<SONARE RECORDS>
SONARE 1003 \2520
ベートーヴェン:
(1)弦楽四重奏曲 第13番 変ロ長調Op130
(2)ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第2番 イ長調 Op12-2
堀米ゆず子(Vn)
(1)山口裕之(Vn) 川崎和憲(Va) 山崎伸子(Vc)
録音:2010年6月3日JTアートホール
(2)野平一郎(Pf) 録音:2009年6月9日JTアートホール
JTアートホール室内楽シリーズのプランナー、堀米ゆず子が、互いの音楽を知
り尽くした盟友と作る室内楽の極み。
ベートーヴェン後期の傑作を豊かな表情で描き切る。
野平とのソナタも見事なコンビネーション。2010年収録の弦楽四重奏曲第15番
も発売予定。
<明治学院大学>
-新規レーベルのご案内-
バッハの権威、樋口隆一氏が教授を務める明治学院大学のバッハ・アカデミー
の演奏を中心にリリースするレーベル、「明治学院大学」の取扱を開始しま
す。どのディスクもライヴ録音、バッハの権威ならではの、様々な音型に対
する細やかなこだわりや、声楽曲での歌詞の一言一言の重みが違う、優れた
録音の数々。ライヴ収録はエヌ・アンド・エフ社が担当しているのも注目。
バッハ・ファンならずとも期待のレーベルの登場です。
BAMG 0011 \3150
ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 作品125 「合唱」
樋口隆一(指揮)
光野孝子(ソプラノ)、永島陽子(メゾ・ソプラノ)、高野二郎(テノール)、
宇野徹哉(バス)
明治学院バッハ・アカデミー合奏団(コンサートミストレス:瀬戸瑤子)
明治学院バッハ・アカデミー合唱団
使用楽譜:ベーレンライター原典版(Jonathan Del Mar)
収録:2007年3月17日(収録:神奈川県立音楽堂/ライヴ)
2007年の第九、ライヴ録音。樋口氏によるディスクに寄せる思いも読み応えが
あります。樋口氏自身、「演奏している私たちも、さまざまな動機が各声部を
飛び交うスリリングなおもしろさに夢中になった」とブックレットでも書いて
いるように、各声部が生々しく聴こえ、不協和音もまさに衝撃的な響き。樋口
氏も述べているように、第九がいかにベートーヴェンの時代にとって「暴挙」
的作品であったか、ということがよくわかる響きです。終楽章での晴れやかな
合唱にむかうさまはまさに「歓喜」。何度も聴いたことのあるはずの第九です
が、なんとも新鮮に響きます。歌詞対訳も樋口氏自身が手掛けているのも貴重。
拍手の音も美しく収録、エヌ・アンド・エフ社がサウンド面を担当しているの
も注目です。
BAMG 0001 3枚組 \4000
J.S.バッハ:マタイ受難曲 BWV 244b(1727/29)
大島博(T、福音史家)、小原浄二(Bs、イエス)、佐々木典子(S、ピラトの妻)、
小原伸枝(A、証人)、辻秀幸(T、証人)、
宇野徹哉(Bs、ピラト、ペテロ、ユダ、大祭司)
明治学院バッハ・アカデミー合唱団、明治学院バッハ・アカデミー合奏団
有田正広(フラウト・トラヴェルソ)、川村正明(オーボエ)、
川原千真, 渡邊慶子(Vn)
樋口隆一(指揮)
録音:2002年3月30日(明治学院チャペル/ライヴ)
≪マタイ受難曲≫の初演と深く関ると考えられる初期稿(1727/29)BWV 244bの
存在とその重要性は、研究者の間では周知の事実だったが、近年、演奏用楽譜
がライプツィヒから出版され、上演が容易となった。これは明治学院バッハ・
アカデミーによる邦人初演(2002年3月30日)のライヴ・レコーディング。わが
国初のCD化にほかならない。(樋口隆一氏のノートによる)
ブックレットには、この初演稿について、樋口氏の詳細かつわかりやすい文章
でまとめられています。通奏低音のグループは共通であり、オルガンも1台の
