十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

大綿

2017-02-02 | Weblog
大綿を見失ひたる刻の隙     山下しげ人

「刻」は「時間」のと同義であり、途切れることなく続いて行くものである。しかし、「刻」に、「隙」があるという発見。まさしく、時間は刻まれてゆく一瞬一瞬であることを実感する。その「刻の隙」に、大綿を見失ったという。大綿の漠とした存在感が、無理なく伝わって来る作品である。「阿蘇」2月号より抄出。(Midori)