった訳ですからスポンサーが鴻海で良かったのかもしれません。
もしスポンサーが政府の再建ファンドだったらここまで急激に業績も
株価も回復していなかった可能性は高かったでしょう。当初EMS専
業の鴻海によるメーカーの再建には懐疑的な見方もありましたがこ
こまでは鴻海流の様々な支援策で急激に業績改善が進んだことは
評価しなければなりません。
1年前には想像もできなかった現在の東芝とシャープの状況は企業
は生き物で一歩足を踏み違えるとどんどん悪い方向に向かってしま
うという教訓です。それだけ経営者の資質が苦しい時こそ問われま
す。潜在的な東芝予備軍が大手の日本企業の中にもいることを忘れ
てはいけません。
市場の週明け13日の値動きは売り買い交差する中で予想よりも
しっかりしたものでした。円相場が115円を割れて戻ってきたこと
で100円程度の下げも考えられましたが、安く始まった日経平均
はするすると上昇して9時半過ぎにはプラス圏に浮上しました。
上げ幅は小幅でしたが大引けは2日連続で高値を更新しました。
出来高が少ないのは気になりますが先高感は依然保っているよ
うです。波乱があるとすれば14日から15日に開かれるFOMCで
利上げペースが市場の予想と大きくかけ離れたものになるかどう
かでしょうか。
13日の市場では子会社のテック電子の売却観測が出た東芝が上
昇するなど相変わらず東芝関連のニュースは事欠かないようです。
今日予定だった決算発表はまたも延期になるようです。先月の決
算発表がドタキャンされた前歴を持つ東芝は再び決算発表が延期
されるという異常事態です。
延期の理由は東芝と米原子力事業子会社WHの監査法人との意
見が分かれていることだそうです。今後のWH再建問題は日米両
政府をも巻き込んだ問題に発展しそうなことが伝わりまだまだ騒動
は続きそうです。昨年から続く決算発表の延期は企業統治が既に
機能していないことを示しています。東芝の闇は深いようです。
振り返ってみれば昨年はシャープの再建問題で政府の再建ファン
ドと鴻海との綱引きで話題を集めました。一旦4月に決まった鴻海
主導での再建策がシャープの隠れ債務問題で払い込みが延期に
なり再建の行方は一時混沌としました。割り当て価格の修正が行
われ8月に払い込みが終了するまで株価も揺れ動きました。
結果的には割り当て価格は当初の118円から88円となり鴻海の負
担は総額4890億円から3888億円と1002億円も少なく済み交渉上手
の鴻海に翻弄されました。既存の株主に取っては買収が決まる前
150円前後で推移していた株価は8月に87円まで下げたけれども業
績の回復が少しずつ鮮明になるに従い396円(13日現在)と2倍弱に
なった訳ですからスポンサーが鴻海で良かったのかもしれません。
もしスポンサーが政府の再建ファンドだったらここまで急激に業績も
株価も回復していなかった可能性は高かったでしょう。当初EMS専
業の鴻海によるメーカーの再建には懐疑的な見方もありましたがこ
こまでは鴻海流の様々な支援策で急激に業績改善が進んだことは
評価しなければなりません。
1年前には想像もできなかった現在の東芝とシャープの状況は企業
は生き物で一歩足を踏み違えるとどんどん悪い方向に向かってしま
うという教訓です。それだけ経営者の資質が苦しい時こそ問われま
す。潜在的な東芝予備軍が大手の日本企業の中にもいることを忘れ
てはいけません。