JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

IZA冬へ!

2008年11月07日 | m-o

菊の香や月夜ながらに冬に入る <子規>

今日は立冬、朝方まで降っていた雨も午前には上がり、午後には青空が顔を出しました。今晩は冬型が強まり、冬場乾燥地帯へと変身するこのあたりでは、お月さんが顔を出して、まさに子規の句のごとく立冬を感じ取れそうなそんな夜になりました。

今日は久しぶりに昔のジャズ喫茶の話でもしようかと思います。
いやね、今日、とあるお店で昼食を食べたんですが、店を出て階段を下りてきた瞬間に、鎌倉のジャズ喫茶「IZA」から小町通り出たその時を、ふと思い出してしまったのです。

私が始めて鎌倉は小町通りにあった「IZA」へ行ったのは、大学2年のときだったと思います。(横浜の石川町にあったのは、支店?姉妹店?ともかく鎌倉が本店)
たしかあの日は、鎌倉のとある寺院でお茶会が開かれ、我が大学の文化部連合会に招待状が届いたか何かで、何故か私がその招待状を手に入れた・・・そんな感じだったと思いますが、普段は公開にならない場所でのお茶会だと聞き、いそいそと出掛けたのでありました。
そう、それがちょうどこの季節だったのであります。だから、今日なんとなく同じ空気の臭いがしたんじゃないかなぁ・・・なんてね。

もちろん、一人でお茶会という柄でもありませんでしたから、当時お付き合いをしていた鎌倉在住の彼女と鎌倉駅前で待ち合わせ、ところが駅前に彼女の姿はなく、30分過ぎてもいっこうに現れません。
「なんだようぉ、すっぽかしかよぉ、お茶会に間に合わないジャン」
と、招待状の時間を見たら・・・・・あはは、私が待ち合わせ時間を二時間も早く間違っていたのでありました。
現代なら携帯でちょちょっと連絡して、彼女に早く来てもらうてな手もあるのでしょうけど、その時代ですから、
「さて、どうしようか?」
そこで思い立ったのが「IZA」だったのであります。

当時「IZA」は鎌倉駅前から小町通りを入ってすぐの右手にありました(ちっちゃなビルの3階だったかな?)から、迷うこともなく、一時間ちょっとの時間を潰すことが出来ました。
それ以来、鎌倉で彼女と逢うときには、少し早めに出掛けて「IZA」で一服してから、というのが定番になりましたっけ。(彼女を連れて行くことは全くありませんでしたけど)

それから、7、8年たってでしょうか、彼女とも辛い別れがあり(笑)、すでに二人とも子持ちになってからです。
突然彼女と電話で話をする機会があって(どちらが電話をしたのかは覚えてませんし、それ以降一度も連絡は取り合っていませんが)近況を話すうちに、私はふと、鎌倉が恋しくなってしまいました。
かといって「家族を連れて鎌倉に遊びに行く」という雰囲気でもなく、内緒で鎌倉に出掛けたことがありました。その時も「IZA」には行ったんですよねぇ・・・(あれ?この話は二回目かな?)

ジャズ喫茶「IZA」でかかっていたのは、オーソドックスなジャズだったように覚えています。アンプ類はマッキントッシュ、スピーカーはたぶんアルテックだったかな?左右のスピーカーの真ん中?違うか?ともかく、スポットに照らされた仏像が、じつに印象的でした。
こぢんまりとしたほの暗い店内は、何時間いても飽きずにいられる、まっ、当時のジャズ喫茶ではそれが普通であったかもしれませんが、古都鎌倉にふさわしいジャズ喫茶であったように思います。

一人で行って、一人で過ごせる癒しの場、そんなジャズ喫茶が懐かしく、何度も何度も言いますが、田舎にもそのな所を
「誰か、復活してくれ~~~~!!」

さて、今日の一枚は、セロニアス・モンクなんですが・・・・・・

何日か前にいただいたcocoa teaさんからの「ジミー・ヒースの参加したビッグ・バンド」みたいなコメントをきっかけに「ビッグ・バンドを少し聴いてみようか」みたいな思いになりまして。
ところが、そもそも私はビッグ・バンドをほとんど聴かない人ですから、所有アルバムがじつに乏しいのです。

今日のこのアルバムにしても、ビッグ・バンドというよりは、スモール・ビッグ・バンド?(なんじゃそりゃ)的編成ですよね。まっ、そこは大人の対応で、これも一つのビッグ・バンドということでお許し下さい。
私としては、アレンジをホール・オーバートンに任せた点にちと不満を持つ一枚です。できれば、モンク自身のアレンジでこの面子を楽しんでみたかった感はあります。

とはいえ、モンクはけして孤高の一匹狼で無かったことを、大所帯での彼の演奏を聴くととても良く感じ取れるように思えます。
デューク・エリントンを敬愛したモンク、彼がビッグ・バンドを率いたとき、その思いはどう活かされたのか?
アレンジは他人任せでも、その一端はこのアルバムからも聴き取れると私は思っています。

それにしても、サム・ジョーンズとドナルド・バードとフィル・ウッズの音が、やけに響いてくるなぁ・・・・(笑)

THE THELONIOUS MONK ORCHESTRA AT TOWN HALL
1959年2月28日録音
THELONIOUS MONK(p) DONALD BYRD(tp) EDDIE BERT(tb) ROBERT NORTHERN(french horn) PHIL WOODS(as) CHARLIE ROUSE(ts) PEPPER ADAMS(bs) SAM JONES(b) ART TAYLOR(ds)

1.THELONIOUS
2.FRIDAY THE 13TH
3.MONK'S MOOD
4.LITTLE ROOTIE TOOTIE
5.OFF MINOR
6.CREPUSCULE WITH NELLIE



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