みが用いられる(1727年の初演時には合唱もオーケストラも分割されず、1729
年の段階で分割されたという説もあるが、保証はない)こと、第1部の最後が、
壮麗なコラール合唱「おお、人よ、おまえの罪が大きいことを泣きなさい」
ではなく、4声体コラール「わたしはイエスを離さず」で終わっていることな
ど、いくつかの大小様々な違いがあるので、実際の演奏でどのように響くか
注目したいところです。
BAMG 0004 2枚組 \3000
J.S.バッハ:ミサ曲 ロ短調 BWV 232
大倉由紀枝(S1)、林美智子(S2)、寺谷千枝子(A)、高野二郎(T)、宇野徹哉(Bs)
明治学院バッハ・アカデミー合奏団&合唱団 樋口隆一(指揮)
録音:2003年3月29日(明治学院チャペル/ライヴ)
この演奏には一般に用いられることの多いベーレンライター版ではなく、クリ
ストフ・ヴォルフ校訂のペーテルス社の新版を使用した。最新のバッハ研究の
成果(注・録音当時)に基づき、特にドレスデン州立図書館所蔵のオリジナル・
パート譜の指示を重視して校訂したこの楽譜を用いることにより、私は壮大な
「キリエ」の冒頭を、各新を持ってアダージョとラルゴというゆったりしたテ
ンポで開始することができた。(樋口隆一氏のノートによる)
BAMG 0006 \2000
J.S.バッハ:マリアの祝日のためのカンタータ(3曲)
(1)カンタータ第1番≪暁の星はいと麗しきかな≫BWV 1
(2)カンタータ第125番≪平和と喜びもて逝かん≫BWV 125
(3)カンタータ第147番≪心と口と行いと生活で≫BWV 147
光野孝子(S)、永島陽子(A)、高野二郎(T)、米谷毅彦(Bs)
明治学院バッハ・アカデミー合奏団&合唱団 樋口隆一(指揮)
録音:2003年10月4日(明治学院チャペル/ライヴ)
誰もが知っているコラール「主よ、人の望みの喜びよ」で終わるカンタータ
147番≪心と口と行いと生活で≫など3曲のカンタータには、美しいメロディー
が満載です。「マリアのお告げ」(受胎告知)、「マリアの訪問」、「マリアの
浄め」を主題とする祝日のために書かれたバッハの名作カンタータ3曲。演奏
する喜びと聴く喜び。そんなある日のわたしたちの幸せをあなたにお届けし
ます。(樋口隆一氏のノート)
BAMG 0007 2枚組 \3000
J.S.バッハ:ヨハネ受難曲 BWV 245 第II稿(1725年稿)
高野二郎(T/福音史家、アリア)、浦野智行(Bs/イエス)、
日比啓子(S/下女、アリア)、寺谷千枝子(Ms/アリア)、
河野克典(Br/ピラト、ペテロアリア)、小津準策(T/下僕)
明治学院バッハ・アカデミー合奏団&合唱団 樋口隆一(指揮)
録音:2004年3月13日(明治学院チャペル/ライヴ)
≪ヨハネ受難曲≫第II稿は、バッハがライプツィヒのトマス・カントルに就任
して2回目の聖金曜日(1725年3月30日)に聖トマス教会で上演された。冒頭と最
後に置かれた大規模なコラール合唱や、3曲の技巧的なアリアなど、現在一般
に上演される最終稿(第IV稿、1749年稿)とはかなり異なった印象を与える。
この極めて個性的な意欲作を、多くのバッハ愛好家に聴いて頂きたい。
(樋口隆一氏のノートより)
BAMG 0009 \2000
ベートーヴェン:
交響曲第4番 変ロ長調 op.60/ピアノ協奏曲第4番 ト長調 op.58
渡辺順生
(フォルテピアノ/使用楽器:ナネッテ・シュトライヒャー(ウィーン、1818年))
明治学院バッハ・アカデミー合奏団
樋口隆一(指揮)
録音:2004年12月11日(明治学院チャペル/ライヴ)
ベートーヴェンは、交響曲第4番とピアノ協奏曲第4番を1807年3月、ウィーン
のロプコヴィツ宮殿の大広間で、小編成のオーケストラを使って初演している。
そんな初演当時の響きを、古楽器の小オーケストラで再現することを試みた。
