クラシック輸入盤・新譜情報/グッディーズ

コメントはメーカー案内書より抜粋です。お問い合わせ:goodies2@pc.highway.ne.jp

09-07 No.7

2009年07月08日 16時17分06秒 | Weblog
★前回ご案内商品で、当店HPの更新が一部されておりませんでしたが、更新
完了いたしましたので詳細をご覧いただけます。
よろしくお願いいたします。

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※コメントはメーカー案内書より抜粋です。

<Avie>
AV 2150 \2180
シベリウス:交響曲第3番ハ長調Op.52
ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調
シベリウス:交響曲第6番ニ短調Op.104
トーマス・ツェートマイヤー(ヴァイオリン&指揮)、
ノーザン・シンフォニア
1958年に創設されたイギリスの名門室内オーケストラ"ノーザン・シンフォニ
ア"が本拠地とする国際音楽センター"セージ・ゲイツヘッド・ホール"で行われ
たコンサートのライヴ録音をリリースするコラボレーション・シリーズの第4弾
では、音楽監督ツェートマイヤーの弾き振りが再び登場!
「第2番」や「第5番」、「第7番」など傑作の間に挟まれ陰に隠れがちなシベリ
ウスの交響曲「第3番」と「第6番」。ノーザン・シンフォニアの実力を最大限
に引き出し、この2作品に秘められた魅力を一気に解放させる"マエストロ"ツェ
ートマイヤーの手腕に驚嘆必至。
また"新古典主義"時代のストラヴィンスキーが書いた唯一の「ヴァイオリン協
奏曲」の弾き振りでも驚異的な演奏を展開するなど、世界的ヴァイオリン奏者
としての変わらぬ実力と名声、手兵との厚い信頼関係を存分に感じさせてくれ
ている。
2007年&2008年、セージ・ゲイツヘッド・ホールでのライヴ録音。

AV 2178 \2180
ヴィヴァルディ:フレンチ・コネクション ――
弦楽と通奏低音のための協奏曲ハ長調RV.114/ファゴット協奏曲ヘ長調RV.488
/ヴァイオリン協奏曲ハ長調Op.4-7,RV.185/フルート協奏曲ト長調RV.438/
弦楽と通奏低音のための協奏曲ト長調RV.157/ファゴット協奏曲ハ長調RV.468
/フルート協奏曲ホ短調RV.432/協奏曲ヘ長調RV.100/弦楽と通奏低音のため
の協奏曲ハ短調RV.119/ヴァイオリン協奏曲ニ長調RV.211
エイドリアン・チャンドラー(ヴァイオリン&ディレクター)、
ケイティ・ビルヒャー(フルート)、ピーター・ウィーラン(ファゴット)、
ラ・セレニッシマ
全3巻の「北イタリア17世紀-18世紀のヴァイオリン協奏曲集」を完結させるな
ど、リリースを重ねるたびに着実な進化を遂げているイギリスのピリオド・ア
ンサンブル、ラ・セレニッシマ。
ラ・セレニッシマ6枚目のリリースは、イタリアでのフレンチ・スタイル、フラ
ンスでのイタリアン・スタイルの普及と浸透に打ち込んだヴィヴァルディの協
奏曲集。
ヴィヴァルディの協奏曲を研究を進めるため、サウサンプトン大学から特別研
究員に任ぜられた英国新世代のヴィヴァルディ弾きエイドリアン・チャンドラ
ーの熱意の結晶である。

AV 2166 \2180
ホームランド ――
グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ第3番ハ短調Op.45
ラフマニノフ(プレス&ギンゴールド編):ヴォカリーズ
ドヴォルザーク:ソナチナ ト長調Op.100
ピアソラ:ミロンガ・アン・レ
サラサーテ:アンダルシアのロマンスOp.22-1
ルーデンス・トゥルク(ヴァイオリン)、オリヴァー・シュニーダー(ピアノ)
名教師アナ・チュマチェンコの下で研鑽を積んだ1978年アルバニア生まれの本
格派ヴァイオリニスト、ルーデンス・トゥルクのリリース第3弾は、オリヴァー
・シュニーダーとのデュオ・アルバム。
"ホームランド"と題されたこのアルバムに収録されているのはグリーグやラフ
マニノフ、ドヴォルザークなど、14歳で祖国アルバニアを離れドイツへと移住
したトゥルクが幼少から共に歩んできた思い入れの深い特別な作品ばかり。音
楽的視野の広さ、確かな技術を感じさせるトゥルクのヴァイオリン。シュニー
ダーのサポートを得てさらなるに飛躍を遂げる!

