JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

準備OK! 何の?儀式の(笑)

2008年07月17日 | a-c

「今日は、晩飯はいらんよ」
「何?また飲んでくんの?」

まったく、何も分かっちゃおりません。
本日7月17日は、言わずと知れたジョン・コルトレーンの命日であります。
私にとっては年に一度の『我が儀式』その日なのでありまして、今日ばかりは寄り道も浮気(?)もせずに真っ直ぐ帰って来る日です。
それじゃあ何で晩飯がいらないか・・・・・・

いやね、今年の『我が儀式』は、かつて私がやっていたスタイルに戻してみようかと思いまして、先日申したとおり、酒は「サントリー・ホワイト」、つまみはセロリ一本に塩だけ、他は何も口にしないという・・・・・
「でも、歳も歳ですし、暑い一日でしたから・・・・やっぱそれはキビシーかな???」
「何を言っておる、自分で決めた事であろうが!」
心の中の私に戒められ、準備完了です。(ただし「ビールの一杯だけは許す」と心の中の私も言ってくれましたので、帰宅後すぐにビール一杯だけは飲みました。....笑)

まずは、鎮座ましますコルトレーン大明神に口開けの一杯を奉り、次に我がグラスへ一杯。深く祈りを捧げた後、クイッと一気に飲み干します。(笑)
ここで、レコードに針を落とし、あとはただただスジも気にせずにセロリを喰らいつつ、一人グラスを重ねるのであります。

「開始予定時間、午後8時半」

その前に更新しなければと、今こうしてPCに向かっているわけですが
「バブさん、コルトレーン好きは分かったけど、コルトレーンの中ではどの演奏が一番好きなの?」
「今日そんなことをやるんだよ」と話した同僚に訊かれました。
この質問は、私には最も難しい質問でありまして、
たとえて言うなら、フルーツ好きが「苺が好きなの?ミカンが好きなの?リンゴが好きなの?ブドウが好きなの?・・・・・????」って訊かれるみたいな。(笑)
そりぁフルーツ好きだって「ドリアンが嫌い」って人はいるかも知れませんよ。でも、そんなのフルーツ好きにしてみれば「ナンチャナイ問題」じゃないですか。
「ドリアン一つ嫌いだからって、フルーツ好きじゃないと言われるのは心外だなぁ」みたいな(笑)

あれ?何の話でしたっけ?そうそう、コルトレーンの最も好きな演奏でした。
それはありません。(キッパリ)
ほとんどが一番好きです。(これもキッパリ....笑)
それじゃあ、ドリアン的存在があるか?でありますが・・・・
「そうですねぇ、『ガレスピー時代』これはあんまり意識して聴きませんねぇ」
って、これじゃ答えになりませんよね。
前記マイルス、モンク、後期マイルス、プレスティッジ、アトランティック、インパルス・・・・・
やっぱりドリアンもありませんね。(笑)

おっと、イケンイケン、8時半が近づいてまいりました。
結局、その時代時代のコルトレーンが私に囁いてくれる精神は、私にとって他にはけして無い存在なんだと思います。(たぶん)
私にとって今夜は、そんなコルトレーンと二人きりで語り合う、そんな大切な夜なのでありますよ。

さて、今日の一枚は、当然ジョン・コルトレーンです。
1957年という年は、コルトレーンにとって最も重大で最も変化に富んだ年であったに違いありません。一度マイルスのグループをクビになり、モンクから多大な影響を受けた年、初リーダーアルバムも出して・・・・・・

この年の10月、住まいとしていたホテルからマンハッタンの西103丁目にあった貸しアパートへ家族とともに移り住みます。これは、彼の並々ならぬ決心を示すものでりました。
何故なら、そのアパートの角には居酒屋があり、帰宅時には必ずその前を通り過ぎなければいけません。これは、酒をキッパリ止めたことを自分自身に常に言いきかせるためだったそうです。
考えてみると、今日、コルトレーンにウイスキーを捧げるというのは、とんでもない事なのかもしれません。甘いお菓子の方が喜ぶでしょうけど、まっ年に一度ぐらいは良いじゃありませんか、なんてね。

今日のアルバムは、そんな大変革の年、折々のコルトレーンを聴けるアルバムです。
以前も言ったことですが「酒を飲むときには「BALLADS」が良い」という方がとても多いんですけど、私はこのアルバムがじつに良かったりします。

今日の予定はこのあたりから聴き始めて「GIANT STEPS」「OLE」「CRESCENT」「THE JOHN COLTRANE QUARTET PLAYS」「LIVE AT THE VILLAGE VANGURD AGAIN !」「THE OLATUNJI CONCERT」あたりを聴く予定でいます。

LUSH LIFE / JOHN COLTRANE
1957年5月31日, 8月16日, 1958年1月10日録音
JOHN COLTRANE(ts) DONALD BYRD(tp) RED GARLAND(p) EARL MAY, PAUL CHAMBERS(b) ART TAYLOR, LOUIS HAYS, AL HEATH(ds)

1.LIKE SOMEONE IN LOVE
2.I LOVE YOU
3.TRANE'S SLOW BLUES
4.LUSH LIFE
5.I HEAR A RHAPSODY



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4 コメント

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おひさしぶりです (cocoa tea)
2008-07-18 01:58:32
コルトレーンの音は、
いつも思うのですが、
脳の普段使わない
部分を刺激するように感じます。
それは、彼しか出来ない技のようにも思います。
大脳なのか・・・
なぜか懐かしい思いで胸がいっぱいになり、
涙が溢れるのはそのせいなのかなぁ...

質問なのですが、
Lazy Birdは別テイクってあるんでしょうか...
返信する
cocoa teaさん (バブ)
2008-07-18 20:54:49
涙が出ますか、何だか嬉しい(笑)

私は中学時代にこの人の音に出会わなければ、こんな偏屈者にならずに済んだのかもしれません。

え~~「LAZY BIRD」ですが、私の聴いたかぎりでは「BLUE TRAIN」のみの曲だと思います。
ただ、テイクというと、プレスティッジとは違いブルーノートですから、何テイクか録音されたのは確かでしょうし、げんにCDには別テイクが収まったものもありますよね。

未だ購入を躊躇している『THE JOHN COLTRANE Reference』を読めば、ハッキリするとは思うんですけど・・・・
返信する
ありがとうございます! (cocoa tea)
2008-07-21 12:48:36
いつもながら、ありがとうございます!
中学でコルトレーンはずいぶんませていましたね。

B-Trainの収録曲は名曲が多いのですが、
コルトレーン一人、20年ほど時代を先取りしているように思え、
バンドとしてのクオリティーとして聴くと、
ちぐはぐさを感じます。

もう少し、後期のメンバーで演奏しているLazy Birdがあれば、聴いてみたいと、
常々思っています。
(できたら、他の曲も・・・)

B-Trainのピックアップ部分などは、
何度聴いてもカッコいいです。これがブルースか?
と思わせる音使いやリズムの取り方は、
今聴いてもコンテンポラリーで、ゾクゾクします。

躊躇している本?どんな内容なんだろ...
返信する
cocoa teaさん (バブ)
2008-07-21 17:52:57
これが正解かどうかは、不明ですよ。(笑)
『THE JOHN COLTRANE Reference』は、いわばコルトレーンの生涯の日々を事細かに書かれている本なのだそうですが、なにぶん英文であること、値段が高いことで、私は購入を躊躇しています。
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