散歩コースの24時間スーパーマーケットに続き、もうすこし近い所にある Tom’s Record が閉店することになった。本屋とレンタルビデオ屋を営む、すぐ隣の本店は暮れにリニューアル・オープンするそうだが、こっちはこれで無くなってしまうと思う。今でこそディスクやカードの商いをやっているが、昔は本屋でロバート・ソーヤーのSF「スタープレックス」を買い、社員旅行に持って行った記憶がある。CDもシギスヴァルト・クイケン氏の無伴奏第二弾やユーミンのベスト盤はここで買った。「アカシヤ」はあのCDが無ければ、きっと知らなかっただろう。息子にもキャラバン「グレイとピンクの地」を買ってやったけなー。ある日のワゴンセールでスティーヴン・ビショップ「ケアレス」を見つけた時は狂喜した。それは私の所有する通算三枚目になったが、これが実は米国盤でなかなか興味深かった。このレコード屋は最後にプログレッシヴやイーストウィンドといったマイナーレーベルの限定再発CDを取り寄せる面倒事を担ってくれ、おかげで最近はピアノジャズが溢れている。それで、恩返しでもないけど、店内で煤けてたジミージューフリー3とスヴェンガリ、珍しいジョン・ルイスのピアノトリオなど、昨晩仕入れてきちゃった。頭はちきれそう
神田駅外れのもうすぐ東京駅って辺りにある立ち飲みバーに寄って以来、酒はジンにしてる。冷凍庫で冷やして飲むのが旨い、アルコールは凍りませんから。いいアドヴァイスを貰った、ショットグラスに注ぐ度に台所まで出向くので、めんどくさがり屋の私は飲酒量が減った。常温時とは状態も違い、スローモーションで注がれる様は艶かしい。しかし店ではグラスが全面的に霜がかっていた、きっと容れものもいっしょに冷やしてるのだろう、さすがにそこまでやらない
中島らもさんの明るい悩み相談室、フケ顔で苦労する人からのどうにかならん?といふ問いに、人間は生まれながらに人生のある時点の顔を持って生まれて来るのであるから、それは仕方の無いことなので、あまりくよくよしない様に!という名回答があった。今日ふとそのことに思い至ったのは、この回答が本当は顔でなく性格のことを指し示している?と気が付いたからである。いつまでも幼児性が抜けないって思ってたけど、合点が行った。はは
J.S.BACHが1740年ころ作曲したとされる、プレリュード、フーガとアレグロ。作品番号998。2003年にヴィオラ二挺用に編んでみましたが、もともとはラウテンベルクというガット絃を張ったチェンバロで弾かれることを想定したと推測されていまして、これを鉄絃ギターで弾いてみようとひさびさに思ったです。というのも新しい曲に掛からないと、その前にやっていた曲がいい加減上がらなくなるので。5月のふわふわした陽気がプレリュードの一節を運んできたようで、渡りに舟と始めることにしました。原曲は変ホ長調ですがギターで弾くときはニ長に移すのが一般的、その時6絃をミからレに落として低っいバスを活かすチューニングにするですが、レギュラーで弾ける譜もあり、1=6絃が二オクターブきっかりの方が好きなライブラリとしては、そちらを使う事にしました(こっちの方が少数派だし)。全部で48小節あり、一小節に音符が12入っているから、ぜんぶで576も音が出てくるですが、ラストに来るクライマックス(フェルマータが付いてる)とその後のエンディングから手を付けました。終わりから入る、これが割と早道です
したら、ラグタイム・ナイチンゲールに初めて触れたのが4/17だった。ということで着手してからまる一ヶ月、この曲しか弾いてないことになったが、弾ける様になったとは言い難い。三部形式だから覚えるのは少なくて済むし、イントロとエンディングはとりあえず割愛して、と努めてシンプルさを追及したが、そうカンタンには行かせてくれない様だ。ギターは当初FG-140を使っていたが、途中からFG-75に変更した。案外75の音の立ちが良いので、たまには取り替えて弾いてみるのも有効だ。ポジションの移動を早めにするよう気を付けるようにした辺りから、少しづつ曲になってきたような感触、ところでこれにオブリガートを付けて二重奏にしてみたらどうだろう?という思い付きがあった。2004年の蔵の街以来ではあるが。あれから干支が一回りなんてビックリです
・The Don Friedman Trio / Invitation George Mraz(b) Ronnie Bedford(dr) August 1978
