JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ハスラーを気取って

2007年01月27日 | a-c

今日はまたまたとても良い天気、日当たりの良い趣味部屋などシャツ一枚でも過ごせるんじゃないかという暖かさでした。
いつものように趣味部屋の掃除を済ませ、monakaさんのコメントを受けての『ジャズ四方山話』を更新、背伸びをしたら大あくび
「なんだか疲れたなぁ~~」
先週同様飲み疲れということもありますが、それにしても肩が重い、
「こんな日は天気が良くてもビデオ鑑賞でしょ」ってんで引っ張り出してきたのが、ポール・ニューマン主演の『ハスラー』であります。

いやいや、ポール・ニューマン、いいですねぇ。マーロン・ブランドに似ていることが徒となって下積みが続いた彼ですが、やはり役者も苦労が必要なんですよね。
鼻っ柱の高いハスラーが挫折し、恋人の死を乗り越え新たな挑戦を始める。うんうん、久しぶりに観たけど、面白いものは古くても面白いものです。

ところで、もともと『ハスラー』というのは、ビリヤードのプレーヤー全てを表す言葉ではなく、『賭け玉師』のことのみを表す言葉だったって知ってました?
ポール・ニューマン扮する『ハスラー』エディ・フェルソン、モデルとなった実在の『ハスラー』も同じエディという名前だったそうです。
9歳でキューを始めて握り、10代ですでにスポンサーを持ち、マネー・プレーヤーとして活躍し、スポンサーが見つからないときには『ハスラー』として、一晩に1000万円をも稼ぎ出したという伝説の人。
ちょっと、アウトローでカッコイイ感じもしますよね。

映画を観ていて思ったのは、今やポケット・テーブルで『ナイン・ボール』というのが、主流となっているビリヤードですが、(これは『ハスラー2』の影響でしょうけど)『ハスラー』では14-1ラックでゲームを行っていたんですね。これも時代の流れでしょう。
そういえば私が学生の頃は、ポケット・テーブルはビリヤード場の隅に追いやられ、穴の開いていないキャロム・テーブルが幅をきかせておりました。赤白赤白の四つ玉や赤白赤の三つ玉で遊んでたんですよ。
「フリー・ゲーム」はもちろん、ちょっと上手いフリをして、「ワン・クッション」や「スリー・クッション」をやったりして・・・今の人にはよくわからないビリヤードですよね。(笑)

そうそう、一時は『プール・バー』っていうのも、大流行したことがありました。ロックグラス片手にキューを振るう、まぁそれなりにカッコイイとでも思っていたのでしょう。
『ハスラー』の中でも、エディが常にバーボンをショット・グラスであおっておりました、もちろん「ノー・チェイサー」で・・・
バス・ステーションでパイパー・ローリー扮するサラを軟派するくだりもなんともカッコイイ。

「もう一杯、彼女にもあげてくれ」と言いながら、バーボンを飲み干し
「感じが違うな、さっきとは・・・」
「きっと明かりとウイスキーのせいよ」
と答えると、彼女は白い手袋に包んだ手を自分のオールド・ファッションド・グラスに持っていく。
会話は進んでいくけど、彼女の左手はグラスから離れない、しかも右手には煙草をはさんで
「バーボンを買って帰ろうか・・・」
「いやよ」
「じゃあ、スコッチにする?」

う~ん、いいなぁ・・・同じバーボンを飲んでいても、どうしてこうまで雰囲気が違うのか。
「あんたのショット・グラスを持つ姿は、ぐい飲みで日本酒あおってる酔っぱらいと変わりないのよ!」
さようでございますか。

さて、今日の一枚はジャズ・ボーカルと言っていいのか、ちと疑問もありますけど、『ハスラー』の音楽を担当したケニヨン・ホプキンスが指揮・アレンジを担当したアルバムです。
ケニヨン・ホプキンスは『ハスラー』以外にも、『白銀のレーサー』『雨のニューオリンズ』『リリス』『ベビイドール』、そうそう私の大好きな『十二人の怒れる男』と数多くの映画音楽を担当したなかなかのお人です。

肝心のボーカリスト、スーザン・バレットですが、ほらボーカル大得意の私としては、紹介する知識もなくて・・・・
正直に言いますが、何故このレコードが我が家にあるのかもよくわからないのです。(私は買った覚えがない)
アーサーゴッドフリーのタレント・スカウトショーをきっかけにブロードウエイへ、さらにトップ・クラブへも出演していたという実力派ボーカルだと、ものの本には書いてありました。
確かに、小粋なボーカルというより、張った歌い方をする舞台映えするようなボーカルだとこのアルバムを聴く限りでは感じます。
ケニヨン・ホプキンスがらみで安易に選んでしまった一枚だということで、お許し下さい。

MIXED EMOTIONS / SUSAN BARRETT
1959年4月10,14,22日録音
SUSAN BARRETT(vo) KENYON HOPKINS(arr,cond)
1.BETWEEN THE DEVIL AND THE DEEP BLUE SEA
2.IS YOU IS OR IS YOU AIN'T MY BABY
3.UNDECIDED
4.MIXED EMOTIONS
5.IT ONLY HURTS WHEN I LAUGH
6.SHOULD I ?
7.LAUGHING ON THE OUTSIDE
8.AFTER MY LAUGHTER CAME TEARS
9.BEWITCHED, BOTHERED AND BEWILDERED
10.HEY THERE
11.I GET ALONG WITHOUT YOU VERY WELL
12. RUN AWAY

おまけ、
記事内でも書きましたが、monakaさんのコメントを受け、HPの「ジャズ四方山話」にて、チャーリー・パーカーのお話を少々させていただきました。よかったら覗いてみてください。



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2 コメント

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いやはや、無責任な発言で (monaka)
2007-01-27 21:39:38
バブさん、こんにちは、monakaです。
何とも無責任な提案から、ご苦労をおかけしました。
世の中に気張ったパーカー研究は沢山ありますが、批評家みたいでなく、知った方が流れを云ってくれるのを聴きたかったにです。
おかげさまで、大変解りやすい流れと、アルバムになりました。
こんばんは、沢山飲んでいいですよ。ありがとうございました。
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monakaさん (バブ)
2007-01-28 20:24:38
あんなもので勘弁してやってください。
パーカーに関しては、コルトレーン同様、
熱狂的というか、呆れるほどまでに陶酔している方も多くおりますので、私ごときがもの申すわけにもいかず・・・・

とても薄い内容ですが、ほんの少しの参考になったのなら、とても嬉しく思います。
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