A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

坂田明×灰野敬二@下北沢 Lady Jane 2011.2.13 (sun)

2011年02月15日 00時45分16秒 | 灰野敬二さんのこと
二元合金の効用~笑劇(ファルス)の使徒と悲劇(トラジディ)の使徒が、道すがら、シモキタの路地で袖振り会えば。(Lady Janeフライヤーより)

坂田さんと灰野さんの共演は2005年12月のキッドアイラックホール以来約5年振りとなる。フリージャズの巨匠の演奏はそれだけで素晴らしいのだが、灰野さんと交感することにより非ジャズ/非ロックの世界へワープし霊感が溢れるユニークなライヴとなる。

Lady Janeの外で開場を待っていたら、30分前になって坂田さんが到着。それからのサウンドチェックだったので、かなり押すかと思ったが、流石百戦錬磨のプロ、簡単な音合わせだけでチェック終了。時間通りの開場になった。坂田さんのファンも多く、Lady Janeは普段はアーティストの控えの場となっている奥のテーブルにも観客が座る盛況ぶり。

ほぼ定刻通りに坂田さんのサックスからライヴ開始。灰野さんはギターでアブストラクトなコードを重ねる。坂田さんは灰野さんに合わせるでもなく、自然体で伸びやかなフレーズを繰り出す。お互いに動じない強靭な意志に貫かれているが、二人の間に暖かい絆のようなものを感じた。灰野さんが哀秘謡で「さすらい」「愛しのマックス」(第1部)、「骨まで愛して」「知りたくないの」「黒い花びら」(第2部)を歌う。ギターに金属板を乗せてモーターでノイズを出したり、ビヨンビヨンと鳴るオリジナルの弦楽器やダラブッカを演奏。坂田さんはアルト・サックスとクラリネット、ベルや鈴、そしてヴォーカルも披露してくれた。さすがにハナモゲラ語ではなかったが(笑)。密かにオーネット・コールマンの「ロンリー・ウーマン」のフレーズを紛れ込ませニヤッとさせる。濃厚な2時間だった。

私は最近、阿部薫さんにはまっていてフリージャズのサックス・ソロを聴きまくっているのだが、元々阿部薫さんに見出されたという坂田さんのプレイは魂を高揚させる開かれた自由な感性に満ちており、とても感慨深かった。
坂田明HP

灰野さんが自分より年上のミュージシャンと共演することは少ないだけに、7歳年上の大先輩との共演は貴重な機会だったと思う。坂田さんのユーモラスな面がもっと発揮されても良かったか?

ジャンル超え
二つの魂
屹立す

灰野さんはついにパソコンを購入したそうだが、もっぱらamazonのオーダーに使うだけで、音楽制作やメールはしないらしい。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 踊るネコ(ネコ動画10) | トップ | 踊る大捜査線のテーマ曲が20... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

灰野敬二さんのこと」カテゴリの最新記事