MrKのぼやき

煩悩を解脱した前期高齢者男のぼやき

国家緊急事態!

2009-10-27 22:38:20 | 健康・病気

基礎疾患を有する接種最優先の人たちへの
ワクチンの配布が遅い。
さらに、医療者側が接種対象者に対して
どのような手順で接種を促すのかは現場に丸投げの状態。
ワクチンが既に一定量どこかに確保できているのであれば、
必要に応じてその都度、柔軟な対応で末端の医療施設まで
届くようにしてほしいものだ。
特に今年は季節性インフルエンザ・ワクチンが不足気味で
接種を受けられない人も多いと予測されるのでなおさらである。
そろそろ、日本も『緊急事態』と考えておいた方がいいのかも?

10月24日付 TIME.com より

H1N1 National Emergency: Time for Concern, Not Panic H1N1 国家緊急事態:パニックでなく懸念の時

H1n1emergency_2

 事態は実際より一層悪くなったように思えてしまう。先週の金曜日 (23日) の夜遅く、Barack Obama 大統領は、彼の署名によって H1N1 について国家緊急事態を宣言した。それによると Obama 氏の判断に至る経緯と次のような論拠が示された。すなわち、国内において急速な疾病の増加が医療資源に過剰な負担を与えるような状況や、米国の医療施設が緊急措置計画を実行できるようにするため連邦による特定の標準的要求事項の一時的な権利放棄が正当化されるような事態において、米国における2009年の H1N1 インフルエンザ・パンデミックは国家緊急事態の要件となるという。
 恐ろしい言葉である。しかし、ホワイトハウスの高官たちは、Obama 氏の宣言は、その形式にとらわれるのではなく、H1N1 ウイルスがより致死的で危険性の高いものに突然変わったということを示すものではないとの見解をただちに説明した。むしろ、国家緊急事態を宣言することによって、ホワイトハウスは、病院や地方レベルの官庁に、トリアージ施設を迅速に準備したり、どのような今後の患者の急増にも対処することを可能にするものである。H1N1 患者であふれ返る恐れのある病院は、治療のために別の場所に彼らを隔離することが許されるようになる。それによって疾病の拡大を遅らせることができる。今回の処置は、ハリケーンが上陸する前に緊急事態を宣言することに似ている所がある。これは迅速な対応を遅らせることになるかもしれない法的な縛りを排除しようとするものである。
 しかし、この緊急事態宣言が世界の終りの訪れを意味するのではないにしても、H1N1 は依然重大な脅威を持ち続けており、すべてのレベルにおいて、政府の対応は一様ではなかった。金曜日、H1N1 ウイルスは現在、46州で蔓延していると発表した。このインフルエンザの流行レベルは、通常では冬の後期までは見られないものである。このウイルスが拡大し始めて以来、数百万人の米国人が感染し、少なくとも20,000人が入院し、1,000人が死亡した。死者には100人近い子供が含まれている。「基本的に、インフルエンザ流行のピークが10月に見られることはきわめて異例です」と Centers for Disease control (CDC) の所長 Thomas Frieden 氏は言う。「その数はさらに増加し続けています」
 それらの増加を減ずる最善の方法は、新しいH1N1 ワクチンの迅速な製造と配布であろう。しかし、ワクチンの確保は、このウイルスが春に拡大し始めたときに保健当局が予想したよりはるかに困難であることが明らかとなった。製薬業者はワクチンの増産に失敗。CDCが10月末までに見込んでいた1億2,000万回分の確保は困難で、実際は3,000万回分に近い数字となりそうである。「ワクチンの製造は期待するほど予想通りには進みません」と Frieden 氏は言う。「予想していたところとはかけ離れたところに今いるのです」
 同時に、何よりもワクチンを必要としている人々―たとえば妊婦、6ヶ月から24才までの若年者、医療従事者ら―に実際に接種を行うことも容易には進んでいない。ワクチン不足に対する苦情が国中で湧き起こっており、追加のワクチンがいつ届くのかわからない状態だと、地方の公衆衛生部局は語っている。心配する親たちは、子供たちにワクチンを受けさせるにはどこへ行けばいいのかわからないと言う。それは果たして、かかりつけ医、学校、地方の病院?
さらにそうした苦情の大部分を誰が受けるべきなのかも明らかでない。実際にワクチンを調達し優先順位をつける任には連邦政府が当たっているが、実際にワクチンを配布するのを主導するのは州や地方の関係官庁となっている。それが混乱と不満のもととなっている。「私たちは新しいワクチンを流すための輸送管を得ていますが、その先は錆びついた蛇口だらけなのです」と、University of Minnesota のCenter for Infectious Disease Research and Policy のMichael T Osterholm所長は、最近の会議で語った。
 H1N1 ウイルスはすでに大勢の人々に感染しているが、幸いにも多くの科学者たちが最初に懸念したほど致死的ではない。ひどく感染が蔓延した地域でさえも、病院はパンク状態にはなっていない。国内のある地域では、ウイルスの活動が弱まりつつある。8月に生徒たちが学校に戻ったとき急激な感染増加を見た南東部の州では、今、減少傾向が見られている。しかし、パンデミックはしばしば複数の周期で感染が広がるため、冬に入り気温の下がった今年の終盤に第2波を見ることになるかもしれない。そして、過去のパンデミックで見られたように、その際の方がより重大となる可能性がある。「より悪い特性を持っているかもしれない何かに備えるという意味からすれば、今回の感染はその警鐘なのだと言えます」とUniversity of Michigan School of Public Health の疫学者 Arnold Monto 氏は言う。
 ワクチンの供給が限られ緊張が高まり、さらに国家緊急事態が宣言されたりで、現時点ではそのように見えないかもしれませんが、これまでのところ私たちは幸運だったのです。しかし、この先、この幸運は続かないかもしれないのです。

米国における今回の国家緊急事態宣言は
あくまでも予防的措置であるとのことだ。
これまでの緊急事態宣言は
1950年の朝鮮戦争、1979年のイラン米大使館員人質事件、
2001年の9・11事件、
あるいはハリケーンによる大災害時などに出されたとか。
やはりかなりやばいのか、と思ってしまう。
ワクチン接種に関しては米国でも混乱を極めているようだが、
ここ日本でも、
ワクチン供給の不透明さやそのスローぶりには
じれったさを感じてならない。
しかし、わが国において錆びついているのは、
蛇口ではなく輸送管全体であり、
その流れを調整する役目の方々には
もっとしっかり管理いただきたいものである。

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