もともとは、13世紀にフリードリヒ2世によって建てられた要塞です。
地震やエトナ山の噴火によって荒れ果ててしまいましたが、
20世紀になってから修復され、現在では市立博物館として利用されています。
城はきれいな正方形の建物で、4すみに円柱状の見張り塔が張り出しています。
さらに正方形の辺の中点にあたる部分にも半円状の張り出しがつけられています。
こちらは見張り塔というよりも、敵からの攻撃に対して応戦するためのもののようです。
たくさんのスリットのような窓がついています。
もともとこの城は海に面していたそうですが、
17世紀のエトナ山の噴火による溶岩流でまわりが埋め立てられ、今では海から遠く離れています。
サン・ニコロ修道院の脇を通った溶岩流がここまでやってきたんですね。
城のまわりを取り囲んでいたはずの堀も、写真の通りです。
市立博物館は、残念ながらこの日はお休み。
何人もの人が、入り口までやってきては、恨めしそうに帰っていきました。
カターニアの旧市街を東西に走るガリバルディ通りのドゥオーモ近くに、
交差点に面した建物の角を切り取ってできた広い空間があります。
ここがマッツィーニ広場です。広場というよりは見通しのいい交差点といった感じですが…。
4つの建物はそれぞれデザインが異なりますが、どの建物にも全く同じデザインの柱廊があります。
この建物はPalazzo Gagliani(北西の角)。
ここにもありました、カターニアの溶岩が使われている建物。
この建物はPalazzo Scammacca(北東の角)。
こちらはPalazzo Asmundo Gisira(南東の角)。
お客が来ないのでしょうか、トラットリアのカメリエーラがさかんに客の呼び込みをしていました。
そして最後にPalazzo Peratoner(南西の角)です。
広場のすぐ先、ガリバルディ通りのつきあたりには、ドゥオーモのファサードが見えています。
それにしても、ガリバルディ通り、マッツィーニ広場という名前から想像すると、
今のような姿になったのは19世紀になってからなのでしょうか。
ちなみにカヴールの名前のついた場所はカターニアには見つけられませんでした。
やっぱりシチリアでは人気ないのかな、カヴール。
古代ローマ劇場の隣は、イタリアのオペラ界を代表する作曲家、ベッリーニの生家です。
ベッリーニはオペラ「ノルマ」などで知られる、カターニア出身の作曲家です。
わずか34歳という若さで世を去ったため、作品はそれほど多くありませんが、
カターニアのオペラ劇場には彼の名がつけられ、市街の北には「ベッリーニ公園」もあります。
この建物の一部は、今はベッリーニ博物館になっていて、彼の自筆の楽譜なども展示されています。
(中央奥の建物が、ベッリーニ劇場です)
ヴィットリオ・エマヌエレ2世通りに面した、これといって特徴のない、
この建物が古代ローマ劇場跡への入り口です。
劇場は通りや広場に面しているわけではなく、住宅が密集しているど真ん中にあるため、
こうやって建物の中を抜けていくというわけです。
目印は、この看板。見落とさないよう、注意して歩きます。
建物の中に入ると、アーチの向こうに劇場の観客席が見えてきます。
劇場を案内してくれるのは、このネコ。まるで支配人のようにふるまっています。
ネコにすすめられるままに、観客席の下の通路を歩いていくと…。
いつのまにか、観客席の一番上にやってきていました。
舞台にあたる部分には、雨水がたまったのでしょうか、まるで池のようになっています。
それにしても、これだけの規模の劇場があるということは、
カターニアは古代ローマの時代から大きな町だったんですね。
旧市街の西には、ヴィットリオ・エマヌエレ2世通りに面して、2つの教会があります。
その一つがトリニータ教会。ゆるやかにカーブしたファサードを持つ、典型的なバロック様式の教会です。
本来はこの教会にも大きな修道院があったのですが、エトナ山の噴火で壊滅的な被害を受け、
今はその跡地が高校になっています。
この教会も側面はグレーの石材が使われていますが、通りに面しているため、窓や扉は装飾されていて、
単調な壁面のちょうどよいアクセントになっています。
通りを少し東へ下ったところに、サンタゴスティーノ教会があります。
こちらはジローラモ・パラツォットによる初期のバロック建築で、直線的なファサードです。
聖リサの祭日には、教会脇のサンタゴスティーノ通りは、バラの花で埋め尽くされるそうです。
修道院の隣にあるサン・ニコロ・ラレーナ教会ですが、私たちが訪れた正面入り口からは見学できませんでした。
では、どこから見学したのかというと…。
修道院の2階から入って見学するんです。
年老いた修道士のためにつくられたバルコニーで「夜の礼拝堂」と呼ばれています。
内装はシンプルですが、上から見ると色大理石による床の装飾が見事ですね。
教会のパイプオルガンがすぐ間近に見えています。内部の装飾で目立つものといえばこれくらいです。
こちらは教会の側面。黒い石がむき出しのままになっています。
