i ricordi sull`italia

イタリアの旅に関する記録です。

ポルティコの町・ボローニャ(2)

2009年05月06日 | ボローニャ

022801_2 ポルティコの歴史は、中世に始まるといわれています。
 そもそもは歩行者の利便性を考えたものではなく、
 部屋を増築するために考えられた窮余の策だったようです。

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  ロッジア・ディ・メルカンティと建物の入り口

 斜塔の近く、ロッジア・ディ・メルカンティ
 (商工組合の建物)のすぐそばに、
 ポルティコの原型をとどめている建物があります。

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建物の2階部分が道路にせり出して木の柱で支えられていて、その下を歩道として活用しています。

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ポルティコよりさらに2階部分がせり出しているのがわかります。

実は、このような土地利用の方法は、中世のイタリアではあちこちで見られます。
では、どうしてボローニャで特に発達したのでしょうか。

そのわけは、ボローニャ大学にあるらしいとのことです。
ボローニャに大学ができると、各地からやってきた学生で、ボローニャの人口は急激に増加しました。
そのため、限られた土地に少しでも多くの部屋を確保するため、このような建築方法がとられたようです。

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そして、一時期ボローニャでは、道路に面した建物を増改築するときには、
ポルティコを維持することが義務付けられていたそうです。
ポルティコのある街並みを守っていこうとした人たちのおかげで、今のような姿が残っているというわけですね。

ボローニャ紀行 (文春文庫)
井上ひさし
文藝春秋

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