ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

秋は祭りのシーズン!

2005年10月30日 | 季節の話題
 日本人にとって秋は特別の季節である。農耕民族である日本列島の多くの民は、米を中心とした秋の収穫を祝い、一年の実りへの感謝の気持ちと疲れを癒す気持ちも合わせて、地域、地区ごとにお祭りが自然発生的にも生まれたのであろう。

 多くは地元の氏神さんや、神社仏閣を拠点とした祭りがほとんどだが、最近は学校、地域コミュニティなど、多種多様な「まつり」が生まれている。

 地元には、「大住月読神社の隼人舞」や「棚倉孫神社のズイキ神輿」など伝統的で由緒ある「祭り」もいろいろあって楽しめるのだが、ほとんどは昔からの伝承的行事でもあるので、地元の限られた人たちだけしか関われないのである。

 ある集落の伝統的祭り行事の担い手は、ちょっと前までは三世代以上地元に住んでいる人でないと担えないという不文律があり、ここ10年、20年の新参者は、見ることしか許されなかったのである。

 しかし昨今、その集落の構成メンバーも限られており高年齢化し、なかなか祭りごとを担える人が少なくなったために、戦後50年経った頃からは、まだ二代目くらいの新参者である、30年から40年ほどしか地元に住んでいない住民も、何とか住民としての祭りの担い手として認められる様になったらしい。

 しかしである。長老や村の従来からのメンバーである住民に反感やたてを付く要素のある人は、いまだに村八分的扱いを受けることがあって、なかなか祭りの担い手として指名されないのだというのである。

 私は10月に入って2つの学園の「秋まつり」を覗かせてもらった。この二つの学園は、NPO法人シュタイナー学校と、雑創の森そよかぜ幼稚園である。

 この二つのユニークかつ個性的学園では、ほとんどが保護者と子どもたちが中心の「まつり」が創られており、出店されたお店も、教室、保育室のレイアウトやデザインに至るまで独特の雰囲気が創りだされていて、手作りのまつりであった。

 前半に記した「祭り」とは全く趣が違うのだが、参加者も企画した人たちも一体化した「楽しさと実りを感じる」まつりなのであった。

 教育の場としての、このふたつの学園の日常活動の延長線上に「秋のまつり」があり、教育的成果や実践の一部も発表されたり、感じさせたりしてくれる祭りである。

 これからの時代は、一方に歴史的伝統を継承し、守り続ける祭りがあるのだが、どんどん、その地域のエンパワメントを発揮した「手作りの祭り」を生み出して行く必要がある様に思うのである。

 縁あって、その地や同じ学園に集う人たちのコミュニティとしての共通の価値観や夢をお互いの努力と表現力で、お互いに示しながら、共感できる楽しさや面白さを一杯演出できればいいと思うのである。

 ありがとう。秋の実りと秋の祭り。一年をそろそろ振り返るべきラストシーズンに突入しそうな今日この頃である。

 明後日は、早くも11月になるのである。一年の六分の5が既に終わろうとしているのだ。ホンと年月の過ぎるのは早いが、2005年という年に、私は何を実らせたのだろうかと自問自答するのである。

 皆さんも今年はあと二ヶ月しかないが、今年と言うたつたひとつの年に、秋の祭りのシーズンに、各々にとっての「一年の実り」を見つけてみようではないか。
コメント
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