JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

入れ黒子

2006年02月01日 | p-r

「母の名はおやじの腕にしなびて居」

今日、仕事でうかがったお宅に、80を過ぎた老夫婦がいらっしゃいました。
当然、仕事は息子さん(息子さんも50代後半ですが)にゆずり、隠居の身ではありますが、まだまだお元気なお二人。
おばあちゃんは、漬け物漬けが得意で、私も息子さんの手が空く間、自慢のお漬け物でお茶をいただいてまいりました。
「おじいちゃん、夫婦元気でいいね」というと
「はばあは、うっさぁしーから(うるさいから)、いねえほうがいい」と憎まれ口、まだまだ長生きしそうであります。

「じいちゃん、そんなこと言って、この前、ばあちゃん倒れたとき、大変だったでしょ」とお孫さん。
昨年、おばあちゃんが洗濯物を干していて、足を少々痛め、病院に運ばれた時があったそうです。幸い、軽いねんざのようなものだったらしく、すぐに元気になられたそうですが、その時のおじいちゃんは尋常では無かったらしく、ご飯も喉を通らなかったとか。

「なぁんだ、おじいちゃんは、おばあちゃんが居なかったら、ダメなんじゃないの。」というと、お孫さんが
「じいちゃんは、ばあちゃんを愛しちゃってるもんね」
おじいちゃんは、何も答えず、お茶をすすっておりました。

そこで、最初の川柳
江戸時代、「○○様命」などと、二の腕に入れ墨を彫る習慣があったそうで、これを「入れ黒子」といったそうです。
「年老いて、しわしわになってしまった父の二の腕に、母の名が刻まれている、老いても母は、父に抱かれて居るんだな」そんな感じでしょうか。
ふと、そんな江戸の川柳を思い出し、冷たい雨も暖かく感じる一時でした。

ブログ仲間のけいさんのご両親も、とても仲の良いご夫婦で、いつも暖かい心をブログを通して頂いております。今日のおじいちゃん、おばあちゃん、そしてけいさんのご両親とも、いつまでもお元気で、私に温かい心を贈って下さい。

さて、今日の一枚は、久しぶりにバド・パウエルです。
ヴァーブに残る、パウエルのアルバムでは、私はこれが最も良いアルバムではないかと思っています。
トリオ演奏も収録されていますが、このアルバムのソロ演奏が特に好きで「I'LL KEEP LOVING YOU」なんて、ググッときてしまいます。

JAZZ GIANT / BUD POWELL
1949年5月,1950年1月~2月
BUD POWELL(p)
RAY BROWN(b) MAX ROACH(ds)[5,6]
CURLY RUSSELL(b) MAX ROACH(ds)[7,12,13]
1.TEMPUS FUGUE-IT
2.CELIA
3.CHEROKEE
4.I'LL KEEP LOVING YOU
5.STRICTLY CONFIDENTIAL
6.ALL GOD'S CHILLUN GOT RHYTHM
7.SO SORRY PLEASE
8.GET HAPPY
9.SOMETIMES I'M HAPPY
10.SWEET GEORGIA BROWN
11.YESTERDAY
12.APRIL IN PARIS
13.BODY AND SOUL

おまけ、
「入れ黒子」はもともと男女が手を握りあったときに重なる、親指の先にほくろのような入れ墨を入れることからきた言葉だそうです。
けして「目が覚めて今は仇なれ入れぼくろ」なんてことは言わないように、みなさん気を付けましょう。


最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
年をとるということは (けい)
2006-02-02 09:26:37
或る意味 自分と自分の分身のような存在を見つけていくことなのかな と二人を見ていると思います。

バブさんもそうなりますよ、あと何十年?もしたら(笑)

両親は とぼけていますが、お互いを大事に思っているということは いつも感じます。

そういう相手と過ごせる時間が ずっと続いてほしいなと思うのですが・・・
返信する
けいさん (バブ)
2006-02-02 22:35:25
私はどうも難しそうですが、

けいさんのご両親のお話しなど聞くと

とてもうらやましく思います。



思いやりの心は、作ろうとしてできるものではありません。

自然にそれが生まれる、それが素敵な夫婦なのでしょう。

返信する
「入れ黒子」というのですか! (ウフフマン)
2006-02-03 00:19:45
知りませんでした。~~命という刺青は時代劇で出てきますよね。それと、元々は「親指の先」に入れるという話も初めて聞きました。なかなか手を握り合うところからというのはロマンがありますねえ。

追伸・「目が覚めて・・・」のご忠告ありがとうございます。
返信する
ウフフマンさん (バブ)
2006-02-03 17:41:15
自由がなかったように思う江戸時代でも

色恋沙汰は数知れず

しょせん、いつの時代も男と女しかいないということでしょうか。



惚れていっしょになったなら、誰を恨むわけにもいかず、古くなろうがなんだろうが、所詮は二人で責任をとるしかないということでしょう。



今日は、休み前のお決まりで、午前様になりそうで、更新もできずに終わりそうです。



返信する

コメントを投稿