AV 2161 \2180
ショパン(リスト編):6つのポーランド歌曲
ショパン:12の練習曲Op.10、12の練習曲Op.25
ルイザ・ボラック(ピアノ)
同郷の大作曲家エネスコのピアノ作品集(AV 0013)でデビューを果たしたルーマ
ニアの女流ピアニスト、ルイザ・ボラック。エネスコの2枚目の録音(AV 2081)
ではBBCミュージック・マガジン・アウォードに選出されるなど、東欧作品の演
奏に定評があるボラックが"ショパン"を取り上げる。
ボラックはショパンがリストに献呈した「12の練習曲Op.10」の前にリストがア
レンジを施した「ポーランド歌曲集」を弾くなど、親友でありライバルでもあ
った"ショパン"と"リスト"の関係をテーマとしている。

AV 2167 \2180
イートン・クヮイアブックからの音楽 ――
フォーキナー:喜べ、棘のない薔薇
コーニッシュ:めでたし女王
ラム:マニフィカト
デイヴィー:In honore summe matris
ブラウン:スターバト・マーテル
スティーヴン・ダーリントン(指揮)、
オックスフォード・クライスト・チャーチ聖歌隊
ヘンリー8世の戴冠500周年(戴冠式は1509年6月24日)を記念した、スティーヴ
ン・ダーリントンとオックスフォード・クライスト・チャーチ聖歌隊による
「イートン・クヮイアブック」からの合唱作品集。
フォーキナー、コーニッシュ、ラム、デイヴィー、そしてのブラウン。ウィン
ザーの名門イートン・カレッジの図書館に所蔵されている写本楽譜集「イート
ン・クヮイアブック」からチューダー朝の音楽が甦る。



<独UNIVERSAL>
DECCA 4802573 \800
モーツァルト:
セレナード第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
セレナード第9番「ポストホルン」
セレナード第6番「セレナータ・ノットゥルナ」
サー・ネヴィル・マリナー指揮
アカデミー室内管弦楽団

DG 4802572 \800
メンデルスゾーン:劇付随音楽「真夏の夜の夢」
シューベルト:劇付随音楽「ロザムンデ」
ジェイムズ・レヴァイン指揮 シカゴ交響楽団
メンデルスゾーン:序曲「美しいメルジーネの物語」
ガブリエル・フムラ指揮 ロンドン交響楽団

DG 4802618 \800
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ベルリン・フィル
リスト:ピアノ協奏曲第1番、第2番
カルロ・マリア・ジュリーニ指揮 ウィーン交響楽団
ラザール・ベルマン(P)

DG 4802620 \800
バーンスタイン:
ミュージカル「ウェスト・サイド・ストーリー」
テ・カナワ、カレーラス 他 オーケストラ
ミュージカル「キャンディード」
ハドレー、アンダーソン、ルートヴィヒ、ゲッダ他 ロンドン響
レナード・バーンスタイン指揮
ミュージカル「オン・ザ・タウン」
バレット、エドワーズ 他
マイケル・ティルソン・トーマス指揮 ロンドン響




<TDK-DVD>
TDDVGOLDBOX7DVD(DVD-Video) 3枚組 \7700
プッチーニ・ボックス
プッチーニ:歌劇「マノン・レスコー」
マリア・グレギーナ(マノン・レスコー)
ホセ・クーラ(騎士デ・グリュー)
ルーチョ・ガッロ(レスコー)
ルイジ・ローニ(ジェロンテ)
マルコ・ベルティ(エドマンド)他
リッカルド・ムーティ指揮
ミラノ・スカラ座管弦楽団&合唱団
1998年 134分
プッチーニ:歌劇「トスカ」
フィオレンツァ・チェドリンス(トスカ)
マルセロ・アルバレス(カヴァラドッシ)
ルッジェーロ・ライモンディ(スカルピア男爵)
マルコ・スポッティ(アンジェロッティ)
ファビオ・プレヴィアーティ、他
ダニエル・オーレン指揮
アレーナ・ディ・ヴェローナ管弦楽団&合唱団
2006年 119分
プッチーニ:歌劇「トゥーランドット」
ルアナ・デヴォル(トゥーランドット)
フランコ・ファリーナ(カラフ)
バルバラ・フリットーリ(リュー)
ステーファノ・パラッチ(ティムール)他
ジュリアーノ・カレッラ指揮
バルセロナ・リセウ大劇場管弦楽団&合唱団
2004年 132分