写真の左側に少しだけ見えている修道院の外壁がきれいに装飾されているのと対照的ですね。
修道院の内部には、昔使われていた食器やカメなども置かれています。
そして、暗くてよく見えないのですが、動物の骨も。
これらはヴォールト部分の隙間を埋めるために使われていたそうです。いわゆる耐震強化材ですね。
こちらが修道院の地下です。ここの床には古代ローマ時代のモザイクなども残っています。
歴史の長さを感じさせる空間です。
すごいなと思えるのは、こうした遺構が現在もカターニャ大学の一部として使われていることです。
かって修道士たちが瞑想にふけっていた場所で、今は大学生が勉学に励んでいるというわけですね。
修道院の中を見学するには、ガイドツアーに申し込む必要があります。
申し込むといっても、当日に入り口脇のブックショップで6ユーロを払うだけです。
ガイドはイタリア語だけで、英語圏の人たちには英語で書かれたプリントが配られます。
最初の見どころは「東の回廊(中庭)」です。
この修道院には、東と西に一つずつ回廊があり、それぞれ違った趣きがあります。
「東の中庭」は木々におおわれ、中央に休憩のためのネオ・ゴシック様式のあづまやがあります。
修道士たちは、ここで来客をもてなしたり、お茶を飲んだりしていたそうです。
回廊からは、教会のクーボラを見ることができます。
一方の「西の回廊」は、中庭には芝生の中央に噴水があるだけのシンプルな作りです。
回廊そのものの美しさは、かえってこちらのほうが引き立って見えるように感じられます。
実はこちらの回廊のほうが古く、この場所に修道院が最初に建てられた16世紀につくられたそうです。
ただし、今の姿になったのは19世紀になってからで、噴水もその時期につくられました。
修道院内部の2階です。長い廊下が一直線に続いています。
修道院の北側にも庭園があります。サボテンと修道院の取り合わせは、シチリアならではですね。
この庭園からも、教会の大きなクーボラが見えています。
さて、今度は修道院内の遺構を見学に行きましょう。
カターニアの旧市街の西にある大きな修道院です。16世紀にベネディクト派によって創建されました。
現在の建物は18世紀に建てられたもので、カターニアの代表的なバロック建築のうちのひとつです。
空撮による全体写真を見ると、この修道院の規模の大きさがよくわかります。
修道院の隣には、サン・ニコロ・ラレーナ教会があります。
この不思議なファサードは、未完成のまま工事が中止されたことによるものです。
完成したら、どんな姿になっていたんでしょうか。
こちらが修道院の建物です。カターニア・バロック様式とでも呼べばいいのでしょうか。
カターニアらしく溶岩がふんだんに使われていますが、
窓飾りなどには石灰岩も使われています。
正面から見ただけでは、建物の大きさはピンときませんが、
側面にまわると、その奥行に驚かされます。
この四角錘状に装飾された柱と、バルコニーを支える部分と窓の両脇の彫刻は、
カターニアの他の建物にもよく見られる特徴的なスタイルです。
それでは、いよいよ修道院の中へと入ってみましょう。
クローチフェリ通りの入り口、サン・フランチェスコ広場の前に、
アッシジのサン・フランチェスコにささげられた教会があります。
わざわざ「アッシジのサン・フランチェスコ」とことわっているのは、
クローチフェリ通りには「ボルジア家のサン・フランチェスコ」の教会があるからです。
ファサードはこれといって特徴のないバロック様式です。
ちょうど中心にあたる部分には、フランチェスコの彫像が立っていますね。
内部も比較的控えめなバロック装飾がされています。
この控えめな感じは、カターニアの教会に共通する特徴なんでしょうか、
それともフランチェスコ会の教会だからでしょうか。
教会の中には、聖アガタのお祭りで引かれる山車が何台か置かれていました。
どれも見事な装飾で、地区どうしや組合どうしのプライドがかかっているかように感じられました。
旧市街のほぼ中心にあるこの通りは、カターニアのバロック建築の中でも代表的な建物がたくさん並んでいます。
まずは南のはしにあるサン・ベネデット門(L`arco di S.Benedetto)。
建築材に溶岩を使用しているのが、カターニアならではの特徴です。
門をくぐると、通りに面して、代表的なバロック建築の3つの教会があります。
まず1つめがサン・ベネデット教会(Chiesa diS.Benedetto)。ファサードの装飾が独特です。
正面扉には聖ベネデットの生涯が描かれています。
内装も美しいとのことですが、中を見ることができるのは、金~日のみ。
路地をへだててすぐ隣に立つのがサン・フランチェスコ・ボルジア教会(Chiesa di S.Francesco Borgia)。
ファサードが大理石で装飾されているのに対して、側面は黒っぽい溶岩の色がそのまま残っています。
こちらは、開いているはずだったのですが、入り口には鍵がかかっていました。
3つめが、サン・ジュリアーノ教会(Chiesa di S.Giuliano)。
