街のほぼ中心、ピロッタ宮殿とドゥオーモを結ぶ道の
ちょうど真ん中あたりに、緑に覆われた小道があります。
ここがサン・パオロ・ベネディクト女子修道院跡への入り口です。
この女子修道院の修道院長の部屋の天井画が、
コレッジョのパルマでの最初の仕事といわれています。
入り口は、写真の門の手前右手にあり、
修道院跡をぐるっと一巡りすると、
一番最後に現れる部屋が、いわゆる“コレッジョの部屋”です。
青みがかった緑のクーポラの天井に、
無邪気に遊ぶ天使たちが描かれています。
修道院には似つかわしくない、
ともすれば官能的とも思える天使たちの姿は、
ミケランジェロなどの描く天井画とは、
明らかに異質な神秘性を感じさせます。
また、一つ前の部屋の天井は、いわゆるグロテスク模様で装飾され、
小さいながらも強烈な印象を与えてくれます。