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09-08 No.6-1

2009年07月08日 16時16分48秒 | Weblog
<RELIEF>
CR 991093 \2300
ラフマニノフ:「アレコ」
エギルス・シリンズ(Br アレコ)
マリア・ガヴリーロワ(S ゼムフィーラ)
アレキサンドラ・ドゥルスネワ(Ms ジプシーの老婆)
アンドレイ・ドゥナエフ(T 若いジプシー)
ほか
ウラディーミル・フェドセーエフ(指)
モスクワ放送チャイコフスキー交響楽団
録音:2006年11月4日
「アレコ」は、ラフマニノフがモスクワ音楽院の卒業作品として作曲したもの
で、当時まだ19歳でした。原作はプーシキンの散文詩「ジプシー」。物語の舞
台は南ベッサラビア(現在のモルドバ共和国南部)。文明生活に飽き飽きした青
年アレコは、ジプシーの集団に身を投じ、ゼムフィーラを妻にした。しかし自
由を愛する彼女は、若いジプシーと浮気をしている。アレコはゼムフィーラの
愛を取り戻そうとするが、ついに嫉妬のあまり若いジプシーとゼムフィーラを
刺し殺してしまう。ゼムフィーラの父はアレコを追放し、アレコはすべてを失
ったことを嘆く。自由なジプシーに憧れながらも、旧態の社会観を捨てられな
いアレコの破滅を描いた物語です。
この録音は、先日の来日公演が大成功に終わったフェドセーエフとモスクワ放
送チャイコフスキー交響楽団による充実した演奏。チャイコフスキーも絶賛し
たという若きラフマニノフの豊かなロマンティシズムがフェドセーエフによっ
て見事に引き出されています。アレコを歌うエギルス・シリンズは、1961年リ
トアニアのリガ出身のバリトン。ウィーン、ベルリンなどドイツ語圏で幅広く
活躍しています。マリア・ガヴリーロワはロシアのソプラノ、暗くドラマティ
ックな声が魅力です。




<medici arts>
30 78388(DVD-Video) \3750
字幕:英独仏
ヤナーチェク:「利口な女狐の物語」
+ボーナス
ジェラール・モルティエ,アンドレ・エンゲル、
エレナ・ツァラゴワと共に巡るパリ・オペラ座のバックステージ
エレナ・ツァラゴワ(S女狐ビストロウシカ)
ユッカ・ラジライネン(Bs 森番)
ミシェル・ラグランジュ(S 森番の妻,フクロウ)
デイヴィッド・キューブラー(T 校長)
ローラント・ブラハト(Bs 牧師)
ポール・ゲイ(Bs-Br ハラシタ)
ハナ・エステル・ミヌティルロ(Ms 雄狐)
デニス・ラッセル・デイヴィス(指)パリ・オペラ座管弦楽団
パリ・オペラ座アトリエ・リリク合唱団
オー=ド=セーヌ聖歌隊
パリ・オペラ座児童合唱団
演出:アンドレ・エンゲル
収録: 2008年10月23,29日,11月4日,パリ,バスティーユ劇場
近年たいへんに人気の高いヤナーチェクの「利口な女狐の物語」、その中でも
大きな話題になったパリ・オペラ座のプロダクションがDVDになりました。フラ
ンス人演出家アンドレ・エンゲルは、舞台をローカル線の小さな駅の近辺に据
えています。森番は捕まえた女狐に恋をしてしまい、そこから彼を取り巻く世
界が混乱し、村に棲む動物たちは外見を残しつつ擬人化され、動物の世界だか
人間の世界だか分からない不思議な世界になります。この独特な感覚と、素敵
なセンスの衣装、舞台を彩るフランスらしい鮮やかな色彩が、見事に一体化し
た見応えのある「女狐」です。モデルかと思うほどのロシア美人、ツァラゴワ
の女狐や、日本でもおなじみのラジライネンの風格ある森番など、歌手も非常
に充実しています。
特典映像では、舞台裏でのメイクの様子など、貴重な映像を収録。

