Bob James / Heads(1977 CBS)
事の発端はBob James編曲のfarandoleに対する第一皇子の質問、こりゃ良い機会だと早速オフブックで調達して来た。
学生の頃、下北沢にあった友人の家は目覚ましが此れか若しくはTouchdownで、耳タコと云えばそれはそうだが、40余年が経過する今、聞き直すのも悪くない。
まずタイトルか。ブックレットでは所謂A面B面をHeadsとTailsと称している、つまり硬貨の表と裏って事。レコードを5セントに見立ててるのだな。
当時はジャケットを余り見てない。友人のだから遠慮したのかも。やっぱり自身のモノとしてから、ためつすがめつしゃぶるのがレコードファンってもんですよ。
そしてドラマー、HeadsとWe're All AloneのGaddに気を取られ過ぎていたが、他のナンバーは(主に)Andy Newmarkだったのだ。管や絃もあちこちで見知った名前が散見され、ワシも70年代後半の豊饒な音楽シーンがようやく見渡せる様になったなかな?w
選曲もすばらしい、Bobの書下ろし2曲にBoz Scaggs、Peter Frampton、Billy Preston、そして英国バロックの雄Henry Purcell。そこにCTI時代を通じて磨かれたアレンジとプロデュースが加わって、最初のピークを示している感じである。
個人的には、いちばん好きな Bob James4(1977 CTI)のピアノタッチの延長線上に此のアルバムがあるのがうれしい。Bobのピアノはアコースティックもエレクトリックも相当なプリペアとエフェクトが施されてるそうだが(それでナチュラルメイクなのだ)、それはGlenn Gouldに通じるのではないだろうか?