「分けることは分かること」
ガイドブックの「品質保証にかかわる原則」すなわちTQCの考え方は、前回までに紹介した14項目。しかし、TQCの考え方は、その他いろいろなバリエーションがある。書物によって、すなわち学者によって項目の取捨選択が少しづつは異なる。ガイドブックにはないけれど、TQC等の解説書にみるその考え方には、「品質第一」、「目的志向」、「自責で考える」や「知識の共有化」と今回の表題にあげた「分けることは分かること」などが見られる。結局は同じような考え方なのだけれど、表現を変えたに過ぎないと考えて大きく間違いはなかろうと思う。
ただ、「分けることは分かること」は、考え方というより問題解決手法の一つの拠り所であり、所謂「層別」の効能を言ったもので少し毛色が異なる。しかし、これを本稿の小題に上げたのは、TQCにおける問題解決法の最も初歩的なもののようであり、それでいてこれほど核心をつく問題解決法もなかろうと考えるからである。
「層別」そのものは「QC7つ道具」のひとつに入れられたり、外されたりする。外す理由は、他の7つ道具全ての手法にも必要な共通するものだからということであるようだ。どうも「層別」にも広義と狭義の解釈があるようだ。狭義に解釈した場合はQC7つ道具のひとつであり、広義に解釈すれば「分けることは分かること」となってTQCの考え方のひとつになるのではないか。
とにかく、何か問題に出くわした時、その解決への取り組みの拠り所として、この考え方を持っているかいないかで、大きな差があることは確かだと思う。
よく使われる層別の例として、人に関するものでは、担当者別、経験別、年齢別、男女別などあり、機械・工具では、メーカー別、型式別、新旧別などあるし、原材料・部品にもメーカー別、購入先別、等級別、ロット別等々、その他作業条件である温度、圧力、方法、処理条件など、時間の中にも午前午後や週別、月別、期別、年別などなど、分けてみなければならないことは無数に近くある。これら品質に与える変動要因(パラメータ)同士の組み合わせを、結果データからヒストグラムで解析したり、散布図にとって関連を検索する手法はデータ解析の入口となる。
また、部品の生産などの歩留まり向上に有効な方法として、不具合品の欠陥の種類分けがある。検査で不合格品と判断される要因は数々ある。不具合の種類によってそれを生む原因も異なるものである。検査時は合格品と不合格品を分けるだけでなく、不具合の種類分けもしておく必要がある。不具合に応じた原因探索を行い、対策を行えば歩留まり向上が見えてくる。まさに「分けることは分かること」なのである。
ガイドブックの「品質保証にかかわる原則」すなわちTQCの考え方は、前回までに紹介した14項目。しかし、TQCの考え方は、その他いろいろなバリエーションがある。書物によって、すなわち学者によって項目の取捨選択が少しづつは異なる。ガイドブックにはないけれど、TQC等の解説書にみるその考え方には、「品質第一」、「目的志向」、「自責で考える」や「知識の共有化」と今回の表題にあげた「分けることは分かること」などが見られる。結局は同じような考え方なのだけれど、表現を変えたに過ぎないと考えて大きく間違いはなかろうと思う。
ただ、「分けることは分かること」は、考え方というより問題解決手法の一つの拠り所であり、所謂「層別」の効能を言ったもので少し毛色が異なる。しかし、これを本稿の小題に上げたのは、TQCにおける問題解決法の最も初歩的なもののようであり、それでいてこれほど核心をつく問題解決法もなかろうと考えるからである。
「層別」そのものは「QC7つ道具」のひとつに入れられたり、外されたりする。外す理由は、他の7つ道具全ての手法にも必要な共通するものだからということであるようだ。どうも「層別」にも広義と狭義の解釈があるようだ。狭義に解釈した場合はQC7つ道具のひとつであり、広義に解釈すれば「分けることは分かること」となってTQCの考え方のひとつになるのではないか。
とにかく、何か問題に出くわした時、その解決への取り組みの拠り所として、この考え方を持っているかいないかで、大きな差があることは確かだと思う。
よく使われる層別の例として、人に関するものでは、担当者別、経験別、年齢別、男女別などあり、機械・工具では、メーカー別、型式別、新旧別などあるし、原材料・部品にもメーカー別、購入先別、等級別、ロット別等々、その他作業条件である温度、圧力、方法、処理条件など、時間の中にも午前午後や週別、月別、期別、年別などなど、分けてみなければならないことは無数に近くある。これら品質に与える変動要因(パラメータ)同士の組み合わせを、結果データからヒストグラムで解析したり、散布図にとって関連を検索する手法はデータ解析の入口となる。
また、部品の生産などの歩留まり向上に有効な方法として、不具合品の欠陥の種類分けがある。検査で不合格品と判断される要因は数々ある。不具合の種類によってそれを生む原因も異なるものである。検査時は合格品と不合格品を分けるだけでなく、不具合の種類分けもしておく必要がある。不具合に応じた原因探索を行い、対策を行えば歩留まり向上が見えてくる。まさに「分けることは分かること」なのである。