30 78178(DVD-Video) \2900
ヴェルビエ・フェスティヴァル2008(ハイライト)
(1)ショスタコーヴィチ:ピアノ五重奏 ト短調Op.57-第1、2&3楽章
(2)ベートーヴェン:
ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調Op.47「クロイツェル」-第3楽章
(3)シューベルト:弦楽四重奏曲第14番ニ短調D.810「死と乙女」-第2楽章
(4)ベートーヴェン:交響曲第6番ヘ長調Op.68「田園」-第1楽章
(5)プロコフィエフ:
ピアノ組曲バレエ「ロメオとジュリエット」からの10の小品 Op.75より
モンターギュー家とキャピュレット家/ロメオとジュリエットの別れ
(6)ドホナーニ:ピアノ六重奏ハ長調Op.37-第4楽章
(7)ラヴェル:ラ・ヴァルス
(8)リムスキー・コルサコフ/シフラ編:熊蜂の飛行
(9)ブラームス:ピアノ四重奏ハ短調Op.60-第3楽章
(10)ブルッフ:コル・ニドライ
(1)マルタ・アルゲリッチ(P)、ジョシュア・ベル(Vn)、
ヘニング・クラッゲルード(Vn)、ユーリ・バシュメット(Va)、
ミッシャ・マイスキー(Vc)
(2)イリヤ・グリンゴルツ(Vn)、アレキサンダー・マッジャー(P)
(3)エベーヌ四重奏団【ピエール・コロンべ(Vn)、
ガブリエル・ル・マガドゥール(Vn)、マテュー・エルゾグ(Va)、
ラファエル・メルラン(Vc)】
(4)マンフレッド・ホーネック(指) UBSヴェルビエ・フェスティヴァル管
(5)ニコライ・ルガンスキー(P)
(6)ニコラ・アンゲリッシュ(P)ジュリアン・ラクリン(Vn) 
レオナルト・エルシェンブロイヒ(Vc)ローレンス・パワー(Va)
マルティン・フロスト(Cl)ダヴィッド・ゲリエ(Hrn)
(7)(8)ユジャ・ワン(P)
(9)メナヘム・プレスラー(P)サルヴァトーレ・アッカルド(Vn)
アントワーヌ・タメスティ(Va) ゴーチェ・カプソン(Vc)
(10)ミッシャ・マイスキー(Vc)UBSヴェルビエ・フェスティヴァル管
収録:2008年7月18日-8月3日ヴェルビエ・フェスティヴァル・ライヴ(ヴェルビ
エ、スイス)
スイスのリゾート地ヴェルビエで毎年夏に行われる「ヴェルビエ音楽祭」。
1993年に始まったこのイベントは、アルプスの山々に囲まれた美しい景色の中、
クラシック界の大物が集まり、若手の育成に力を注いだコンセプトに基づき、
多彩な演奏会を開いています。2008年の音楽祭の見所、聴き所満載の映像で楽
しむことができます。
冒頭のショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲は20世紀の室内楽曲を代表する名
曲。盟友ミッシャ・マイスキー、現代最高のヴィオラ奏者ユーリ・バシュメッ
ト、名手ジョシュア・ベル、ヘニング・クラッゲルードと共にアルゲリッチ節
が炸裂!また強靭タッチで難曲も軽々と弾きこなすルガンスキー。ドラマティ
ックな表現と音のコントラストが抜群なユジャ・ワンによるラ・ヴァルスなど
素晴らしい音楽祭の雰囲気が存分に楽しめるハイライトDVDになっています。



<naive>
OP 30478 \2280
ヴィヴァルディ(1678-1741):オーボエ協奏曲集
(1)RV447 ハ長調 (2)RV455 ヘ長調 (3)RV451 ハ長調 (4)RV463 イ短調 
(5)RV457 ヘ長調 (6)RV453 ニ長調 (7)RV450 ハ長調
アルフレート・ベルナルディーニ(オーボエ、指揮) ゼフィーロ
録音:RV447, 451,457,450=2008年/RV455, 463, 453=1994年
ベルナルディーニのオーボエ・ソロによるヴィヴァルディのオーボエ協奏曲集。
どの曲も、切れ味鋭い超絶技巧の見せ場満載、それでいて情感たっぷり色彩豊
か。毎度ながら、ヴィヴァウルディの作品の面白さ、多様性に驚かされます。
17世紀中ごろにフランスで確立された楽器、オーボエ。ヴェネツィアでオーボ
エに関する記述が見られる最古の資料は1692年のものだといいます。当時比較
的新しい楽器だったオーボエをソロ楽器として抜擢、楽器のもつ可能性を限界
まで書きつくしたヴィヴァルディの才には、驚嘆するほかありません。

