このログを定期的に見ていただいている国宝級の方には何の面白味もないNHK『東京JAZZ 2010』放送の感想が続きましたが、いよいよラスト「メインストリーム」、これでお終いです。
まずはスーパー・プレミアム・バンド、ケニー・バロン、ロン・カーター、レニー・ホワイトという面子のトリオ演奏です。
考えてみると今回の放送で初めてのジャズらしいジャズと言えるかもしれません。
ロン・カーターとケニー・バロン教授(大学で音楽を教えてましたよね)というと70年代半ばにいろいろ一緒にやってましたよね、いわば衆知の仲、安心して聴ける演奏でありました。
しかぁ~し、こうしてテレビで観る?聴く?ぶんには、特に前日までの放送に何処かイライラしていた私なんぞには、じつに心地よい響きなんでありますが、「あの大ホールでこのトリオ演奏を聴いてどうなんだろう?」という疑問がにわかに湧いてきました。
「やはり本来、少人数編成のジャズは、雑多とした雰囲気のある狭~~い空間で楽しむものなんじゃなかろうか?」
なんてね。
計3回ほど聴き直しましたが、この手の演奏は特にスルメのごとく良さが出るもののように思います。これが、ドラムの音がうるさいくらいの場所でバーボンでも飲みながら聴いたらさらによろしかろうと、贅沢な事を考えたバブでありました。
お次は、寺久保エレナ嬢です。
ある意味、今回これが最も聴きたかった演奏でしたから、たった一曲ですが、これも数回聴き直しをしました。
なんといっても高校生ですからねぇ、これだけの大舞台で、しかも、ウィル・ブールウェア、ロン・カーター、オマー・ハキムを従えてって、緊張するなと言う方が無理なわけで、若干走り気味であったように感じました。
初期の大走りだったジャッキー・マクリーンをちょっと思い出したりして、いやいやこれもまさに若さ、よろしいんじゃないでしょうか。
次はクリスチャン・スコットと熊谷和徳のコラボ。
悪くはないんですが、ライブよりレコードで育った私としては、タップダンスとの共演というのは今一つ分かりにくいところがありました。
できれば、別々のほうが私的には良いかなぁ・・・・・
奇を狙わずにそれぞれの最高のパフォーマンスを、というのが私の感想です。
続きまして、ジョシュア・レッドマン・トリオ。
それほど期待していなかったせいか、これはけっこうはまりました。
ピアノレスのテナー・サックス・トリオというと、どうしてもソニー・ロリンズの「A NIGHT AT THE VILLAGE VANGUARD」を思い浮かべてしまう私ですが、もちろん比ではありませんよ、なんて言うかなぁレッドマンの音はどうしてもまだ堅いように感じますし、ユーモアもない。マット・ペンマン、グレゴリー・ハッチンソンも、簡単にいってしまえばまだまだ若いのかな?
でも、ググッと引き込まれる魅力を感じました。
いよいよオーラス、テリ・リン・キャリントン:モザイク・プロジェクトですか。
正直言いまして、どうして今回の放送のラストがこれなのか、今一つピンと来ないんでありますが、いや、テリ・リン・キャリントンのドラミングがどうのとか、プロデュース力がどうのとかじゃなくて、「じつにひっちゃらかせて終わっちゃった」みたいな感じがしたんですよねぇ・・・・・最後の放送のテーマ「メインストリーム」・・・・う~~~ん、どうなんだろ?
私的に一つ注目したのは、特別参加なんでしょうか?中山千尋です。
この人のピアノ、嫌いじゃありません。(アルバムも2枚持っているくらいですから、笑)
ただ、私的に中山千尋に一言言いたいことがありまして、それは、「エレピとかキーボードとかは無視して、ピアノだけをたたいて欲しい」ということ、まっ聞いちゃくれんでしょうけど。
以上、NHK『東京JAZZ 2010』放送の感想は、これにて終了です。
明日からは、またいつものくだらな話に戻りますので、またまたお付き合い下さいませ。
さて、今日の一枚は、いちおうロン・カーターに敬意を表して、このアルバムを選びました。
同じヴィレッジ・ヴァンガードでのライブ盤でも、ロリンズのピアノレスとは違い、ジム・ホールのギターとベースのディオですから地味っちゃ地味なんですが、秋の夜にじっくりと聴いていると、なかなかよろしい一枚であります。(枯葉も入ってるしね。笑)
今日はこれを聴きながら、もう一杯飲んで寝ようと思っています。
ALONE TOGETHER / JIM HALL, RON CARTER
1972年8月4日録音
JIM HALL(g) RON CARTER(b)
1.St.THOMAS
2.ALONE TOGETHER
3.RECEIPT, PLEASE
4.I'LL REMEMBER APRIL
5.SOFTLY, AS IN A MORNING SUNRISE
6.WHOSE BLUES ?
7.PRELUDE TO A KISS
8.AUTUMN LEAVES
おまけ、
先週は叔母の葬儀でお休みでしたが、今日はしっかり料理当番をこなしました。
ってことで、おまけは『料理当番、本日の一品』です。
まずは、秋刀魚の山河風焼き(笑)、薬味と味噌、それにほんのちょっとの醤油を加え、たたいた秋刀魚をフライパンで焼きました。
こちらは、秋刀魚の山河風焼きをあまり好まない母のために作った煮物です。
じつはメインはこちらでして、以前も作りましたよね、蟹入り味噌汁、私の大好物でこれをつまみに飲めるってんだから笑っちゃうでしょ。
ピアノと言う素晴らしい楽器があるのに、
なんでキーボードを使うのか、
(HornやStringsの変わりなら分かるけど)
私も理解できません
会場なら、
S社の良い楽器が弾けるのに…
クリス・ミン・ドーキーとランディ・ブレッカーのディオ、聴かせていただきました。
だからね、クリス・ミン・ドーキーも小さい会場でこういうの聴かせてくれりゃいいんですよぉ・・・・・って、また、偉そうに言っちゃいました。