「好きでたまらニャい」(脚本/高橋ナツコ、絵コンテ・演出/玉野陽美、作画監督/針金屋英郎)
非常によかった。アニメドラがリニューアルしてから、初期のギャグ色の強いエピソードでは「のろのろ、じたばた」「タイムふろしき」、そして先週の「ドラえもんだらけ」などが放映されてきたが、このドタバタ路線では今回の「好きでたまらニャイ」が、今のところ一番の出来だと思った。
原作のテンポを崩すことなく映像化されていたし、のび太の「すきなネコができた?」をはじめとする非常に印象的な表情の数々が、ほぼ原作そのままで再現されており、観ていてニヤニヤしてしまった。「デブ」が使えなくなっているなど残念な点はあるが、セリフ回しも基本的には原作に忠実で、アニメ全体のテンポの良さを引き立てていた。100点満点で90点はあげたい。
そもそも、この「好きでたまらニャイ」は、ドラえもんのガールフレンドはミイちゃんであると定着してしまっていた大山ドラでは、事実上リメイク不可能だった話だ。しかも、大山版「好きでたまらニャイ」はビデオ・DVD未収録のため、アニメとしては幻のエピソードとなっていた。
だからこそ、今回どのようにアニメ化されるか非常に楽しみにしていたのだが、これだけのものを観せてくれたスタッフには感謝したい。今回は「恋する」ドラえもんも、普段と違ってドラを引っ張る役となったのび太の演技も、聴いていてほぼ違和感は無く、ストーリーに溶け込んでいる印象だった。
「ミニシアター」(絵コンテ・演出/やすみ哲夫、原画/木村陽子)
原作は「幼稚園」1970年2月号掲載作品(無題)。つまり、「幼稚園」の連載第2回作品だが、幼年向けなので内容的には、今回アニメ化されたとおりの普通の話。ちなみに、原作では最後に髪の毛だけでなく、のび太の鼻も消えている。
原画は前回と同じ人だったが、微妙に異なるタッチの絵だった。これからも色々な作画で「ドラえもん」の可能性をみせて欲しい。
「王かんコレクション」(脚本/早川正、絵コンテ・演出・作画監督/古屋勝悟)
今回は個人的にAパートの「好きでたまらニャイ」の印象が強烈すぎたが、こちらも負けず劣らず、なかなかよかった。やはり、放映開始から2ヶ月経って、スタッフ・キャストが「ドラえもん」という作品の本質を掴んできている事が現れているのではないだろうか。
特に、ドラえもんが「コレクション」について語る部分と、クライマックスで、王冠希望者が更に二人現れて、いつのまにかオークションになっていく場面が、印象的だった。後者はコレクターの熱狂ぶりとネコシャクシウイルス(個人的には「ビールス」のままにしてほしかったが)の強い効き目が効果的に描かれていた。
ただ効き目が切れるだけでは弱いとの判断か、パパが小遣いをはたいて王冠を買った事がオチに使われていたが、これも無理のない、よいアレンジだったと思う。
さて、先週は放送の翌日に大山版の同一原作エピソードを見比べてみたのだが、今回はどうしよう。「好きでたまらニャイ」は前述の通りソフト化されていないし録画は残っていないので鑑賞不可能だが、「王かんコレクション」と、リメイク版「流行性コレクション」は観る事ができる。まあ、明日ヒマならば大山版を観返してみるのも一興か。毎週両方観て感想を書くのは大変なので、多分無理だが。
非常によかった。アニメドラがリニューアルしてから、初期のギャグ色の強いエピソードでは「のろのろ、じたばた」「タイムふろしき」、そして先週の「ドラえもんだらけ」などが放映されてきたが、このドタバタ路線では今回の「好きでたまらニャイ」が、今のところ一番の出来だと思った。
原作のテンポを崩すことなく映像化されていたし、のび太の「すきなネコができた?」をはじめとする非常に印象的な表情の数々が、ほぼ原作そのままで再現されており、観ていてニヤニヤしてしまった。「デブ」が使えなくなっているなど残念な点はあるが、セリフ回しも基本的には原作に忠実で、アニメ全体のテンポの良さを引き立てていた。100点満点で90点はあげたい。
そもそも、この「好きでたまらニャイ」は、ドラえもんのガールフレンドはミイちゃんであると定着してしまっていた大山ドラでは、事実上リメイク不可能だった話だ。しかも、大山版「好きでたまらニャイ」はビデオ・DVD未収録のため、アニメとしては幻のエピソードとなっていた。
だからこそ、今回どのようにアニメ化されるか非常に楽しみにしていたのだが、これだけのものを観せてくれたスタッフには感謝したい。今回は「恋する」ドラえもんも、普段と違ってドラを引っ張る役となったのび太の演技も、聴いていてほぼ違和感は無く、ストーリーに溶け込んでいる印象だった。
「ミニシアター」(絵コンテ・演出/やすみ哲夫、原画/木村陽子)
原作は「幼稚園」1970年2月号掲載作品(無題)。つまり、「幼稚園」の連載第2回作品だが、幼年向けなので内容的には、今回アニメ化されたとおりの普通の話。ちなみに、原作では最後に髪の毛だけでなく、のび太の鼻も消えている。
原画は前回と同じ人だったが、微妙に異なるタッチの絵だった。これからも色々な作画で「ドラえもん」の可能性をみせて欲しい。
「王かんコレクション」(脚本/早川正、絵コンテ・演出・作画監督/古屋勝悟)
今回は個人的にAパートの「好きでたまらニャイ」の印象が強烈すぎたが、こちらも負けず劣らず、なかなかよかった。やはり、放映開始から2ヶ月経って、スタッフ・キャストが「ドラえもん」という作品の本質を掴んできている事が現れているのではないだろうか。
特に、ドラえもんが「コレクション」について語る部分と、クライマックスで、王冠希望者が更に二人現れて、いつのまにかオークションになっていく場面が、印象的だった。後者はコレクターの熱狂ぶりとネコシャクシウイルス(個人的には「ビールス」のままにしてほしかったが)の強い効き目が効果的に描かれていた。
ただ効き目が切れるだけでは弱いとの判断か、パパが小遣いをはたいて王冠を買った事がオチに使われていたが、これも無理のない、よいアレンジだったと思う。
さて、先週は放送の翌日に大山版の同一原作エピソードを見比べてみたのだが、今回はどうしよう。「好きでたまらニャイ」は前述の通りソフト化されていないし録画は残っていないので鑑賞不可能だが、「王かんコレクション」と、リメイク版「流行性コレクション」は観る事ができる。まあ、明日ヒマならば大山版を観返してみるのも一興か。毎週両方観て感想を書くのは大変なので、多分無理だが。