今回のプログレッシヴ・レーベルの復刻で株を上げたのは、ピアニストたちではなくベースのジョージ・ムラーツ氏である。確か東欧の出身で、弦楽器の理解と扱いでは伝統があるから、それはそれは上手いのであるが、あのびろーんという感じの音質がいまひとつ好きになれないで来たが、この盤ではロニー・ベッドフォード氏のドラミングと噛み合って素敵なリズム・セクションになっている。70年代のJAZZサウンドが聞き取れる、好例と言っていいのではないか。この盤を予約したとき、サークル・ワルツも買わなくちゃな、と思ったけど、これを聴いて何かすごく納得したので、しばらくはこのままで良さそう
今回のプログレッシヴ・レーベルの復刻で株を上げたのは、ピアニストたちではなくベースのジョージ・ムラーツ氏である。確か東欧の出身で、弦楽器の理解と扱いでは伝統があるから、それはそれは上手いのであるが、あのびろーんという感じの音質がいまひとつ好きになれないで来たが、この盤ではロニー・ベッドフォード氏のドラミングと噛み合って素敵なリズム・セクションになっている。70年代のJAZZサウンドが聞き取れる、好例と言っていいのではないか。この盤を予約したとき、サークル・ワルツも買わなくちゃな、と思ったけど、これを聴いて何かすごく納得したので、しばらくはこのままで良さそう
・Tommy Flanagan / The Magnificent George Mraz(b) Al Foster(dr) June 1981
もう一度、この盤について。5枚のうちコレだけが80年代に録音されてますが、フラナガンさんは翌'82年に同じメンバーでドイツのJAZZレーベル、エンヤに畢竟の名演「ジャイアント・ステップス」を録音するのであります。それはさておき、ひさびさにJAZZを聴き直すのはここからスタートしたのだけど、最初はすこし肩透かしを食らってましたね。こんなだっけか。一週間くらいして違和感も消えて耳に馴染んでしまいましたが、ちょっとこれで良いのか?みたいな感じは残りました。どーでもいーか。いまはハーモニーとリズムよりメロディに重点を置いて聴くよう心掛けています、コール・ポーターの Everything I Love がいい
ここで Interlude 。昨晩、たまたまTVの歌合戦で映画「スワロウテイル」の主題歌が歌われてて、彼の映画が急に見たくなった。帰省してる第二皇子を伴い、近所のレンタル屋まで出向く。無国籍風な風景のなかで展開する物語は、相変わらず哀しくて美しかった。主人公の少女が艶やかで長い髪をツインテールにしてるのは、スワロウテイル(アゲハ蝶)の羽を示していたことや、テイルという語句がそもそもこれは「お話」なんですよ、と伝えていたことなど、少し発見もあった。でも YEN TOWN BAND が劇中で演奏するシーンはもっと多くなかったっけ?そういう訳でエンドロールを何回か見返しては、主題歌「愛のうた」に浸るのでした。この映画は封切が1996年、その2年後くらいにビデオテープで見たのだが、今年で20年が経つのですね、とにかく映画経験が少ない私にとって大層な印象を残した映画でありました
・Billy Hart - Walter Bishop Jr. / The Trio George Mraz(b) Billy Hart(dr) September 1978
さて一枚ずつ、ちゃっちゃっと紹介しよう。この'78年作のレコード、正式なタイトルは THE TRIO で、ただメンバー標記がビリー・ハートさんから始まるを見るにきっとドラマーがリーダーなのだろうと見当を付けた(主役がはっきりしないせいで当たり障りの無いジャケットになってしまい、印象に残らないのは大変損だと思う)。が、ほとんど初めてお目に掛かる方でスイマセン、新主流派の台頭に功があったそうだが、そのストレートでアツいドラム(こういうシンバル・ワークは気持ちがいいですね)に炊きつけられ、ベースのムラーツ氏も白熱のプレイを展開しており、ベテランのピアニストは二人の調整役を買って出たという按配だが、これがいいバランスを生んだ。ピアノ・トリオの70年代的(そして80年代を示唆する)インタープレイを楽しみたい方にオススメって感じ
