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閑話つれづれ其の11

2008年08月29日 | Weblog
欲窮千里目更上一層楼

 2006年3月の日本経済新聞の囲み記事に、円覚寺(神奈川県鎌倉市)の管長から当時の小泉首相に贈られた書額の話があった。「欲窮千里目更上一層楼」中国唐代の詩人の詩とのことである。「遠くを見るためにはより高い所に上がらなければならない」という意味だそうだ。足立管長の「日本の将来と人類の前途を考えてもう一段高いところから判断して欲しい」との言葉に、首相は「そうだ」と深くうなずき「いい言葉だ。書を胸に秘めて政治にあたっていきたい」と気にいった様子だったと書かれていた。

 筆者なども経営コンサルタントとして日々研鑽を積み、より高みに上りより幅広い見地からクライアント企業をアシストできなければならない。少し以前になるが、日経ビジネスに載っていた広告に、「より高く、と思った人だけが、より高い場所へたどり着ける」というコピーがあった。思いは大切である。筆者の座右の銘としている。

 書額の話が載った同じ時期、同紙に全く異なる内容だけど、同様に小さな囲み記事があった。ある水族館で保護していた雌のオットセイを太平洋にかえしたという話だ。保護したのはキタオットセイの成獣で、海水浴場の砂浜付近で胎児を産みかけている状態で動けなくなっており、胎児はすでに死んでいた。沖合い約7キロの海にかえされたオットセイは元気で、送った海上保安部の巡視艇を何度か振り返るようなしぐさを見せたという。

 出産とは野生の動物にとっても難事業であることが分る話であると同時に、救われたオットセイが人々に感謝しているようなしぐさを見せたことがいじらしく、この記事を書いた記者の心根と共に、いい話だと思った。
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