ナネッテ・シュトライヒャー製のフォルテピアノ(1818年)の響きも新鮮。これ
は古楽器を使ったベートーヴェン交響曲・協奏曲としては日本初のCD録音で
ある。(樋口隆一氏のノートより)
BAMG 0010 \2500
ベートーヴェン:交響曲第5番、第8番
明治学院バッハ・アカデミー合奏団
樋口隆一(指揮)
録音:2004年12月11日、2005年3月25日(明治学院チャペル/ライヴ)
ベートーヴェンの交響曲を小編成の古楽器オーケストラで演奏してみると、
いろいろのことが分かってくる。オーボエやクラリネット、さらにはファゴッ
トといった木管楽器のそれぞれの性格が明確に浮き出るし、金管楽器の強烈な
個性も倍加する。第5番のいわゆる「運命」の動機や、第8番のオクターヴ(8度)
の跳躍音程も鮮烈だ。第8番のトリオでは、オリジナルの指示通り、チェロを
独奏にしてみたところ、ホルンとクラリネットによる牧歌的な響きに良く調和
して、楽しげな響きが得られた。(樋口隆一氏のノートより)
<Grand Slam>
-平成の盤鬼 平林直哉のレーベル-
GS 2059 \2250
ステレオ
チャイコフスキー:交響曲第4番 ヘ短調 作品36
エフゲニー・ムラヴィンスキー(指揮)、
レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1960年9月14日、15日、ロンドン、ウェンブリー・タウン・ホール
使用音源: Deutsche Grammophon(Germany)SLPM 138657(LP)
■制作者より
ムラヴィンスキーとレニングラード・フィルが1960年秋、ヨーロッパでの演奏
旅行中に収録したチャイコフスキーの後期3大交響曲は、あまりにも有名な演
奏です。当レーベルではいよいよその第1弾、交響曲第4番に着手します。これ
は初期LPからの復刻となりますが、いつもの通り初期盤に刻まれた情報を限り
なく忠実に復刻しています。なお、当レーベルでは残りの2曲も発売を予定し
ていますが、1曲ずつCD1枚に収録し、既存のCDのように2枚のCDに分かれない
ようにします。
■解説書の内容
ムラヴィンスキーのチャイコフスキー第4番の総ざらい、この第4番と同時に
収録されたロジェストヴェンスキーらの録音スケジュール、さらにはムラヴィ
ンスキーの幻の日本公演プログラム(1958年)など貴重な資料を掲載します。
(以上 平林直哉)
<BIS>
BIS 1804 \2380
日本語解説付
「シル・ヴ・プレ-ヴィルトゥオーゾ・アコーディオン/御喜美江」
(1)ダカン:カッコウ/(2)ラモー:リゴドンI&II
(3)スカルラッティ:ソナタ ハ短調K11/(4)ヘンデル:調子の良い鍛冶屋
(5)ジャコビ:セレナード/(6)シューベルト:楽興の時D.780の3&5
(7)ブラームス:一輪のバラ咲きて
(8)イベール:年老いた乞食、白い小さなロバ/(9)ストラヴィンスキー:タンゴ
(10)フィリップ・グラス:モダン・ラヴ・ワルツ
(11)アスティア&ロケ:カーティング嬢
(12)アスティア&ロッシ:ノヴェルティ・ポルカ
(13)ルグラン:シェルブールの雨傘
(14)ピアソラ:S.V.P(シル・ヴ・プレ)、バチンの少年、白い自転車
(15)ゼズ・コンフリー:ディジー・フィンガース
(16)ジョン・ゾーン:ロード・ランナー
(17)オギンスキ:ポロネーズ「祖国との別れ」
(18)ショスタコーヴィチ:別れのワルツ
御喜美江(アコーディオン)
[録音:2009年10月/レンナ教会(スウェーデン)]
日本語解説付。アコーディオンの女王・御喜美江。その辞書に「不可能」の文
字のない彼女は、これまで数多くの現代作品やバッハなど、シリアスな作品演
奏で高い評価を受けてきましたが、コンサートの合間に奏でるポップな小品に
こそ、彼女の優しさや陽気な魅力を感じさせるものでした。ファンの要望にお
