ボローニャのポルティコは、旧市街だけにとどまりません。
郊外の丘の上にある、マドンナ・ディ・サン・ルーカ聖堂まで、
約3キロ以上もポルティコがつづいているのです。
このポルティコは「天国へのポルティコ」と呼ばれています。
ポルティコは、旧市街のはずれにあるArco del Meloncelloから
山頂の聖堂まで途切れることなく続いています。
もちろん、ここから旧市街をぐるっと取り囲むように
さらにポルティコは続いています。
丘の斜面にそってポルティコが伸びる様子は、
まさに“天国へのポルティコ”といったおもむきです。
ポルティコの中を歩いていると、朝早くだというのに、
何人もの人とすれ違います。
皆熱心なクリスチャンなのでしょう。
観光客とおぼしき姿は、私たちだけです。
朝のミサに参列したのでしょうか…。
人の気配がなくなると、ポルティコは静寂そのものです。
時おり、並行して走る車道を車が上っていきますが、
それ以外は何の物音もしません。
ポルティコの多くの部分は、
車道に面した側にアーチが開いているのですが、
一部には、道の反対側にアーチが開いている場所があります。
そこから見る景色は、
山頂への長い道のりを歩く苦労を和らげてくれます。
また、天気のいい日の午前中は、
ポルティコに差し込む朝日が、
見事な光と影のコントラストを見せてくれます。
もしかすると、夕暮れ時には、
道路側のアーチから差し込む光が、
これ以上に美しい光景を見せてくれるのかもしれませんが。
歩きつかれて、一休みしたくなる頃、
ポルティコの先に光が見えてきます。
そこがマドンナ・ディ・サン・ルーカ聖堂です。
歩き続けて一時間あまり、
まさに「天国」にたどり着いた気分になりますよ。
そういえば、途中にトイレはありません。
上り始める前にArco del Meloncelloそばのバールに
立ち寄っておくことを忘れないように…。
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