クワットロ・ フォンターネの交差点からクィリナーレ広場に向かう道の途中、大統領官邸の斜め向かいに、
ベルニーニが設計した教会、サンタンドレア・アル・クイリナーレがあります。
サン・カルロ・アッレ・クアットロ・フォンターネ教会(Chiesa di S.Carlo alle Quattro Fontane)と同じく、
小さな教会ですが、ベルニーニのユニークなアイディアを随所に見ることができます。
教会内部は、色大理石がふんだんに使われ、
また、直線的なファサードとは対照的に曲線が多用されたデザインになっています。
主祭壇上部の装飾です。やっぱりベルニーニ、ただ者ではありませんね。
小さな天窓が開けられ、天窓の上下に彫刻が配されています。
床面の装飾もこだわりが感じられます。さまざまな技法が使い分けられて、見事な効果をあげています。
そしてこのクーポラ。ややおとなしめに装飾されたクーポラの中心からは、金色の光が差し込んできます。
この天窓からの光に、きっと多くの人が“天国”の存在を実感したのではないでしょうか。
天窓部分のアップです。「天窓」という表現を使いましたが、正確には天井に窓が開いているわけではなく、
金ぱくを貼って装飾された小円蓋です。よく見ると、こんなところにまで天使の彫刻が…。
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図説 バロック (ふくろうの本/世界の文化) | |
中島 智章 | |
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