JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

徒花は世に無し

2005年10月10日 | j-l

                     

 ♪ 白い花なら百合の花 黄色い花なら菊の花
       悲しい恋なら何の花 真赤な港の彼岸花 ♪

昔、とあるジャズ喫茶で飲んでいると、突然、浅川マキが流れてきたことがありました。後で聞いた話ですが、その店のママが浅川マキ好きで、ビールを飲み過ぎた夜には必ず流れるということでした。
あぜ道に今ぞと咲き誇る彼岸花、あの毒々しいほどの赤は、時に血のように、魔性のルージュのように迫ってきます。正直にいうと私はあまり好きな花ではないのですが、やっぱり可愛らしい秋桜のほうが好みでしょうか(ポッ)
                   

今から15年ほど前だったでしょうか、私より3才年下の「やる気バリバリ」の男がおりました。とある飲み会の席で
「俺は、捨て駒ですか? 所詮、○○部の徒花ですよ!」
酔いにまかせて部長にからみ気味、どうも彼が頑張っていたプロジェクトから、知らぬ間に外されたとか。
「××君、君に能力がないという話ではないんだ、新しく君を必要としている仕事があるから、やむなくそちらへ移ってもらうだけで、それだけ君は高く評価されているということだよ」と部長、それでも納得いかぬ様子の××君でした。

一次会も終わり、我が課は課長の下、二次会へ、すると何故か別の課である××君もついてきました。今度はうちの課長に
「S課長、課長の課に引っ張って下さいよ、俺、頑張りますから」
すると課長は
「××、自分を捨て駒だの徒花だの言ってんじゃねぇよ、会社っていうのはなぁ、捨て駒だの徒花なんかを飼っていくほどお人好しじゃねぇんだぞ。」
つまみのトマトを持ち上げて
「トマトはなぁ、黄色い花をいっぱいつけるけど、赤い実を結ぶのは、その内の半分以下だ、なぁ? お前が実をつける花か、ただ綺麗を見せる花かはお前次第だけど、花も咲かせないうちに、徒花かどうかなんてわかんないんだから、ともかく花だけは咲かせてみろ!」

はたして、彼は徒花に終わったのでしょうか?
実をつけぬ花も、花としての意味はあります、とすれば、「世に徒花は無し」ということかも知れません。

さて、今日のアルバムは「ケリー・ブルー」でありますが、このアルバムを聴いても、ちっともブルーにならないところがよろしいですね。
ボビー・ジャスパーの何とも軽やかなフルートがそうさせるのか? ウイントン・ケリーのピアノがそうさせるのか?タイトル名となった一曲目が何とも好きな一枚です。

KELLY BLUE / WYNTON KELLY
1959年2月19日,3月10日録音
WYNTON KELLY(p) NAT ADDERLEY(cor) BOBBY JASPER(fl) BENNY GOLSON(ts) PAUL CHAMBERS(b) JIMMY COBB(ds)
1.KELLY BLUE
2.SOFTLY, AS IN A MORNING SUNRISE
3.ON GREEN DOLPHIN STREET
4.WILLOW WEEP FOR ME
5.KEEP IT MOVING
6.OLD CLOTHES


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2 コメント

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おさかなさん (バブ)
2005-10-11 22:19:48
おさかなさんは、実を結ぶ花をいつも咲かせていらっしゃいますね、うらやましい。

私は、いまだつぼみにもなりません。(お恥ずかしい)
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咲かせてこそ (おさかな)
2005-10-11 18:29:46
たしかに咲かせてこそ花ですからね~。



『Kelly Blue』大好きな曲です。ほんとにあのイントロのフルートがいいですよね(^^)v
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