A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

魅惑のオルガン~モーガン・フィッシャー

2008年06月16日 23時05分27秒 | 素晴らしき変態音楽
70年代初期にイギリスのグラム・ロック・バンドとして活躍したモット・ザ・フープルに参加し、その後ロバート・フリップやブライアン・イーノに接近しエクスペリメンタル/アンビエントな音楽を追求してきたキーボード奏者モーガン・フィッシャーを知っているだろうか。
80年代にはNW、オルタナティヴ系のアーティストを51組集め各1分前後の曲を収録した「ミニチュアーズ」というアルバムをプロデュースし、アンダーグラウンド・シーンでも有名になった。
1985年から日本に居を移し、高橋幸宏や喜納昌吉、ザ・ブームなどと共演するとともに多くのソロ作品をリリースしている。
写真家としても有名で"ライト・ペインティング"や"スライド・ペインティング"など独自の手法でアート作品を創造している。
彼は2003年11月から「モーガンのオルガン」と題して六本木Super Deluxeでマンスリー・ライヴを行っている。私はまだ観たことはないが、ヴィンテージ・キーボードを使ったミニマル・ミュージックを演奏するという。MySpaceでその繊細かつ浮遊的なサウンドを聴くことができる。
Morgan Fisher HP

オルガンの
繊細な音に
魅了され

チャージ無料とのことだからそのうち行ってみようと思う。



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ピエール・アンリ「ミュージック・フォー・モーリス・ベジャール」

2008年06月14日 23時30分47秒 | 素晴らしき変態音楽
昨年11月23日に80歳で亡くなったフランスのバレエ振付家の巨匠モーリス・ベジャール。彼と同年代で一緒に作品を創り続けてきた音楽家がピエール・アンリである。ミュージック・コンクレート~エレクトロ・アコースティックと電子音楽の最先端を走り続けてきたアンリがベジャールのために創った作品を集めたアルバムがリリースされた。
1967年に大ヒットした「現代のためのミサ」を始めアンリの奇怪な電子音響は中原昌也氏が大ファンであることで有名である。
このアルバムには21曲76分収録されアンリの世界をたっぷり楽しめる。この音楽でどんなバレエが展開されていたのか想像するだけで楽しい。ベジャールというとメジャーなイメージがあるが実は相当な実験精神を持っていたことがわかる。

フランスの
ダンスの進化
素晴らしい

アンリ久々の日本盤である。




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男ならやめてみろ~中原昌也「KKKベストセラー」

2008年06月14日 00時13分48秒 | 書物について
2006年5月発表の作品。100ページあるが活字がでかく写真のページも多いので1時間もかからず読み終わってしまった。朝日新聞に掲載された島田雅彦氏の"誹謗中傷記事"に憤って、もう"作家"なんてやってられるか!もはやそのような業界には何の未練もない。本当にどうでもいい。まったく興味がない。もし、読者の中でまだまだ日本の文学などというものに希望を持っている人がいるのなら、さっさと違うものに興味の対象を変えるのをお勧めしたい。といういつもの自虐的な文章で埋め尽くされている。ある意味潔くて読んでいて爽快な一冊。
付録で「KKKベストセラーのテーマ」というCDが付いていて40分1曲極悪ノイズに絶叫という"暴力温泉芸者"時代に戻ったかのようなスタイルを聴かせる。CDがあってかろうじて元を取れる本だ。私は図書館で借りたが。

もう嫌だと?
嫌ならやめろ
思い切れ

それでも中原氏の作品を読むのを止められない。また2冊借りてしまった。

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MEGとゆら帝が表紙のMARQUEE Vol.67

2008年06月12日 23時14分38秒 | 書物について
音楽系サブ・カルチャー誌「MARQUEE」の最新号の表紙はMEGちゃんとゆらゆら帝国(裏表紙)だ。流石元プログレ専門誌。粋な計らいをする。
MEGちゃんは30ページの大特集。8ページのグラビアに、6/18発売のニュー・アルバム「STEP」についてのロング・インタビュー、さらに生い立ちを振り返る"All of MEG"といえる総力特集だ。ただグラビアの写真のMEGちゃんは髪にソバージュをかけているが私はストレートの方が好きだ。
ゆらゆら帝国は7/2発売のアナログ「REMIX 2005-2008」の特集で8ページ。宇川直宏氏やフルカワミキ氏などによるデザイン・リミックスも含め、坂本慎太郎氏と石原洋氏の対談がフィーチャーされている。
昨日発売になったばかりだが売れているという。入手困難になる前に買うことをお勧めする。Tower RecordsやHMVなら手に入るだろう。
「MARQUEE」は80年代「Marquee Moon」というプログレ同人誌としてスタートし、数々の変遷を経て(灰野さんやボアダムスを取り上げたことも)現在ではインディー/サブ・カル系のお洒落な雑誌になったが、その唯我独尊の精神は脈々と生き続けているようだ。