E 8925 \2280
『オルフェオの声』
第1部”Amor che deggio far”
(1)エドゥアルド・エグエス:シンフォニア-
ベネデット・フェッラーリ(1603-1681):私は金色の髪の乙女に恋をした 
(2)フランチェスコ・ラージ(1574-1621):私のピュリス、愛しいピュリス 
(3)トルカート・タッソ(1544-1595):愛は私に翼をあたえ
(4)シギスムント・ディンディア(1582-1629):
おおピュリスよ、お前にキスをしよう 
(5)エグエス:パッサメッツォ 
(6)、(7)カッチーニ(1546-1618):いと甘き溜め息、東の門より
第2部”Vedr? il mio sol”
(8)エグエス:シンフォニア (9)モンテヴェルディ:天のバラよ 
(10)(11)(12)ラージ:私の心は幸せ、むごく非道な死、わが心をなぐさめよ 
(13)モンテヴェルディ:歌劇「オルフェーオ」よりハープ・ソロ 
(14)ディンディア:私の親愛なるリラよ (15)カッチーニ:私は太陽を見る 
(16)(17)ラージ:一目見よ/私は何を見るのか
第3部”Vettene pur crudel”
(18)エグエス:シンフォニア (19)モンテヴェルディ:これは事実だった 
(20)リヌッチーニ:私の心の病みが 昨ディンディア:夏の日が、他
エドゥアルド・エグエス(アーチリュート、リュート、テオルボ、バロック・
ギター&指揮)、フーリオ・ザナージ(Br)、ジューリオ・カサーティ(語り)
ラ・キメーラ【サビーナ・コロンナ=プレティ(Gamb、リローネ)、
マリーナ・ボネッティ(トリプル・ハープ)】
フランソワ・フェルナンデス(Vn)
録音:2009年1月
モンテヴェルディの『オルフェーオ』初演でタイトルロールを務めたとされて
いるラージの作品を中心とした、オルフェオの悲劇をめぐる音楽物語。鬼才エ
グエスが奏でるリュートは、神話の神々を虜にしたオルフェオの竪琴の音色を
連想させます。ザナージの歌声も知的で実に素晴らしく、二人が奏でるハーモ
ニーは、まるで神話の世界からオルフェオが現代によみがえったかのように響
きます。ラージの師であったカッチーニや、ラージと親交のあったモンテヴェ
ルディ、その他同時代の作曲家たちの作品が、オルフェオの物語、オルフェオ
の人間としての側面に光を当てた秀逸の1枚。



<Medici arts>
MM 037 \2080
ステレオ
モノラル
ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」
オットー・クレンペラー(指)
ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1958年4月17日ストックホルム・コンサートハウス(ライヴ・ステレオ)
モーツァルト:交響曲第29番イ長調KV 201
オットー・クレンペラー(指)
バイエルン放送交響楽団
録音:1956年4月15日ミュンヘン、ヘルクレスザール(ライヴ・モノラル)
かつてない驚異的な高音質でよみがえったことから、いまやmedici MASTERSの
大看板となりつつあるクレンペラーのライヴ録音。このたび登場する「エロイ
カ」は、1947年以来となるロイヤル・ストックホルム・フィルとのライヴ。巨
匠が心身ともに充実していた時期のものだけに、あざやかな対位法処理や雄渾
な造形の打ち出しといった、クレンペラー美学の真骨頂ともいえる演奏が期待
されるところです。なお、ライヴということもあり、スケルツォとフィナーレ
が速めのほかは、1959年10月のフィルハーモニアとのセッション録音と基本的
にテンポ設定は概ね同じとなっています。
カップリングのモーツァルトは、既出のブルックナーの第7交響曲(MM.030)と同
日におこなわれたもので、「エロイカ」同様に冷静かつバランスのとれたアプ
ローチが特徴といえるでしょう。リマスタリング担当はトニー・フォークナー。

