FSの駅から街のメインストリートをまっすぐ南に進むと、Piazza della Pace(光の広場)と呼ばれる緑の芝生があざやかな広場に出ます。その広場の西側にある大きな建物がピロッタ宮殿です。でも、よく見るとこの建物、何か変じゃないですか?上から見ると逆G字の形をしているこの建物、本当は開いている部分にも建物が建てられて、今見えているくぼみのような場所は、中庭になるはずだったんじゃないでしょうか?だから側面の壁の仕上げが不自然に雑なんでしょう。
建物の中には国立絵画館があり、ちょうど「コレッジョ展」が開催されていました。普段なら世界中を巡らないと鑑賞できないコレッジョの絵画のほとんどが、ここパルマに集められていたのです。コレはラッキー!と思いながら(この時は…)、私たちはまるでコレッジョのフルコースを楽しむかのように館内を巡ったのでした。また、建物の中にはファルネーゼ劇場と呼ばれる木造の劇場もあり、ここも必見です。ところで、チケット売り場で入場券を買ったとき、そこには大きく「ドゥオーモのチケットはありません」の張り紙が…。不思議に思った私がシニョーラに「ドゥオーモには入れないの?」と尋ねると、「入れるわよ」との返事です。このときにはまだ、それがどんな意味を持つのか、まったく気づかない私たちだったのでした…。