MEGちゃんも
ゆら帝も出る
嬉しいな

どちらも楽しみでしょうがない。



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またまたキュートな台湾ガールズ~Braces

2008年06月11日 23時05分57秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界
またひとつ台湾のガールズ・バンドを紹介しよう。Bracesという5人組でBB Bombに比べるとより可愛らしい女の子っぽいサウンドを聴かせる。Katieの舌足らずでキュートなヴォーカルとキーボードを前面に出したほのぼのとした曲調が特徴だ。台北で00年代半ばに結成。数々のライヴ/フェスに出演し、台湾のインディ・ロック・シーンでは顔役の存在らしい。MySpaceのジャンル欄にAnime Songと書いているから相当アニメ好きな女の子達なのだろう。雰囲気は日本の90'sパンクFlamenco A Go Go(現Petty Booka)を想わせる。
Braces MySpace

とろけそう
甘くキュートな
サウンドに

台湾ロック・シーンの奥は深そうだ。



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台湾のガールズ・パンク~BB Bomb

2008年06月10日 22時25分36秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界
アジアのロック事情に関してはそれほど詳しくないが、ゆらゆら帝国が台湾でプレイしたり、クロマニヨンズが韓国のロック・フェスに出演したりと、アジア各国にもロック・シーンが存在することは間違いない。またMama GuitarのCDが韓国でリリースされもし、インディ・シーンも活発であることが伺える。
MySpaceで台湾の素敵なガールズ・パンク・バンドを見つけた。BB Bombというバンドで2003年vo&gのFu Fuを中心に結成された。日本のガールズ・パンクAkiakaneのEinstein Recordsからセルフ・タイトルのEPをリリース。これがキュートなストリート・パンクで良い。特に台湾語で歌った曲が出色である。その後メンバー・チェンジをして現在はもっとインディー色の強いサウンドに変わっているが同じアジアの同胞として彼らの活動には注目していきたい。
BB Bomb MySpace

台湾で
ファッキュー叫ぶ
乙女達

PSFからはアジアのアヴァンギャルド系を集めた「Asian Flashback」というコンピも出ている。アジアから目が離せない。



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灰野敬二@新宿JAM 2008.6.8 (sun)

2008年06月09日 23時34分11秒 | 灰野敬二さんのこと
最近積極的にイベントを企画するハワイ育ちの韓国系シンガー、BloomのバンドBloom Creation企画『Brighter than the Sun,Darker than the Night』~太陽より眩しく、夜より暗く~。
いつも面白いバンドをブッキングするのだが、動員がいまひとつ。もっと効果的な宣伝を考えた方がいい。
今回は5バンド出演。
まずは企画者のBloom Creation。ピックアップをつけたアコースティック・ギターとb,dsのトリオによるサイケでヘヴンリーなサウンドには好感が持てるが、いかんせんvoが弱すぎて楽曲の良さを活かしきれていない。
2番手は人気上昇中の変態バンドPanicsmile。vo&g、女性ds(flやkbdも弾く)、巨漢のb、外人のスキンヘッドgの4人組で、ビーフハート的な変則リズムやプログレッシヴな展開も見せる注目株だ。7月に10円ワンマン・ライヴをするらしい。
続いてvo&gとスタンダップdsの二人組Kirihito。このバンドも活動暦が長い。お囃子ビートの独り叫ぶ詩人の会という感じ。
4番目は1978年大阪でアヴァンギャルド・バンドとして結成され(Alchemyからアルバムも出ている)、その後1990年にNYでハードコア・パンク・バンドとして活動したUltra Bide。ツインベースとdsのトリオという変則な編成だがカッコいいパンクを聴かせる。"Remember Teenage Riot!"と叫ぶ彼ら、もう50歳近いはずだが凄いパワーだった。ちょっと後頭部が寂しくなっていたが・・・。
トリに灰野さんがソロで登場。照明が暗くなりシルエットが見える程度に。轟音ギターにのせて「悪い星の下に」「俺の墓をきれいにしてくれ」「赤いトリ」「ボーン・トゥ・ビー・ワイルド」と哀秘謡4曲を演奏。曲中にオリジナルの歌を織り交ぜて、完全に灰野さんの世界を創り上げる。「俺の墓~」では金属の缶を弦に擦り付けて激しいスライドギターを聴かせる。60分を超える熱演で聴いているほうもクタクタになるほどの気合の入ったプレイだった。久々のソロに脳髄の普段使わないシナプスが活性化する。これだけの轟音なのに聴き終った時には安らかな気分になるのが不思議だ。
Bloom Creation MySpace

暗闇に
微かに見える
幻よ

灰野さんは6月21,22日アメリカ、ヒューストンでライヴがある。




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灰野敬二DVD「Keiji Haino Feb. 21st,2008」

