銀河鉄道拾遺

SF、かふぇ及びギター

2002年12月15日

2009-10-14 19:45:14 | 日記
この日、賢治風と勝手に思ってる黒い外套を着て、東京・築地にいた。良く晴れた暖かい日。折角、恐怖の大王、パルティータ3番を引っさげてるんだから、一度だけの機会なんて惜しい、どっか別の場所で暴れたい、と思ってた矢先、知人(後の第2次duo halcyon相方)から兎小屋だか、兎部屋だか言うスタジオで室内楽のコンサートを開く、という話を聞き、一も二も無くそれに乗っかってしまったのだ。

オープニングは当日集合した5人(!)のヴィオラ弾きの競演という、ちょっと凝ったもの。アントン・ヴラニツキというウィーン古典派の作曲家が、この日のために「カッサシオン」という曲をあつらえてくれていたのだ。しかし、ここで難関がひとつ。私のヴィオラはバロック・タイプに改造してあるので、442Hzのみなさんとはおいそれと合奏が出来ないのだ。新幹線の線路は走れない在来線の鈍行、みたいな感じですね。最初、半音上げて弾くという空しい努力をしてはみたが、なにしろ#が6つもついてしまうんじゃお手上げ。しょうがなく、ピッチを上げて対処、絃が切れやしないかと、ヒヤヒヤしたよ。

出番は2番目だったと思う。この演奏会はなんと録音されているんで、それで後で判明した話だけど、プレルーディオの演奏時間は、世界最長の6分超。この曲、3分半くらいで弾ききってしまうのが普通なので、聞いた人はさぞビックリしたことでしょう。いや、演奏者もそうとは知らなかったのよ。おまけに、初っ端の音を思いっきりハズしている。このハズシ方が我ながら、ス・ゴ・イ。世に爆音なるものがあるとして、本当のそれを耳にする機会はまず無いと思うけど、この日それを生で聞いちゃった人々がいるんだよなあ。という訳で、観客は目が今回は点、どころじゃない、顔から滑り落ちてたっけ。ザブトンが無くてよかった。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