ガリバー通信

「自然・いのち・元気」をモットーに「ガリバー」が綴る、出逢い・自然・子ども・音楽・旅・料理・野球・政治・京田辺など。

森の幼稚園の運動会

2005年10月09日 | 地域の話題
 明日は「体育の日」。九月の半ばから中学校、小学校、保育園と地域の運動会が目白押しの季節であったが、私の地域の公立幼稚園の運動会が昨日予定されていたのが、雨天のために延期されたところもあり、もう少し運動会シーズンが続く。

 今日は、近くにある私がかつて仕事をしていた私立の幼稚園であるが、「森の幼稚園」で運動会があった。

 立派な近代建築の粋を集めたような、ユニークなコンクリートの打ちっ放しを基本とした外観の幼稚園だが、住宅街から少し山のほうに入った場所にあるため、なかなか「知る人ぞ知る」私立の名高き幼稚園なのである。

 周辺が「森の幼稚園」にふさわしい緑の木々に囲まれていて、小さな園庭のまわりに多くの保護者、家族の応援、見物席ができる木漏れ陽は受けても、直射日光のあたらない場所で見れる、すばらしいロケーションの運動会である。

 昨日の雨天とはうって変わった好天に恵まれた運動会日和になったが、所々には新しい砂が入れられて、「待ちに待った運動会」を行う準備が整っていた。

 子どもたちが一生懸命に描いたと思われる「万国旗」が狭い園庭を横切るように園舎と周辺の木々に結び付けてあり、青い空を背景に運動会のムードを演出していた。

 開会は「リボン体操」に始まり、早々に「かけっこ」があった。狭い園庭のため観客席からは見えにくい細長い園舎の奥の方から、子どもたちはスタートして園庭の中央をぐるっと回るコースで走るのである。

 三歳児から五歳児までは、体力と共に「走る」モチベーションも全く違うので、距離も年長児の方が長くしてあり、園内ではお姉ちゃん、お兄ちゃんとなる五歳児の真剣かつ意欲的な想いが表情から読み取れる雰囲気があった。

 森の幼稚園の運動会の特徴は、「森を守るの だぁれ」というテーマで全園児が夏休みにお母さんたちと作った「お面」を顔や頭につけての「大きな竜の頭」を先頭にしての行進は、お父さんの太鼓の音に合わせ練り歩く賑やかで愉しむパフォーマンスであった。

 続けてのプログラムは、全園児から、小学生、お母さん、お父さんと四つのグループに分かれての「綱引き」であり一番盛り上がりを見せていた。

 最近の運動会では、この「綱引き」や「玉入れ」「騎馬戦」「棒倒し」「パン食い競争」「障害物リレー」「借り物競争」など、懐かしい出し物がなくなったりしていて、見る側、参加する運動会としては、物足りなさを感じる場合がある。

 小さな園庭いっぱいに伸ばされた「綱」を白、赤のグループに分かれ手引っ張る戦いが短時間激突する「綱引き」は、見ている観客をも興奮させるプログラムであり、やはり運動会では不可欠ではないだろうか。

 最近の運動会は、勝負を明確にしないメニューを心がけたりして、「リレー」や「かけっこ」まで順位をあまり公表したり表彰したりしないケースが増えているが、おかしな平等意識の台頭で、面白さに欠ける場合もある。

 やっぱり運動会は、体格、年齢、性格、能力などの違いはあるが、楽しく競い合い、勝負や順位がつくものであってもいいのではないだろうか。

 秋の半日、のんびりとした緑に囲まれた小さな「森の幼稚園」の運動会を愉しんだのである。

 
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