応えして、それらをまとめたアルバムを新録音。バロック期のポジティフ・オ
ルガンのようなダカンやラモー、フランスのミュゼットのようなオシャレなル
グランとアスティア、バンドネオンのようなピアソラなど変幻自在。ノリの良
さとカッコ良さはまったくクラシック的でなく、御喜美江の懐の深さに驚嘆さ
せられます。アンジェイ・ワイダの「灰とダイヤモンド」のテーマでもあるオ
ギンスキのポロネーズも絶品。泣けます。
BIS 1864 2枚組(1枚価格) \2380
ヘンデル:オラトリオ「イェフタ」
ジェイムズ・ジルクリスト(Ten)、モナ・ユルスルード、
エリザベート・ラップ(Sop)、
エリザベート・ヤンソン、マリアンネ・シェラン(Ms)、
ホヴァール・ステンスヴォルド(Br)、
ファビオ・ビオンディ(指)
スタヴァンゲル響、コレギウム・ヴォカーレ・ヘント
[録音:2008年2月7日、8月29日、9月1日、12月8,9日(セッション)(ライヴ)
スタヴァンゲル・コンサート・ホール(ノルウェー)]
エウロパ・ガランテを率いた「四季」で鮮烈なデビューを飾ったビオンディ。
彼が2005年以来芸術監督を務めるノルウェーのスタヴァンゲル響を率いてヘン
デルのオラトリオに挑戦。「イェフタ」は1751年、ヘンデル失明前最後の大作
で初期の傑作に匹敵する面白さと美しさに満ちています。イスラエルの指導者
イェフタは戦い勝利して凱旋したものの、最初に会う人間を生贄に捧げるとい
う神への誓いを守るため愛娘を失う運命を描いています。イェフタ役はBCJに
も参加しているイギリスのテノール、ジルクリストが好演。モダン・オケなが
ら、ビオンディならではのピリオド解釈ときびきびした音楽作りが非常に新鮮
です。
BIS SA 1810(SACD-Hybrid) \2500
(1)ラフマニノフ:コレルリの主題による変奏曲 Op.42
(2)J.S.バッハ(ブゾーニ編曲):シャコンヌ
(3)ラヴェル:優雅で感傷的なワルツ
(4)ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの三章
フレディ・ケンプ(Pf)
[録音:2010年7月/旧ストックホルム音楽アカデミー]
今年2月に来日公演が予定されているフレディ・ケンプ。スポーツ的な指回り
と力強い演奏が魅力のケンプならではの真骨頂アルバムの登場です。いずれも
最高度に難しいものばかりですが、ケンプの演奏だと何の不安もなく音楽を楽
しめます。バッハの「シャコンヌ」ではケンプの成長ぶりを伺える深みを感じ
させます。
BIS SA 1474(SACD-Hybrid) \2500
ストラヴィンスキー:
(1)ペトルーシュカ(1911年版)
(2)春の祭典
アンドルー・リットン(指)
ベルゲン・フィル
[録音:2008年8月(2)、2009年6月(1)/グリーグ・ホール(ベルゲン)]
好評のリットン&ベルゲン・フィル・シリーズ最新盤はストラヴィンスキー。
「ペトルーシュカ」は4管編成の1911年版。「春の祭典」ともども極彩色のオ
ーケストレーションがBISならではの超優秀録音で再現。SACDハイブリッド効
果全開の凄さです。
BIS SA 1858(SACD-Hybrid) \2500
(1)ラフマニノフ:チェロソナタ Op.19
(2)同:ヴォカリーズ
(3)ボロディン:チェロソナタ
(4)ショスタコーヴィチ:チェロソナタ Op.40
アレクサンドル・シャウシヤン(Vc)、エフゲニー・スドビン(Pf)
[録音:2010年1月/ブリストル聖ジョージ]
先日待望のアルメニア出身のシャウシヤンと初来日公演を果たしたスドビン
による、超豪華ロシアのチェロソナタ集。ラフマニノフやショスタコーヴィチ
のようなピアノが大活躍する名作をスドビンで聴くことができるのは嬉しい
限りですが、珍しいボロディンのソナタが注目です。バッハの無伴奏ヴァイオ
リンソナタ第1番BWV1001のフーガ主題を素材とし、自身の交響曲第2番第1楽章
