人は何枚か必ず、出会わなければならないレコードがある。 2009年にロックボトム@石岡で入手した John Miller『 How About Me(1972)』は正にそうした一枚だった、そこにはアコースティックギターのソロで奏でられる Gershwin の Someone To Watch Over Me が収録されている。John はカントリーブルースやラグタイムから出発してアルバム二枚を制作する中、それらの奏法がもっと広汎なアメリカンミュージックに応用できるのでは?というアイディアを抱いた(んだと思う。)。そして当アルバムでアーヴィン・バーリンとジョージ・ガーシュウィンにトライした。(と思われる。)数年後、本格的にガーシュウィンに取り組み独自の芸風を拡げてゆくが、この段はまだ「ブラインド・ブレイクの延長でスタンダードやっとったら、こんなん出来ましたー」的印象が強い。だが、その垢抜けなさがいい。そこに痺れる、憧れる、である。このプレイを聴いたとき、生涯一曲は決まったな、と思った。いや、そんな、恐れ多いと本心は出来るだけ下の方にしまい込んで、何気ない風を装ってここまでやって来たが、昨年暮れには演奏者自身が著した譜面も入手してしまったし、ようやっとマスターする時機が訪れたような気がしないでもないでもない。ということで、昨晩からちょこっとずつ弾いている。
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