A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

Vajra@新宿JAM 2007.10.2(tue)

2007年10月03日 23時10分09秒 | 灰野敬二さんのこと
国内では2004年9月以来3年ぶりのVajra(バサラ)のライヴ。Vajraとは三上寛(vo.g)、灰野敬二(g,vo)、石塚俊明(ds/元頭脳警察)という日本地下音楽シーンの猛者3者によるバンドだ。
ライヴ前のSEがアルバート・アイラーの「ゴースト」なのが嬉しい。JAMには珍しくスツールが10脚くらいフロア隅に出ており、ラッキーにも左PA前のスツールに座れた。
20分押しでメンバーがステージに登場。三上さんもサングラスをかけていて、フロントの二人は黒尽くめ。トシさんはステージ後ろであまり見えなかった。
三上さんの重いギターでスタート。三上さんの歌とギターはきちんとした曲になっているが、灰野さんは時にそれを打ち壊すような爆音ギターを弾きまくる。トシさんはフリージャズ風なドラミングで演奏に起伏をつける。とても自由度の高いバンドだ。それぞれベテランだからお互いに何をやっても動じない貫禄に満ちている。それにしてもVajraの曲は何て刹那的なんだろう。三上さんの歌うメロディーが怨歌というか、日本的な湿ったマイナー・メロディーであることはもちろんだが、破壊的な演奏が、ひとつ間違えば崩壊しそうな終末感を湛えているのだ。今日特に面白かったのは、ドラムが静かなビートを刻む中、三上さんと灰野さんが交互に歌った部分だった。青森弁のドスの効いた三上さんの声と灰野さんのハイトーン・ヴォイスは水と油のような関係だが、Vajraという「場」では、お互いに溶け合いひとつの世界を作り上げる。
PAの真ん前で耳がかなりやられたが、95分たっぷりとこのトリオの世界に浸った。
終演後、楽屋で灰野さんに挨拶。Mixroofficeでのマンスリー・ライヴは、主催者の宇川さんが多忙なため、当分やらないだろうとのこと、10/29(月)にやはりJAMで行われるジム・オルークとのデュオはアコースティックになるかもしれないこと(でも当日にならないと分からないのがこの人の常だが)などを話した。
コメント
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