サンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ教会(Chisa di Sant`Agnese fuori le Mura)の前の
細い坂道をのぼったところに、サンタ・コスタンツァ教会(Chiesa di Santa Costanza)があります。
紀元4世紀ごろに建てられた古いこの教会は、
もともとはコンスタンティヌス帝の娘コスタンツアの墓所だったそうです。
結婚式などのときを除き、ふだんは非公開になっているとのことでしたが、行ってみると、
この日はまさに結婚式が行なわれている真っ最中でした。
円形の集中式教会では、中央に祭壇が置かれ、それと向かい合うように新郎新婦が座っています。
列柱に沿って、そのまわりを取り囲むように参列者が座り、
さらに座りきれないたくさんの人がその後ろに立ち並んでいました。
大きく開けられたクーポラの窓からさしこむ光が、神聖な日にふさわしい雰囲気をかもしだしています。
まわりを取り囲む回廊には、いくつかのニッチ(壁がん)が設けられ、
ニッチのうちの2つは大きめのアプシス(祭室)になっていて、写真のようなモザイクで飾られています。
素朴な、どこか心温まるようなモザイクです。
主祭壇のうしろがコスタンツアのお墓です。もっともこれはレプリカですが。
回廊の天井は、ポンペイやアクイレイアで見られるようなモザイクで装飾されています。
ごらんのような幾何学模様やつる草模様が、柱と柱のあいだごとに異なるデザインでぐるりと一周しています。
そういえば、今は結婚式の真っ最中でした。どうぞ末永くお幸せに・・・。