2008年06月08日 00時49分37秒 | 灰野敬二さんのこと
灰野さんの2作目のDVDが発売になった。今年2月21日(木)小岩eM SEVENに於けるソロ・パフォーマンスを1カメラで全編追った50分に亘る映像である。この日のライヴは"小沢君が降りてきた"と灰野さんが語ったように、故小沢靖さんへの追悼パフォーマンスとなっており、神懸かり的な演奏だった。
まずはエアシンセとドラム・マシーンのぐるんぐるん回るような演奏があり、後半はSGによるひたすらダウナーなギター・ノイズである。終盤に♪次にお前と会えるのは何処~決して安らかな眠りではないかもしれない♪という追悼の歌が歌われる。長い髪の毛が照明に透けてとても美しい。
当分は灰野さんのライヴ会場のみでの販売になるらしい。魂が燃える有様を実感出来るDVDである。
撮影したのは私以上の灰野ファンである知人である。灰野さんの活動を写真で記録するためのホームページを作っている。是非見てみて欲しい。
das Dokument

記されず
暗号のままで
燃え尽きる

文字がいっさい入っていないパッケージも灰野さんらしい。

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共振するふたつの魂~KIKURI「Pulverized Purple」

2008年06月06日 23時49分09秒 | 灰野敬二さんのこと
KIKURI=灰野敬二+秋田昌美(Merzbow)。2004年に結成され東京と大阪で各1回ずつ、海外で数回ライヴを行なっただけの幻のユニット。そんなKIKURIのアルバムがカナダのレーベルからリリースされた。2007年5月ファスティヴァルでのライヴ録音。長いタイトルの曲が全5曲70分近い収録だ。「ぶっ壊れた紫色」という邦題がついているが、ジャケットは緑の鬱蒼とした森である。
灰野さんはvo,g,air synth,ds,創作弦楽器を、秋田氏はelectronics,effects,dsを演奏。エレクトロニクス中心のノイジーなサウンドだが意外に二人の違いがハッキリしている。とにかくラウドに疾走するエレクトロ・ノイズの秋田氏とソロの時と変らぬオーガニックな演奏を繰り広げる灰野さん。どっちがどっちに歩み寄る訳ではなく二人が対等な立場で成り立っているのがKIKURIである。それでも単なるセッションではなくユニットとしての統一性を感じさせるのはアンダーグラウンド・シーンで長く活動する両氏の魂の共振か。
ちなみに二人とも厳格なベジタリアンである。
カナダ盤故か比較的安くamazonでは1500円位で手に入る。日本のリアル・ミュージックを代表する巨匠二人の共演を是非聴いてみて欲しい。
Merzbow HP English

肉はダメ
卵もダメな
この二人

秋田氏は動物愛護運動にも熱心である。
映像はMerzbowのPV。



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灰野敬二×田中泯@中野 Plan B 2008.6.4 (wed)

2008年06月05日 22時52分26秒 | 灰野敬二さんのこと
「つまりひとりからだから」と題された田中泯氏のデュオ・シリーズ。他には今井和雄、高橋竹山、大熊ワタル、大友良英各氏と共演する。
このシリーズがどういう意図で企画されたのか分からないが、一対一の共演の場で、田中氏の一人の身体から生まれ出るものを提示する、というものであろう。
灰野さんは田中氏とは何度も共演歴があり、お互いに気心が知れている間柄。灰野さんに言わせると、最も強靭な意志を持った舞踏家が田中氏だそうだ。
この日は3台のエアシンセによる演奏。ステージ右手、エアシンセを乗せたテーブルの前にアンプと4つのスピーカーが無造作に積み重ねてある。実は音響的に綿密に計算されているのだろう。
田中氏は浮浪者風のトレンチコートとキャップ姿で登場。酔っ払いのようなふらふらした動きを見せる。演奏は静かな微音から徐々に音量を増して行く。舞踏もゆっくりと動きが大きくなる。灰野さんが突如大音量を出しても田中氏の動きはまったく影響を受けない。自らの中から生まれる動きを続けるだけだ。しかし演奏の変化は静かに確実に田中氏の体内に沈殿し、蓄積されたパワーが放出されていく。灰野さんのマジカルな動きと田中氏の舞踏の両方から目が離せない。終盤に照明が暗転し真っ暗闇の状態が暫く続く。何も見えない中で二人の共演は続いているのだろう。朦朧として時間の感覚がなくなってきた。そこで再び明るくなり終了。二人は握手をしてステージを去る。
時間にして90分ほどだったがもっと長い時間に感じられた。言葉では表現できない何かがPlan Bの空間に満ちていた。孤高の共演だった。
Plan B HP

時を止め
瞳を閉じて
感じ取れ

例によって桃花村産直の野菜が販売されていた。

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