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ビデオ戦士レザリオン #23「火星が牙をむく時」感想

2008-01-28 23:42:05 | マンガ・アニメ
・ビデオ戦士レザリオン 第23話「火星が牙をむく時」
(脚本/上原正三、演出/山内重保、作画監督/篠田 章)


 昨日「忙しいのでブログの更新が出来なくなりそう」と書いたが、「ビデオ戦士レザリオン」の第23話を観てしまったからには、ブログに感想を載せずにはいられない。
 第23話の感想を一言で表すと「やってしまったなあ」だ。


 敵のボスだったゴッドハイド博士は宇宙人に操られた部下にあっさり殺され、さらに地球と月の攻防はジャーク星人によってもたらされたワープ航法によって意味が無くなり、新登場の宇宙戦艦マーチサタン号は堂々と地球に侵入してしまった。
 最初からわかっていた事だが、22話にわたって築かれてきた作品世界をこうも簡単にひっくり返す事が出来るとは、ある意味凄い事だ。
 本話でも、Aパート途中までは月に行きたくてもなかなか実行できない敬の焦りと苦悩が描かれており、このあたりは第22話までと同じ雰囲気で話が進行していたので、Aパート途中からの急展開には余計に無理を感じた。

 電送機能のお陰でレザリオンはほとんど無敵であり、唯一の足かせは月まで単独で攻め込むにはエネルギー不足だという点くらい。だからこそ、対する月の反乱軍は毎回知恵を絞ってレザリオンを倒す作戦を立てており、それが面白かったのだが、基本的に月側のロボットは量産型のブラックべアーのみ。途中から赤い新型も登場したが、やはり地味だと言う印象はぬぐえない。
 しかも、最初からスペックでは圧倒的にレザリオンの方が上回っているため、戦闘シーンはあっさりした展開になりがちだった。これでは、スポンサー側が、もっと強くて魅力的な敵を出して欲しいと要求しても仕方がないし、実際にそんな要望があったから新たに異星人の敵が登場したのだろう。
 それにしても、しつこいようだがこれまでの設定をぶっ壊してしまったのはもったいない。
 特に、地球の防衛ラインであり、これまで何度も攻防が繰り広げられたガードベルトが瞬く間に全て破壊されてしまった時は、作品自体が壊れていくように感じてしまった。

 ちなみに、本話で初めて脚本を上原正三が担当しており、以降は半分以上の話数で脚本を書いている。事実上シリーズ後半のチーフライターであり、おそらく後半の設定にも大きく関わっているのだろう。元々、上原正三は東映本社ロボットアニメの前作「光速電神アルベガス」にも参加しており、その「アルベガス」の敵も異星人だったので、「レザリオン」路線変更に当たって再び呼ばれたのではないだろうか。


 今日は第24話も放映されたが、こちらはOP以外未見。予告の映像を見る限りでは、もう地球にジャーク星人が入りこんでいるようだ。それはともかく、今は志半ばで殺されてしまったゴッドハイド博士のご冥福を祈りたい。博士も含めて、月の反乱軍は地球を追われた人達で構成されており、地球連邦軍を憎んではいるものの地球自体は故郷として愛する面も見せており、単なる「悪」ではない描かれ方が良かったのだが。
 なお、第24話まではOP映像は従来通り。ただし、第22話より「企画」で表示されるスタッフが一人交代しており、ここに路線変更の前兆があったと言える。おそらく、来週からは絵も差し替えになった後期版OPアニメが観られる事だろう。


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