今回は「地図のギャラリー」に展示されている地図を紹介していきましょう。
まずはイタリア全土の地図です。
イタリアが統一されたのは19世紀のことですから、まだ国家としての概念はなかったはずですが、
ローマ教皇の権威がおよぶ地域としてのイタリアが存在していたのでしょう。
これは地図の一部に描かれたウルビーノ市街のイラストです。
その下にバルベリーニ家の紋章が描かれているのがわかるでしょうか。
この当時、ウルビーノはヴァチカンにとっても重要な都市だったようです。
これはどこの地図かわかりますか?
南が上になって描かれているのでわかりにくいかと思いますが、現在のカンパーニャ州です。
ガエータ湾からナポリ湾、ソレント半島にカプリ島までが描かれています。
こちらはフェッラーラ公国です。上のほうにポー川が流れていますね。
このころ、この地域を支配していたエステ家が教皇によって追放され、この一帯は教皇領になっていたはずです。
地図の左下には、フェッラーラ市街のイラストと、星型要塞(どこかの小都市?)が描かれています。
スポレートのイラストです。
文字が書かれていなくても、すぐにスポレートとわかるくらい、現在までこの当時の街並みが保存されています。
こちらは湖水地方です。中央に描かれているのがガルダ湖ですね。
これも南が上に描かれています。
現在のリグーリア州です。
海の中に描かれたイラストが楽しいですね。
一番上に描かれている陸地はコルシカ島です。
これはサレルノ公国です。
「キリストはエボリにとどまりぬ」という有名な小説がありますが、
エボリ周辺まではローマ教皇の影響力がおよんでいたことがわかります。
左上の海はターラント湾で、アドリア海方面のバシリカータやプーリアは描かれていません。
レッチェではこのころバロック建築が花開いていたころだと思うのですが・・・。
最後に紹介するのは、教皇領です。
今のラツィオ州の一部で、ヴィテルボやモンテフィアスコーネを含む地域です。
まだまだ紹介したい地図はたくさんあるのですが、みなさんもぜひヴァチカンへ行って、自分の目で見てください。