A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

英国の憂鬱~ニック・ドレイク「フルーツ・ツリー」

2008年06月23日 23時53分32秒 | 素晴らしき変態音楽
ニック・ドレイクは60年代末~70年代前半英国で活動し、26歳で急死した(自殺説もある)シンガー・ソングライター。その歌声は英国らしい陰影に満ちた憂いに貫かれていて、UKアシッド・フォークの代表格として特に死後、高い評価を得た。
このボックスは彼が生前残した3作のアルバム「ファイヴ・リーヴズ・レフト」(69年)、「ブライター・レイター」(70年)、「ピンク・ムーン」(72年)に、ドキュメンタリーDVDを加えた集大成的ボックス。DVDは本人の動画はないものの、彼の実姉やプロデューサー、アレンジャーの証言を元に美しい英国の風景を織り交ぜて作られていて、ニックの数奇な生涯を辿ることが出来る。卓越した音楽的才能を持ちながらも鬱病に悩み次第に孤独感を深めていくニックの精神遍歴は3枚のアルバムを順に聴くことで体験することが出来る。シド・バレットと並ぶ英国の幻視者だ。
近年の再評価がボックスのリリースに繋がっているのだろうが、現代にも通じる豊かな音楽性は英国好きには堪えることが出来ない。
Nick Drake HP

精神の
奥底からの
呟きよ

100ページもの内容の濃いブックレットも読み応えがある。



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