はなバルーンblog

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新生ドラ第7回「のび太の地底国」

2005-05-27 22:17:09 | アニメドラ感想
「のび太の地底国」(脚本/大野木寛、絵コンテ・演出/鈴木卓夫、作画監督/久保園誠)

 原作は、23ページの大ボリューム。このような長めの話は大山時代に特番でリメイクされることが多かったのだが、意外なことに本作は帯番組時代に「のび太の地底王国」(前・後編)として放映されて以来、リメイクされていなかった。これが1981年なので、今回24年ぶりのアニメ化となった。

 先週は、やはり原作が20ページを超える「ハロー宇宙人」を11分でやったため、やや無理が感じられたが、今回は、いくつかのアニメオリジナルシーンはあったものの、間延びした印象はなく、テンポよく観ることが出来た。今後も、ある程度長い原作は、なるべく30分1話構成でやってほしい。

 今回最大のポイントは、地底国が崩壊する原因の変更だろう。原作では唐突に地震が起こっていたが、今回はのび太の銅像が崩れたことが原因となっていた。最近、各地で地震が頻発している事への配慮だろうか。自分の銅像を造らせると言うところまでは、のび太らしくていいと思ったのだが、それを地底国崩壊にまで結びつけたのは、少々無理があると思った。

 また、アニメオリジナルとしては、地底国完成前に都市計画をせずに勝手に街を作って、失敗してしまう場面が付け加えられたが、初登場となった出木杉の優秀さの説明としては妥当だろう。それにしても、出木杉がどのように登場するかは注目していたのだが、特にクローズアップされず、原作通りに普通に友達として出てきたのは、少々拍子抜けだった。
 そして、注目の出木杉役の声優は、萩野志保子。全く知らない名前だったので、検索で調べてみたところ、このページが見つかった。テレビ朝日のアナウンサーらしい。声は優等生っぽい感じだし、今回聴いた限りでは演技も出来ていたので、出木杉役としては悪くないと思う。

 ちょっと気になったのは、原作通りなのだが、のび太が既に「立体コピー紙」「フエルミラー」「日曜農業セット」などを知ってしまっている点。今後、これらの道具が出てくるエピソードを放映する時は、どうするのだろう。今回を無かったことにして、のび太が道具に驚く展開になるのだろうか。



「ミニシアター」(絵コンテ・演出/やすみ哲夫、原画/武内大三)

 「小学一年生」掲載の2ページ作品としては唯一、てんとう虫コミックスに収録されている「ボールに乗って」が、ついに登場。あまりの唐突さ故に、記憶に残っている人も多い作品だろう。
 今回は、作画が非常に微妙だった。キャラの描線が一定でないのは、意図的な物だと思うが、てんとう虫コミックスの「ドラえもん」でたまに見かける、下手くそなトレス画で収録された話を連想してしまった。具体的に例を挙げると、9巻の「通り抜けフープ」あたりの絵だ。毎回、趣向を凝らした作画は観ていて面白いのだが、今回に限っては、原作の印象が強烈なので、原作に近い絵で観たかった。