DVD「アルビノ・アリゲーター」

DVD「アルビノ・アリゲーター」(アメリカ 1997)

ある酒場に犯罪者がたてこもるという、密室サスペンス。
犯罪者は男3人。
理性的な兄のマイロと、その弟のドヴァ。
加えて、凶暴なロウ。

夜、3人は会社のオフィスに忍びこもうとするのだが、警報が鳴り退散。
車で逃走中、工事員をひとりひいてしまう。
じつは、この工事員は別の事件のために見張りをしていた警官だった。

3人はさらに事故を起こし、まだ開店していた場末の酒場に逃げこむ。
そこにいたのは5人。
年寄りのバーテン、中年女性ウェイトレス、それに若者、中年、年寄りの3人の男性客。
また、事故のためマイロはけがをしてしまう。
3人はこの酒場にたてこもる。

じき、酒場は警察に包囲される。
が、警察は3人の強盗がたてこもっているとは知らない。
別の事件で見張っていた男がたてこもっていると思っている。
この犯人側と警察側のいきちがいが、本作のミソ。

はたして5人の客はぶじ解放されるのか。
警察が見張っていた、別の事件の容疑者とはだれなのか。

3人はウェイトレスをあいだに立て、電話で警察と交渉。
1時間以内に警官を退去させなければ、人質をひとりずつ殺すなどという。

もちろん、1時間たっても警官は包囲を解かない。
凶暴なロウはいきりたつ。
あわや、だれかが犠牲にというところで、客のクールな中年男ギイがこんな提案をする。
人質をひとりずつ解放するといえ。
で、われわれの代わりに、きみたちがいけ。

ギイの提案は、いいアイデアに思える。
しかし、残った連中がなにをいいだすかわからない。
そこで、客の若者も一緒に連れていこうとドヴァがいいだす。
加えて事件をかぎつけたマスコミがあらわれて――と、ストーリーはつづいていく。

舞台はほぼ酒場のみ。
それでいて、最後まで緊張感があり飽きさせない。
強盗に場末の酒場といった状況のため、豪華絢爛な映画というわけにはいかないけれど、だれが助かるのだろうかと手に汗にぎってみてしまう。
最後はいささか苦みがあるラストだった。


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