の主題も現れる珍品。スドビンのピアノが光ります。
SONARE 1003 \2520
ベートーヴェン:
(1)弦楽四重奏曲 第13番 変ロ長調Op130
(2)ピアノとヴァイオリンのためのソナタ 第2番 イ長調 Op12-2
堀米ゆず子(Vn)
(1)山口裕之(Vn) 川崎和憲(Va) 山崎伸子(Vc)
録音:2010年6月3日JTアートホール
(2)野平一郎(Pf) 録音:2009年6月9日JTアートホール
JTアートホール室内楽シリーズのプランナー、堀米ゆず子が、互いの音楽を知
り尽くした盟友と作る室内楽の極み。
ベートーヴェン後期の傑作を豊かな表情で描き切る。
野平とのソナタも見事なコンビネーション。2010年収録の弦楽四重奏曲第15番
も発売予定。
<明治学院大学>
-新規レーベルのご案内-
バッハの権威、樋口隆一氏が教授を務める明治学院大学のバッハ・アカデミー
の演奏を中心にリリースするレーベル、「明治学院大学」の取扱を開始しま
す。どのディスクもライヴ録音、バッハの権威ならではの、様々な音型に対
する細やかなこだわりや、声楽曲での歌詞の一言一言の重みが違う、優れた
録音の数々。ライヴ収録はエヌ・アンド・エフ社が担当しているのも注目。
バッハ・ファンならずとも期待のレーベルの登場です。
BAMG 0011 \3150
ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 作品125 「合唱」
樋口隆一(指揮)
光野孝子(ソプラノ)、永島陽子(メゾ・ソプラノ)、高野二郎(テノール)、
宇野徹哉(バス)
明治学院バッハ・アカデミー合奏団(コンサートミストレス:瀬戸瑤子)
明治学院バッハ・アカデミー合唱団
使用楽譜:ベーレンライター原典版(Jonathan Del Mar)
収録:2007年3月17日(収録:神奈川県立音楽堂/ライヴ)
2007年の第九、ライヴ録音。樋口氏によるディスクに寄せる思いも読み応えが
あります。樋口氏自身、「演奏している私たちも、さまざまな動機が各声部を
飛び交うスリリングなおもしろさに夢中になった」とブックレットでも書いて
いるように、各声部が生々しく聴こえ、不協和音もまさに衝撃的な響き。樋口
氏も述べているように、第九がいかにベートーヴェンの時代にとって「暴挙」
的作品であったか、ということがよくわかる響きです。終楽章での晴れやかな
合唱にむかうさまはまさに「歓喜」。何度も聴いたことのあるはずの第九です
が、なんとも新鮮に響きます。歌詞対訳も樋口氏自身が手掛けているのも貴重。
拍手の音も美しく収録、エヌ・アンド・エフ社がサウンド面を担当しているの
も注目です。
BAMG 0001 3枚組 \4000
J.S.バッハ:マタイ受難曲 BWV 244b(1727/29)
大島博(T、福音史家)、小原浄二(Bs、イエス)、佐々木典子(S、ピラトの妻)、
小原伸枝(A、証人)、辻秀幸(T、証人)、
宇野徹哉(Bs、ピラト、ペテロ、ユダ、大祭司)
明治学院バッハ・アカデミー合唱団、明治学院バッハ・アカデミー合奏団
有田正広(フラウト・トラヴェルソ)、川村正明(オーボエ)、
川原千真, 渡邊慶子(Vn)
樋口隆一(指揮)
録音:2002年3月30日(明治学院チャペル/ライヴ)
≪マタイ受難曲≫の初演と深く関ると考えられる初期稿(1727/29)BWV 244bの
存在とその重要性は、研究者の間では周知の事実だったが、近年、演奏用楽譜
がライプツィヒから出版され、上演が容易となった。これは明治学院バッハ・
アカデミーによる邦人初演(2002年3月30日)のライヴ・レコーディング。わが
国初のCD化にほかならない。(樋口隆一氏のノートによる)
ブックレットには、この初演稿について、樋口氏の詳細かつわかりやすい文章
でまとめられています。通奏低音のグループは共通であり、オルガンも1台の