MM 036 \2080
モノラル
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調Op.19
レオン・フライシャー(P)
ハンス・ロスバウト(指)
ケルン放送交響楽団
録音:1957年11月18日ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール(モノラル)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調Op.58
レオン・フライシャー(P)
オットー・クレンペラー(指)
ケルン放送交響楽団
グルック(ワーグナー編):歌劇「アウリスのイフィゲニア」序曲
オットー・クレンペラー(指)
ケルン放送交響楽団
録音:1956年2月27日ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール(モノラル)
WDRアーカイヴからの正規音源復刻。近年、奇跡の復活を遂げたヴィルトゥオー
ゾ・ピアニスト、フライシャー。巨匠クレンペラー、ロスバウトとの顔合わせ
も注目されるベートーヴェンのコンチェルトは、かれが焦点性失調症により右
手の自由を失う以前、そのキャリアの絶頂期に弾いたもので、真に衝撃かつ貴
重な内容といえるでしょう。師シュナーベルから薫陶を授けられたベートー
ヴェンは、優雅で知的なアプローチに、温かみと感覚美を備えた音色の魅力を
強く感じさせるものとなっています。
さらにフィルアップがまた超強力。ベートーヴェンの第4協奏曲と同日の録音
で、クレンペラー好きのあいだではつとに名高い、あの「アウリスのイフィゲ
ニア」序曲が聴けるのですからこれは見逃せません。セッション録音同様に、
スケール、迫力、美感のすべてにおいて、破格の演奏を聴かせてくれるものと
おもわれます。

MM 035 \2080
モノラル
R.シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」Op.35
R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」Op.30
アルヴィン・バウアー(Vc)、パウル・シュレーアー(Va)
ディミトリ・ミトロプーロス(指)
ケルン放送交響楽団
録音:1959年9月7日ケルン、WDRフンクハウス、第1ホール(モノラル)
WDRアーカイヴからの正規音源復刻。メンデルスゾーンの「スコットランド」&
「宗教改革」(MM.014)に次ぐミトロプーロス第2弾は、かれが世を去る前年に行
なったシュトラウスの放送用スタジオ・ライヴ。録音の存在は知られていまし
たが、驚異的なクオリティでついにその全貌が明らかになりました。マーラー
のスペシャリストとして記憶されるミトロプーロスはシュトラウスも得意とし
ており、ここでの内容はその絢爛たる色彩感と力強い音楽運びでファンをとり
こにするのは必至とおもわれます。ちなみに当日のオール・シュトラウス・プ
ログラムでは、アストリッド・ヴァルナイの独唱で楽劇「エレクトラ」よりモ
ノローグも演奏されています。

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09-07 No.6-2

2009年07月08日 16時16分15秒 | Weblog
<BONGIOVANNI>
AB 20014(DVD-Video) \4950
字幕:伊英
ジョルダーノ:「王様」
ジュゼッペ・アルトマーレ(Br 王様)
パトリツィア・チーニャ(S ロザリーナ)
ファビオ・アンドレオッティ(T コロンベッロ)
フランチェスコ・ファチーニ(Bs 粉挽き)
マリア・スコーニャ(Ms 粉挽きの妻)ほか
ジャンナ・フラッタ(指)カピタナータ交響楽団,
“ウンベルト・ジョルダーノ”リリコ合唱団
演出,装置,衣装:ヌッチ・ラドガーナ
収録:2006年1月,フォッジャ
ジョルダーノの「王様」は、1929年1月12日にミラノのスカラ座で初演されたオ
ペラ。ジョルダーノはこの後オペラを完成させていないので、事実上の彼の最
後のオペラです。
粉挽きの娘ロザリーナは、コロンベッロという青年と婚約していたのに、突然
恋人に冷淡になってしまった。理由を尋ねると、彼女は6日前に森の中で美しい
王様に出会い、心を奪われてしまったのだという。王様としか結婚しないとい
うロザリーナに困り果てるコロンベッロたちは、何とか王様に謁見し、事情を
話す。すると王様は、彼女を宮廷に連れてくるように命じ、さらに彼女を一晩
宮廷に泊まらせるという。これにコロンベッロたちは反対するが、王様は彼ら
を捕らえさせ、ロザリーナを呼ぶ。王の寝室で、ロザリーナは喜びに浸ってい
る。しかし王様の本当の姿は禿げ頭の老人。これにはロザリーナは幻滅、現実
に立ち返る。すべては王様の意図通りで、ロザリーナとコロンベッロが結ばれ
めでたし。
初演はトスカニーニが指揮し、スカラ座の優れた歌手たちが出演したものの、
成功は収められませんでいた。しかし近年、大人のためのお伽噺といった内容
が評価され、上演の機会も増えています。ラドガーナの演出は、ちょっとオリ
エンタル趣味を混ぜ込みつつも、極めて真っ当なもの。指揮者のフラッタが金
髪の美しいイタリア美女というのも映像ならでは楽しみです。

