JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

思い出すのさ・・・?

2016年01月13日 | a-c

東京では昨日遅い初雪が降ったそうですが、この辺りも朝早くにちらついたようです。まっ私はまだ寝ている時間だったようですから全く気付きませんでしたけどね。
雪はともかく、空はどんよりと曇りっぱなしで太陽さんはついに顔を見せず、昨日の寒さは今季一番だったように思います。

そんなわけで、年間を通してほぼほぼ常温を貫き通す私が、昨晩は「たまには燗酒でも飲もうかな」てなことになりましてね、これまたあまり使わない燗徳利に純米酒をそそぎ込み、鍋にかけました。

風雑(まじ)り雨降る夜の雨雑り雪降る夜は、すべもなく、寒くしあれば、堅塩(かたしほ)をとりつづしろひ、糟湯酒(かすゆざけ)うちすすろひて、しはぶかひ、鼻びしびしに、しかとあらぬ、ひげ掻(か)き撫でて、・・・

万葉集の『貧窮問答歌』、これが燗酒の最も古い記録だそうですが、これは酒粕をお湯に溶いたもんだそうですから、燗酒と言えるかどうか微妙であります。

日向、人肌、ぬる、上、熱、飛びきり燗と、温度で呼び名も変わる燗酒ですけど、
「おやじ、ぬる燗一本ね」
これを絶妙な加減で出してくれるてなところは、よほど気の利くお店でありまして、そうそうはございません。温度計でいちいち測りながら出されるのも興ざめでありますしね。
さりとて、自宅で嫁に注文を出したところで、新婚でも無い限りそこまで気を遣う嫁もおらんでしょう。
そうなるてぇと、自分でときおり徳利底を探りながら、イイ頃合いで上げるてぇのが一番。
手元の火鉢に大きめの鉄瓶でも乗ってたりしますと、一番エエんでしょうがねぇ・・・・・

まぁまぁ、そんな贅沢は申せません。
ゆんべだって自分が燗したにもかかわらず、けっきょくは熱燗に近い上燗、目指したぬる燗とはいきませんでしたからね。

それでもたたき梅をなめながら、クイッといただけば
「ああ、やっぱ燗酒は温まるなぁ」
「けっきょく、暖めてありゃ、人肌だろうと熱燗だろうと、何でもイイんだろ」
「何をおっしゃる、日本酒に含まれる乳酸はだな、「温旨酸」という系統の酸で暖めると旨味が増すわけよ、さらにそれに適した温度は・・・・・」
「ハイハイ」

確かに「暖めてありゃ、人肌だろうと熱燗だろうと、何でもイイ」というのもありますよね。
例えば、
寒いホームで飲むただ暖めただけのワンカップ
屋台で、燗器から直接注がれたコップ酒
学生時代、安酒を鍋で直火で暖めてねぇ・・・
それはそれで味わいがあるもんでござんすよ。

そんでは、そんな燗酒をチビチビいただいているときに合う音楽は何か?
難しいですなぁこれは・・・・・

 ♪お酒はぬるめの 燗がいい
  肴はあぶった イカでいい ・・・♪

「やっぱ、思い出すのは『舟歌』か?」
「オイオイ、このログは何を冠にしてるんじゃいちゅう話よ、そこはやっぱジャズで探すべきでしょ」

それなら、八代亜紀の『夜のアルバム』を・・・・
「イカン、持ってねぇや」(笑)
かといって、八代亜紀のニューヨーク公演がらみでヘレン・メリルてぇのもねぇ・・・・・・・

さて、今日の一枚は、アン・バートンです。逃げましたねぇ(笑)
そもそも、燗酒に合うジャズてぇのは難しすぎますって
ウイスキーに合うんなら選択肢は多いんですよ。いや、一歩譲って日本酒というくくりなら選びようもあるかもしれませんが、燗酒って、ねぇ

まぁまぁ、アン・バートンなら・・・
オランダに熱燗は無いだろうしなぁ、やっぱ無理か(笑)

でもまぁ、しっかりと歌い上げるアンは嫌いじゃない
ご紹介はしましょ

BALLADS & BURTON / ANN BUTON
1969年録音
ANN BUTON(vo) RUDY BRINK(ts) LOUIS VAN DYKE(p) JACQUES SCHALS(b) JOHN ENGELS(ds)

1.A LOVELY WAY TO SPEND AN EVENING
2.TRY A LITTLE TENDERNESS
3.BANG BANG
4.SOMEONE TO WATCH OVER ME
5.THE SHADOW OF YOUR SMILE
6.IT NEVER ENTERED MY MIND
7.THAT OLD DEVIL CALLED LOVE
8.HERE'S THAT RAINY DAY



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