みが用いられる(1727年の初演時には合唱もオーケストラも分割されず、1729
年の段階で分割されたという説もあるが、保証はない)こと、第1部の最後が、
壮麗なコラール合唱「おお、人よ、おまえの罪が大きいことを泣きなさい」
ではなく、4声体コラール「わたしはイエスを離さず」で終わっていることな
ど、いくつかの大小様々な違いがあるので、実際の演奏でどのように響くか
注目したいところです。
BAMG 0004 2枚組 \3000
J.S.バッハ:ミサ曲 ロ短調 BWV 232
大倉由紀枝(S1)、林美智子(S2)、寺谷千枝子(A)、高野二郎(T)、宇野徹哉(Bs)
明治学院バッハ・アカデミー合奏団&合唱団 樋口隆一(指揮)
録音:2003年3月29日(明治学院チャペル/ライヴ)
この演奏には一般に用いられることの多いベーレンライター版ではなく、クリ
ストフ・ヴォルフ校訂のペーテルス社の新版を使用した。最新のバッハ研究の
成果(注・録音当時)に基づき、特にドレスデン州立図書館所蔵のオリジナル・
パート譜の指示を重視して校訂したこの楽譜を用いることにより、私は壮大な
「キリエ」の冒頭を、各新を持ってアダージョとラルゴというゆったりしたテ
ンポで開始することができた。(樋口隆一氏のノートによる)
BAMG 0006 \2000
J.S.バッハ:マリアの祝日のためのカンタータ(3曲)
(1)カンタータ第1番≪暁の星はいと麗しきかな≫BWV 1
(2)カンタータ第125番≪平和と喜びもて逝かん≫BWV 125
(3)カンタータ第147番≪心と口と行いと生活で≫BWV 147
光野孝子(S)、永島陽子(A)、高野二郎(T)、米谷毅彦(Bs)
明治学院バッハ・アカデミー合奏団&合唱団 樋口隆一(指揮)
録音:2003年10月4日(明治学院チャペル/ライヴ)
誰もが知っているコラール「主よ、人の望みの喜びよ」で終わるカンタータ
147番≪心と口と行いと生活で≫など3曲のカンタータには、美しいメロディー
が満載です。「マリアのお告げ」(受胎告知)、「マリアの訪問」、「マリアの
浄め」を主題とする祝日のために書かれたバッハの名作カンタータ3曲。演奏
する喜びと聴く喜び。そんなある日のわたしたちの幸せをあなたにお届けし
ます。(樋口隆一氏のノート)
BAMG 0007 2枚組 \3000
J.S.バッハ:ヨハネ受難曲 BWV 245 第II稿(1725年稿)
高野二郎(T/福音史家、アリア)、浦野智行(Bs/イエス)、
日比啓子(S/下女、アリア)、寺谷千枝子(Ms/アリア)、
河野克典(Br/ピラト、ペテロアリア)、小津準策(T/下僕)
明治学院バッハ・アカデミー合奏団&合唱団 樋口隆一(指揮)
録音:2004年3月13日(明治学院チャペル/ライヴ)
≪ヨハネ受難曲≫第II稿は、バッハがライプツィヒのトマス・カントルに就任
して2回目の聖金曜日(1725年3月30日)に聖トマス教会で上演された。冒頭と最
後に置かれた大規模なコラール合唱や、3曲の技巧的なアリアなど、現在一般
に上演される最終稿(第IV稿、1749年稿)とはかなり異なった印象を与える。
この極めて個性的な意欲作を、多くのバッハ愛好家に聴いて頂きたい。
(樋口隆一氏のノートより)
BAMG 0009 \2000
ベートーヴェン:
交響曲第4番 変ロ長調 op.60/ピアノ協奏曲第4番 ト長調 op.58
渡辺順生
(フォルテピアノ/使用楽器:ナネッテ・シュトライヒャー(ウィーン、1818年))
明治学院バッハ・アカデミー合奏団
樋口隆一(指揮)
録音:2004年12月11日(明治学院チャペル/ライヴ)
ベートーヴェンは、交響曲第4番とピアノ協奏曲第4番を1807年3月、ウィーン
のロプコヴィツ宮殿の大広間で、小編成のオーケストラを使って初演している。
そんな初演当時の響きを、古楽器の小オーケストラで再現することを試みた。
