ほなさんの汗かき日記

かくれ肥満の解消に50歳を超えてはじめた健康徒歩ゴルフ。登場する個人名、会社名、内容はフィクションである。

愛される太宰

2009年10月05日 | 日記
太宰への記憶を、敗北の美学という形で持
つほなさんに、「愛される太宰」という切
り口で、森優子さんが朗読されたのでした。

愛される?
どんな風なのだろう、それはそれで興味が
湧きました。

森さんの朗読にはリズムがあります。
メロスはさまざまな誘惑を振りほどきなが
ら、決死の疾走をしてゆくのです。メロス
の息遣いが、森さんのリズムにのって伝わ
ってきます。
メロスがんばれ!と夫婦で熱烈な拍手を送
りました。

ここまでは、ほなさんの予想通りの展開で
した。

ところが、、、です。

「おさん」

ときて、

「きりぎりす」

を聴くだんになると、主人公の女性が問わず
語りに話すことに、だんだんと引き込まれて
いきました。

「きりぎりす」の主人公のネチネチとしたお
しゃべりに、
「おい、もっと旦那の悪口、言ってみろ」
と言いたくなる自分が居ました。

そうなんですよ、主人公のしゃべりが痛快な
んです。
三下り半を妻からいう、その愉快さもたまり
ません。
見ていないようで、縁の下から男の不正義を
じっと見抜いている怖さが、たまらなく心地
よいと思えたのでした。

太宰は面白い本を書く人だったんですねぇ。
「太宰 治」は面白かった。
「愛される太宰 治」
ほなさんの気付かなかった世界でした。

ネチネチした主人公の語りを森さんの朗読で
やると、主人公が森さんにオーバーラップし
てきます。
岸田今日子さんの語り「大奥」のような、は
まり役でありました。


「ヴィヨンの妻」 松たかこさん主演

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