JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

命あっての物種よ

2012年07月12日 | y-その他

九州地方の大雨、ひどい状況のようですが心配です。「梅雨明け間近は大雨がつきもの」とはいえ、これほど極端だと、震災以来どうにも自然の驚異に対する恐れが増している私としては、神にも祈る心境でおります。

このあたりも今日は雨が降ったりやんだりしてますが、昨日一昨日とは青空が拡がり、本格的暑さがやってきました。上着を脱ぎ捨て、シャツも脱ぎ捨て・・・・・一番脱ぎ捨てたいのは残念ながら皮膚の下に存在する『あれ』でありまして、節電の夏はメタボオヤジに優しくありません。

これだけ気温が上がってくると、海水浴までは考えなくても海が恋しくなるのは、メタボだろうとヘタレだろうと関係ないんでありまして、一昨日は昼飯前にチラッと海を眺めに行ってきました。

外国の方でしょうか、浜の清掃をしていてくれました。
この霧の中、ありがたいですねぇ

ところが、空は青空なのに海岸線の霧が濃くて、タダ突っ立ってるだけで身体がベタつくというか、ゆっくりと眺める状況でもなく、まして一年四ヶ月が過ぎても津波の傷跡は消えることもない現状ですから、何を楽しむわけでもないのですけど、それでもまぁ、やっぱり私は海の臭いが好きなんですねぇ、忙しい心がチョットだけ解放されたような感じがしました。

 

それにしても、原発問題が大きく影響している事を加味しても、未だ進展しない被災地の状況を見るにつけ、津波という魔物の恐ろしさを再認識してしまいます。
「この霧を感じている地区全てが、あの魔物に呑み込まれたんだよねぇ・・・・」
自分もほんの少しではありますが被災者であったにも係わらず、最近少しずつ意識が低下しているように感じています。もちろん、それにただただ引っ張られて前へ進まない事もいけませんが、こうしてときおり私以上に辛酸をなめた人々の地区を訪れることで、未だ苦しむ人たちの心情を忘れない努力は必要なように思います。

 

自然災害はある意味しかたのないこと、ではありますが、今回の大雨しかり、震災以来、全国で起きている様々な自然の驚異に多くの方々が苦しめられています。
災害にあわれた皆様どうぞ後ろ向きにならず、頑張りすぎず、前を見て生きてください。
生きていただけもうけもの、何事命あっての物種よ」
災害直後、みんなそう思ったじゃないですか。もちろん私なんぞには計り知れない苦しみもあるでしょう、しかし、命をあまりにも軽視する昨今の風潮にもの申す心意気で、ただただ保身に走る無責任さなど相手にせず、自分たちの力を信じて前へ進んで生きましょう。

あらら、ちょっくら熱くなっちゃいました?
ご勘弁下さい、なにしろ私はメタボの暑がり、たまに熱を放出しないと大変なことになっちゃうものですから(笑)。

さて、今日の一枚は、ハロルド・ランドとレッド・ミッチェルの双頭バンドです。
そういえば前回同じ被災地に行ったときもハロルド・ランドだったような気がしますが・・・・・・まっいいか。

西海岸云々はさておき(ハロルド紹介たんびだしね)、相手がレッド・ミッチェルであろうとハロルドは充分黒っぽいというか、西海岸を忘れさせる演奏を聴かせてくれます。
まして、このアルバムのポイントでもあるカーメル・ジョーンズが加わることで、ブラウン~ローチ・クインテットを彷彿とする魅力がこのアルバムには加わっているように感じます。

そういえば、カーメル・ジョーンズもまた、「西ではなく東だったら」と思えるトランペッターでありますよね。
ともかく、ここでもブラウニーの再来と評価された彼の魅力がじゅうぶんに感じられると思います。
彼がリスペクトしたのは、当初マイルスであったそうですが、ブラウニーを聴いてすぐにその虜になったってんですから、東電の虜になる何とかとは虜たるが違う(なんのこっちゃ)

ともかく、なんともダサダサのジャケからは想像できない好演であると思います。(なんかバックの廃墟みたいなコンクリート、今日の話からしてもいやでしょ?)
是非、一聴願いたい一枚です。

HERE YE ! / RED MITCHELL & HAROLD LAND
1961年10月14日,12月13日録音
CARMELL JONES(tp) HAROLD LAND(ts) FRANK STRAZZERI(p) RED MITCHELL(b) LEON PETTIES(ds)

1.TRIPLIN' AWHILE
2.ROSIE'S SPIRIT
3.HEAR YE !
4.SOMARA
5.CATACOMB
6.PARI PASSU