曲線を活用したファサードは、いかにもバロック建築といった印象です。
ここだけは、中で何かの集会(ミサではなかった)が行われていたためか、中に入ることができました。
意外にも、内部の装飾はすっきりとしています。
この他にも、見どころがいっぱいのクローチフェリ通り。
カターニアを訪れたら、ぜひ足を運びたい場所です。
IL Principe Hotel(イル・プリンチペ・ホテル)
カターニアの旧市街の中心にある、観光に便利なホテルです。
歩いて1分でクローチフェリ通りに出ることができ、ドゥオーモ広場までも5分かかりません。
街の中心にあるホテルのいいところは、ちょっと休みたいときや、必要なものがある時に、
すぐにホテルに戻れることです。
部屋は機能的に改装されていて、便利で快適です。
あまり期待はしていなかったので、ちょっとうれしくなりました。
バスタブはありませんでしたが、部屋のレベルはかなり上のランクです。
ただ、イタリアらしく、壊れたままで修理されていないところもあるので、
部屋の中はよく確認したほうがいいでしょう。
私たちの泊まった部屋には最上階で窓がなく、代わりに天窓がついていました。
幸いにも天気に恵まれたので、日中は照明が必要ありませんでした。
朝食はイタリア人の考えるアメリカン・ブレックファストといったところでしょうか。
スクランブルエッグとベーコンらしきものがあるのですが、
スクランブルエッグには塩味が全く効いてなく、ベーコンは真っ黒焦げといった感じです。
コーヒーがセルフサービスだったのもマイナスポイントです。
まあ、朝食はホテルを評価するうえでの一つのポイントにすぎないので、
そんなに気にしなくてもいいかもしれませんね。
全体的には、便利で快適な、おすすめできるホテルだと思います。
ホテルのホームページはこちら(日本語です)
カターニアにはプルマンの停留所がいくつかありますが、
旧市街から一番近くて便利なのがこのバスターミナルです。
旧市街からバスターミナルへは、ウツェダ門を抜け、鉄道のカード下をくぐっていきます。
ドゥオーモ広場から徒歩5分くらいでしょうか。
市内を走るバスも含め、たくさんのバスが止まっていますが、屋根やホームのようなものはありません。
バスターミナルというよりも広場ですね。
interbusの切符売り場が広場の一番南にあります。
ここだけかろうじて屋根とベンチがあります。
その向かいにASTの停留所があります。ASTのプルマンは車内で切符を買う決まりのようです。
(カターニア以外でもそうでした)
時間がある時には、広場のそばにあるこのバールでひと休みするのも悪くないかもしれませんね。
それは、私たちがイタリアから日本へ向かう予定の前の日の未明に起きました。
ローマの国際空港で火災、一時閉鎖 レストランで出火か
私たちがチェックイン・カウンターに行き、スーツケースを預けようとすると、
「今日はローマ便は飛ばない。ローマの空港で火事があったから。」
とのこと。
でも、どうやら国際線は飛ぶみたいです。
どうしたらいいのかわからず、とりあえずチケットカウンターに行くと。
この混雑。怒号や罵声が飛び交っています。
どうやら飛ばないのはアリタリアの国内線だけみたいなんです。
この時、朝の10時30分。
で、ひとりひとりが歓声を上げたり、落胆をしながら手続きを終え、
カウンターを去っていきます。
私たちはどうなったかというと、
「今日の深夜にローマ行の深夜便が出るから。それに乗ればローマに行けます。
ただし、ローマ発の成田便はキャンセル待ち。何回かトライしてみるけど。
あと、ローマのホテルはアリタリアでは手配しないから」
とのこと。
いいも悪いも、この提案を飲むしかありません。
この時、時刻は午後5時。ありえない…。
というわけで、私たちがローマ行の飛行機に乗ったのは深夜の1時30分。
乗客は20人ほど、座席は自由席です。
というわけで、私たちはやっとのことでローマにたどり着くことができたのでした。
ローマに降り立ったのは午後3時。
こんな経験、2度としたくない、と思いながら
私たちはホテルのシャトルバスに乗り込んだのでした。
カターニアの空港は、旧市街から車で20分ほどのところ、フォンタナロッサにあります。
2007年に改装されたこの空港は、パレルモの空港と並ぶ、シチリアの空の玄関口です。
空港のホームページはこちら
http://www.aeroporto.catania.it/
空港からはエトナ山がよく見えます。でもそれだけ噴火した時は影響を受けやすい、ということですよね。
ここが到着フロアの入り口です。
ちなみにこの空港は、カターニア出身の航空気象学者、フィリッポ・エレディアの名前が付けられています。
到着ロビーです。バールやブランドショップもこのフロアにあります。
出発ロビーです。こうやって見るとかなり大きな空港です。
ちなみに3階にはセルフレストランがあります。
それにしてもなぜこんなに多くの行列ができているかというと…。
この時、ローマでは大変なことが起きていたのです。