さて一枚ずつ、ちゃっちゃっと紹介しよう。この'78年作のレコード、正式なタイトルは THE TRIO で、ただメンバー標記がビリー・ハートさんから始まるを見るにきっとドラマーがリーダーなのだろうと見当を付けた(主役がはっきりしないせいで当たり障りの無いジャケットになってしまい、印象に残らないのは大変損だと思う)。が、ほとんど初めてお目に掛かる方でスイマセン、新主流派の台頭に功があったそうだが、そのストレートでアツいドラム(こういうシンバル・ワークは気持ちがいいですね)に炊きつけられ、ベースのムラーツ氏も白熱のプレイを展開しており、ベテランのピアニストは二人の調整役を買って出たという按配だが、これがいいバランスを生んだ。ピアノ・トリオの70年代的(そして80年代を示唆する)インタープレイを楽しみたい方にオススメって感じ
注文した Progressive Label のピアノ・トリオが5枚とも揃ってしまった。1枚ずつ紹介を、と思っていたのだが。。
・Al Haig / Ornithology Jamil Nasser(b) Frank Gant(dr) July 1977
・Billy Hart - Walter Bishop Jr. / The Trio George Mraz(b) Billy Hart(dr) September 1978
・The Don Friedman Trio / Invitation George Mraz(b) Ronnie Bedford(dr) August 1978
・Sadik Hakim Trio / a bit of Monk Errol Walters(b) Satguro Singh(dr) October 1978
・Tommy Flanagan / The Magnificent George Mraz(b) Al Foster(dr) June 1981
Progressive というジャズ・レーベルはガス・スタティラスさんというプロデューサーが50年代に立ち上げたのだそうで、一時休止の後 70年代に返り咲いた経歴があり、今回の復刻は往時のもの中心である。ジャケットのポートレイトを見てるだけでファン(どっちかというとバップ派寄りの)は嬉しいが、ジャケット裏も含め旧版のレコードから焼いたもの、以前にCD化されたものから焼いたもの云々があり(何で判るかというと、compact disk という刻印やボーナス・トラックの追加表記があったりするからだ)、'10年代に入ると幾らオールド・ファンだって舞台裏が覗けたりするのだ。しかし演奏はどれも素晴らしいものばかり、60年代を生き残ってきたJAZZプレイヤーはやはり違うなあと思う。リズム・セクションを標記したが、ハンガリー出身であるベースのムラーツ氏の活躍が見て取れる、しかしトリオというのはドラマーに負うところが非常に大きいと知った今回の買い物であった
・Al Haig / Ornithology Jamil Nasser(b) Frank Gant(dr) July 1977
・Billy Hart - Walter Bishop Jr. / The Trio George Mraz(b) Billy Hart(dr) September 1978
・The Don Friedman Trio / Invitation George Mraz(b) Ronnie Bedford(dr) August 1978
・Sadik Hakim Trio / a bit of Monk Errol Walters(b) Satguro Singh(dr) October 1978
・Tommy Flanagan / The Magnificent George Mraz(b) Al Foster(dr) June 1981
Progressive というジャズ・レーベルはガス・スタティラスさんというプロデューサーが50年代に立ち上げたのだそうで、一時休止の後 70年代に返り咲いた経歴があり、今回の復刻は往時のもの中心である。ジャケットのポートレイトを見てるだけでファン(どっちかというとバップ派寄りの)は嬉しいが、ジャケット裏も含め旧版のレコードから焼いたもの、以前にCD化されたものから焼いたもの云々があり(何で判るかというと、compact disk という刻印やボーナス・トラックの追加表記があったりするからだ)、'10年代に入ると幾らオールド・ファンだって舞台裏が覗けたりするのだ。しかし演奏はどれも素晴らしいものばかり、60年代を生き残ってきたJAZZプレイヤーはやはり違うなあと思う。リズム・セクションを標記したが、ハンガリー出身であるベースのムラーツ氏の活躍が見て取れる、しかしトリオというのはドラマーに負うところが非常に大きいと知った今回の買い物であった