わたしは譜面が本当は読めなくて、譜面が読めると云うのは初見でそこに書かれてることがおよそ判って、曲がりなりにも音が出せることである。私の場合はいったん自分の中を通り抜けた音を、こういう繋がり(縦横)になっているのではないか?と書き付けるもので、それらはギター(この頃)を弾いてかたちを成してゆくものだから、一種、指の記憶なんではないかと思われる。芸能には‘かた’と云う重要な要素が芯にあって、自分なりにその連続を書き留めていると云うか。この型から入ってこの型でおしまい、ときれいにキマる譜ができれば理想なんだけど、なかなかそうさせてはくれない。
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