パルマのドゥオーモは、他の多くの街と同じように、旧市街の中心にあります。
シンプルですが均整のとれたロマネスク様式の美しいファサードを持つドゥオーモは、
やはりコレッジョの天井画で有名です。
中でも、クーポラに描かれた「聖母被昇天」は、
日本のテレビでも紹介されたほど有名なコレッジョの代表作です。
内部は全体的に落ち着いた色調ですが、
壁から天井まであたり一面がフレスコ画で
覆いつくされています。
詳しいことはよくわかりませんが、
壁画はどことなくルカ=シニョレッリを
ほうふつとさせる作風です。
一方天井は、グロテスク風の模様が
あしらわれた中に、
不健康そうなマニエリズム風の絵が
ところどころちりばめられています。
しかし、全体的なトーンは
決して不気味なものではなく、
むしろ荘厳な雰囲気を漂わせています。
私たちにとっては、
これまでに出会ったことのない
新鮮な驚きがありました。
題材はどうやら「キリストの生涯」のようです。
ジョットの描いたパドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂のそれとはまったく違ったおもむきがありますね。
天井画です。これだけのものを描くのにはどれだけの労力がかけられたのでしょうか。
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