ミケロッツォ広場に面して建つこの教会は、ミケロッツォが設計したといわれていますが、
度重なる改装がおこなわれています。
ファサードは、4層に分かれていますが、ミケロッツォのデザインが残っているのは1段目と2段目で、
3段目と4段目は後の時代に改装されたものだそうです。
私が個人的に気になるのは、2段目にある4つのニッチです。
たぶん、何かの彫像を置きたかったんじゃないかと思うんですけど…。
入り口扉の上には、テラコッタの「聖母子と洗礼者ヨハネと聖アゴスティーノ」の浮彫があります。
内装は18世紀に改装されていてすっきりとシンプルな印象です。
単廊式だから、なおさらそう思うのかもしれません。
ちなみにこの教会、旧市街の外から見てもよく目立ちます。
上の写真は、プラート門のすぐ外にある駐車場から見たサンタゴスティーノ教会です。
グラッチアーノ通りは、プラート門からエルベ広場まで続く
モンテプルチアーノのメインストリートです。
プラート門から入ってすぐのところにあるサヴォナローラ広場には、
こんなツタの絡まる建物も。
広場のまわりには、16世紀の建物が立ち並び、
まるでルネサンスの時代にタイムスリップしたかのような雰囲気です。
写真の建物は、アヴィニョン人の館(Palazzo Avignonesi)です。
もう見るからにルネサンス建築ですね。
左手前に立っている円柱は「マルツォッコの円柱(Colonna Marzocco)」と呼ばれています。
円柱の上のライオンは、フィレンツェの象徴だそうです。
こちらはブッチェッリ宮(Palazzo Bdccelli)です。
この建物も16世紀に建てられたものだそうですが、実は土台の部分に秘密が…。
なんと、土台に使われている石は、
エトルリア時代や古代ローマ時代の遺跡のものを流用しているんです。
それにしても、こんなにたくさんの石、いったいどこにあったんでしょうか。
どう見ても、教会とか神殿に使われていた石ですよね…。
モンテプルチアーノの城壁の外にはいくつかの駐車場があります。
そのひとつ、プラート門近くの駐車場に、こんなものが置かれていました。
どうやら、水の自動販売機のようです。
よく見ると、右側には「Frizzante(炭酸水)」、左側には「Naturale(天然水)」という表記があります。
また「1リットル=5チェント」という表記も。安い
日本でも、スーパーなどではときどき見かけますが、この場所とこの値段。
世の中、いろんなものがあるんですね。
サンタニェーゼ教会と、通りをへだてた向かいに
「Cantina Fanetti」というカンティーナがありました。
ドアが開いていたので何気なくのぞいてみたところ…。
いきなり大きな樽が。どうやら試飲もできるようです。
たぶん、これはプレゼンテーション用で、
本当は地下の深いところにもっともっとたくさんの樽が寝かされているのでしょう。
後でわかったのですが、DOCG「ヴィーノ・ノービレ・モンテプルチアーノ」は、
このカンティーナが名付け親なのだそうです。
そうとわかっていれば、無理してでも1本買ってきたのに…。
モンテプルチャーノの城壁の外、プラート門の近くにある教会です。
14世紀の初めに建てられ、ファサードは20世紀に完成したものだそうですが、
淡い色合いが印象的です。
内装は17世紀~18世紀に改装されたものです。
内部には、モンテプルチアーノの8つのコントラーダの旗が掲げられています。
シエナのパリオのように、
モンテプルチアーノでは、8月の終わりに「Bravo delle Botti」という
コントラーダ対抗のタルころがし競争が行われます。
その時に振られる旗がこれです。
主祭壇には、サンタニェーゼ(聖アグネス)の彫像が置かれ、
その下には彼女の遺骸が安置されています。
モンテプルチアーノのサンタニェーゼは13世紀の人物だとのことなので、
亡くなってまもなくこの教会は建てられたことになります。
彼女はそれだけモンテプルチアーノにとって大切な人物だったのですね。