ナネッテ・シュトライヒャー製のフォルテピアノ(1818年)の響きも新鮮。これ
は古楽器を使ったベートーヴェン交響曲・協奏曲としては日本初のCD録音で
ある。(樋口隆一氏のノートより)
BAMG 0010 \2500
ベートーヴェン:交響曲第5番、第8番
明治学院バッハ・アカデミー合奏団
樋口隆一(指揮)
録音:2004年12月11日、2005年3月25日(明治学院チャペル/ライヴ)
ベートーヴェンの交響曲を小編成の古楽器オーケストラで演奏してみると、
いろいろのことが分かってくる。オーボエやクラリネット、さらにはファゴッ
トといった木管楽器のそれぞれの性格が明確に浮き出るし、金管楽器の強烈な
個性も倍加する。第5番のいわゆる「運命」の動機や、第8番のオクターヴ(8度)
の跳躍音程も鮮烈だ。第8番のトリオでは、オリジナルの指示通り、チェロを
独奏にしてみたところ、ホルンとクラリネットによる牧歌的な響きに良く調和
して、楽しげな響きが得られた。(樋口隆一氏のノートより)
<Grand Slam>
-平成の盤鬼 平林直哉のレーベル-
GS 2059 \2250
ステレオ
チャイコフスキー:交響曲第4番 ヘ短調 作品36
エフゲニー・ムラヴィンスキー(指揮)、
レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1960年9月14日、15日、ロンドン、ウェンブリー・タウン・ホール
使用音源: Deutsche Grammophon(Germany)SLPM 138657(LP)
■制作者より
ムラヴィンスキーとレニングラード・フィルが1960年秋、ヨーロッパでの演奏
旅行中に収録したチャイコフスキーの後期3大交響曲は、あまりにも有名な演
奏です。当レーベルではいよいよその第1弾、交響曲第4番に着手します。これ
は初期LPからの復刻となりますが、いつもの通り初期盤に刻まれた情報を限り
なく忠実に復刻しています。なお、当レーベルでは残りの2曲も発売を予定し
ていますが、1曲ずつCD1枚に収録し、既存のCDのように2枚のCDに分かれない
ようにします。
■解説書の内容
ムラヴィンスキーのチャイコフスキー第4番の総ざらい、この第4番と同時に
収録されたロジェストヴェンスキーらの録音スケジュール、さらにはムラヴィ
ンスキーの幻の日本公演プログラム(1958年)など貴重な資料を掲載します。
(以上 平林直哉)
<BIS>
BIS 1804 \2380
日本語解説付
「シル・ヴ・プレ-ヴィルトゥオーゾ・アコーディオン/御喜美江」
(1)ダカン:カッコウ/(2)ラモー:リゴドンI&II
(3)スカルラッティ:ソナタ ハ短調K11/(4)ヘンデル:調子の良い鍛冶屋
(5)ジャコビ:セレナード/(6)シューベルト:楽興の時D.780の3&5
(7)ブラームス:一輪のバラ咲きて
(8)イベール:年老いた乞食、白い小さなロバ/(9)ストラヴィンスキー:タンゴ
(10)フィリップ・グラス:モダン・ラヴ・ワルツ
(11)アスティア&ロケ:カーティング嬢
(12)アスティア&ロッシ:ノヴェルティ・ポルカ
(13)ルグラン:シェルブールの雨傘
(14)ピアソラ:S.V.P(シル・ヴ・プレ)、バチンの少年、白い自転車
(15)ゼズ・コンフリー:ディジー・フィンガース
(16)ジョン・ゾーン:ロード・ランナー
(17)オギンスキ:ポロネーズ「祖国との別れ」
(18)ショスタコーヴィチ:別れのワルツ
御喜美江(アコーディオン)
[録音:2009年10月/レンナ教会(スウェーデン)]
日本語解説付。アコーディオンの女王・御喜美江。その辞書に「不可能」の文
字のない彼女は、これまで数多くの現代作品やバッハなど、シリアスな作品演
奏で高い評価を受けてきましたが、コンサートの合間に奏でるポップな小品に
こそ、彼女の優しさや陽気な魅力を感じさせるものでした。ファンの要望にお
応えして、それらをまとめたアルバムを新録音。バロック期のポジティフ・オ
