サンタンセルモ通りをプレトリア門とアウグストゥスの凱旋門のちょうど中間あたりで北に曲がり、
道なりに少し歩いた右手に、サントルソ教会があります。
聖トルソは木靴の職人たちの聖人だそうで、いかにもヴァッレ・ダオスタらしいですね。
教会が建てられたのは9世紀だそうですが、11世紀から12世紀にかけて、
北がアプシス、南がファサードだった教会を東がアプシス、西にファサードに変更するなど、
何回もの改装が行なわれたため、
いったいどこからどこまでが教会の建物なのか、すっかりわからなくなっています。
上の写真は、北側から洗礼堂ごしに見た鐘楼です。
高い建物のないアオスタの街では、この鐘楼は遠くからでも目立って見えます。
建てられたのは11世紀ですが、古代ローマの建物とも不思議にマッチしています。
中の様子も改装が重ねられている様子がよくわかります。
実はこのヴォールト天井のさらに上に、もう1つ天井があって、
そこに11世紀のフレスコ画が残っているそうです。
それを知ったのは、ここを訪れたあとだったので、見逃してしまいましたが・・・。
回廊へは、いったん外に出て、ぐるっとまわって後陣裏手から入ります。
ファサードの向かいにある資料館の人が案内してくれなかったからわからなかったかもしれません。
写真は回廊に向かう途中にある修道院の入り口です。
回廊は、ぱっと見は地味な感じです。アオスタ風の屋根瓦が目にとまるくらいで、
特別に心やすらぐとか美しいとかいう印象はありませんが・・・。
実は、柱頭の装飾がおもしろいんです。これはヒツジとブタ?
こっちはスカートをはいた男の人です。北のほうからやってきた人たちでしょうか?
この装飾、ほかにもいろいろあって、見ていてあきません。
よく見ると、その下の柱も形がバラバラなんですよね。
世界ふれあい街歩き Blu-ray アルプスが見える街 アヌシー ~フランス~/アオスタ ~イタリア~ 価格:¥ 3,990(税込) 発売日:2011-12-21 |