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JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

悲劇は死だけじゃない

2006年10月15日 | v-x

友人から私の大好きな映画「ひまわり」のDVDをいただきました。
以前にも「ひまわり」については、ここでも紹介したことがあったと思います。私がウン十年生きた中で、もっとも好きな映画と言っても、過言ではない一本、久しぶりに堪能しました。

♪タララーラ ターララ タラタラタラター・・・・・・・・・

見終わって尚、ヘンリー・マンシーニ の悲しくも美しい音楽が、一面を埋め尽くすひまわりの花の映像とともに心に残ります。
もっとも近づいて欲しくない戦争の足音が、少しずつ大きくなりつつあるような昨今、戦争の悲劇というものはかくも身近な問題であり、それが人の心をどれほど傷つけるものなのか、そしてどんな戦争にも正義など無く、被害者だけをただ増やすだけの暴挙であることを映画「ひまわり」は教えてくれます。

誰も恨めない、誰を憎める訳もない、ただ最後になんとも悲しいマルチェロ・マストロヤンニの目と、長年耐え続けたソフィア・ローレンの悲しみだけではない重い瞳が、物言わず語りかけるのです、戦争の悲劇は死体の山だけではないということを。

戦争を大なり小なり扱った映画は、何処かにヒーローがいて、何となくどちらかが正しいことをしているように描かれるものが多いと私は思います。でも本当の戦争、戦場では、ただただ人を殺すことに邁進して、正しいも正しくないも考えられなくなっていく、そして、一人他人を傷つけるごとに、悲劇の種をまいていく事になるのでしょう。
ふと、そんなことを感じてしまいました。

ともかく、戦争など起こさぬよう、海岸のボートの裏で若い男女がいちゃつける(マストロヤンニとローレンは、映画の冒頭でこんな風に結ばれます。)そんな、平和が永久であるよう、みんなで頑張ってみましょうよ。

さて、今日の一枚は、私が入手にムチャクチャ苦労した、デイブ・ベイリーのアルバムです。
三管編成のいかにも、「ほれ、ジャズだよ」てな感じがとてもいいんです。ベリー自身、「この作品は余分な講釈を読むよりは、ただ聴いて下さればいいんです。」と言ってます、まさにその通りだと思いますよ
ベイリーの渋いドラムもさることながら、フラナガンが名盤「TOMMY FLANAGAN OVER (オーバーシーズ)」を彷彿とさせる輝きを放っています。
こんなアルバムを楽しく聴けるのも、平和であればこそですよ。

BASH ! / DAVE BAILEY
1961年5月15日録音
KENNY DORHAM(tp) CURTIS FULLER(tb) FRANK HAYNES(ts) TOMMY FLANAGAN(p) BEN TUCKER(b) DAVE BAILEY(ds)
1.0SMOSIS
2.SOUL SUPPORT
3.GRAND STREET
4.LIKE SOMEONE IN LOVE
5.AN OSCAR FOR OSCAR
6.B.M.T. EXPRESS
7.JUST FRIENDS