ルガンのようなダカンやラモー、フランスのミュゼットのようなオシャレなル
グランとアスティア、バンドネオンのようなピアソラなど変幻自在。ノリの良
さとカッコ良さはまったくクラシック的でなく、御喜美江の懐の深さに驚嘆さ
せられます。アンジェイ・ワイダの「灰とダイヤモンド」のテーマでもあるオ
ギンスキのポロネーズも絶品。泣けます。
BIS 1864 2枚組(1枚価格) \2380
ヘンデル:オラトリオ「イェフタ」
ジェイムズ・ジルクリスト(Ten)、モナ・ユルスルード、
エリザベート・ラップ(Sop)、
エリザベート・ヤンソン、マリアンネ・シェラン(Ms)、
ホヴァール・ステンスヴォルド(Br)、
ファビオ・ビオンディ(指)
スタヴァンゲル響、コレギウム・ヴォカーレ・ヘント
[録音:2008年2月7日、8月29日、9月1日、12月8,9日(セッション)(ライヴ)
スタヴァンゲル・コンサート・ホール(ノルウェー)]
エウロパ・ガランテを率いた「四季」で鮮烈なデビューを飾ったビオンディ。
彼が2005年以来芸術監督を務めるノルウェーのスタヴァンゲル響を率いてヘン
デルのオラトリオに挑戦。「イェフタ」は1751年、ヘンデル失明前最後の大作
で初期の傑作に匹敵する面白さと美しさに満ちています。イスラエルの指導者
イェフタは戦い勝利して凱旋したものの、最初に会う人間を生贄に捧げるとい
う神への誓いを守るため愛娘を失う運命を描いています。イェフタ役はBCJに
も参加しているイギリスのテノール、ジルクリストが好演。モダン・オケなが
ら、ビオンディならではのピリオド解釈ときびきびした音楽作りが非常に新鮮
です。
BIS SA 1810(SACD-Hybrid) \2500
(1)ラフマニノフ:コレルリの主題による変奏曲 Op.42
(2)J.S.バッハ(ブゾーニ編曲):シャコンヌ
(3)ラヴェル:優雅で感傷的なワルツ
(4)ストラヴィンスキー:ペトルーシュカからの三章
フレディ・ケンプ(Pf)
[録音:2010年7月/旧ストックホルム音楽アカデミー]
今年2月に来日公演が予定されているフレディ・ケンプ。スポーツ的な指回り
と力強い演奏が魅力のケンプならではの真骨頂アルバムの登場です。いずれも
最高度に難しいものばかりですが、ケンプの演奏だと何の不安もなく音楽を楽
しめます。バッハの「シャコンヌ」ではケンプの成長ぶりを伺える深みを感じ
させます。
BIS SA 1474(SACD-Hybrid) \2500
ストラヴィンスキー:
(1)ペトルーシュカ(1911年版)
(2)春の祭典
アンドルー・リットン(指)
ベルゲン・フィル
[録音:2008年8月(2)、2009年6月(1)/グリーグ・ホール(ベルゲン)]
好評のリットン&ベルゲン・フィル・シリーズ最新盤はストラヴィンスキー。
「ペトルーシュカ」は4管編成の1911年版。「春の祭典」ともども極彩色のオ
ーケストレーションがBISならではの超優秀録音で再現。SACDハイブリッド効
果全開の凄さです。
BIS SA 1858(SACD-Hybrid) \2500
(1)ラフマニノフ:チェロソナタ Op.19
(2)同:ヴォカリーズ
(3)ボロディン:チェロソナタ
(4)ショスタコーヴィチ:チェロソナタ Op.40
アレクサンドル・シャウシヤン(Vc)、エフゲニー・スドビン(Pf)
[録音:2010年1月/ブリストル聖ジョージ]
先日待望のアルメニア出身のシャウシヤンと初来日公演を果たしたスドビン
による、超豪華ロシアのチェロソナタ集。ラフマニノフやショスタコーヴィチ
のようなピアノが大活躍する名作をスドビンで聴くことができるのは嬉しい
限りですが、珍しいボロディンのソナタが注目です。バッハの無伴奏ヴァイオ
リンソナタ第1番BWV1001のフーガ主題を素材とし、自身の交響曲第2番第1楽章
の主題も現れる珍品。スドビンのピアノが光ります。