GB 2440 2枚組 \4350
STEREO
マスカーニ:「パリジーナ」
アタラー・ハッザン(S パリジーナ・マラテスタ)
ジュゼッペ・ヴェンディッテッリ(T ウーゴ・デステ)
アルド・プロッティ(Br ニッコロ・デステ)
カーティア・アンジェローニ(Ms ステッラ・デッラッサッシーノ)
フェルッチョ・フルラネット(Bs アルドブランディーノ・デイ・ランゴーニ)
ほか
ジャナンドレア・ガヴァッツェーニ(指)
ローマ歌劇場管弦楽団,合唱団
録音:1978年12月
「パリジーナ」は1913年12月15日にスカラ座で初演された、マスカーニの比較
的後期の作品。台本は、フェッラーラ侯ニッコロ3世の妻パリジーナが、ニッコ
ロの庶子ウーゴと愛し合ったために二人とも斬首されたという有名な話を素材
にしたバイロンの原作に基づいて、イタリアの文豪ガブリエーレ・ダヌンツィ
オが書いています。初演は、作品が長大で休憩込みで5時間にも達し、音楽の
素晴らしさにもかかわらず好評を得られず、マスカーニは大幅にカットをいれ
た改訂版をこしらえています。第二次世界大戦後は、ダヌンツィオの人気が下
降したこともあって数えるほどしか上演がありませんが、その中でも最も重要
なのが、このCDに収録されている1978年12月のローマ歌劇場での上演。名匠ガ
ヴァッツェーニの指揮によって、「パリジーナ」の豊かな美しさが引き出され
ています。パリジーナを歌うアタラー・ハッザンはイスラエル生まれ、ニュー
ヨーク育ちのソプラノで、ニューヨーク・シティ・オペラやメトロポリタン歌
劇場で活躍しました。ニッコロを名バリトン、プロッティが歌っているのもマ
ニアには嬉しいでしょう。さらに脇役に、当時まだ29歳だったフルラネットが
出演しています。




<haenssler>
98 253 \2080
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ集Vol.3
第27番ハ長調KV.303(293c)/ 第33番ヘ長調KV.377(374e)/ 第34番変ロ長調
KV.378(317d)/ 第41番変ホ長調KV.481
ドミトリ・シトコヴェツキー(Vn)
コンスタンチン・リフシッツ(P)
録音:2008年2月8-10日ハイデルベルク、トンスタジオ・ヴァン・ゲースト /
ザントハウゼン、クララ・ヴィーク・オーディトリアム
リフシッツ&シトコヴェツキーによるモーツァルトのソナタ・シリーズ第3弾。
メロディアスな内容で、全ソナタ中屈指の人気作である第33番に、パートの比
重が対等になる最後の3曲のひとつ、第41番ほかを収めています。
ときに美しく溶け合い、ときにはげしくぶつかり合うさまは、気鋭のピアニス
トとヴェテランの味わいとの互いの長所がうまい具合に活きたもの。モダン楽
器による正攻法のスタイルというかれらの方向性は、結果としてロマンティッ
クで、たっぷりとゆたかな音楽の流れを獲得することに成功しています。

98 551 6枚組 \3950
「J.S.バッハ:待降節&クリスマス・カンタータ集」
[CD 1]
カンタータ第62番「いざ来たれ、異教徒の救い主よ」BWV.62
(待降節第1日曜日用)
録音:1979年10月、1980年2、4月
カンタータ第36番「喜び勇んで羽ばたき昇れ」BWV.36(待降節第1日曜日用)
録音:1980年8月、1981年2月、1982年3月
カンタータ第61番「いざ来たれ、異教徒の救い主よ」BWV.61
(待降節第1日曜日用)
録音:1977年12月、1978年1月
[CD 2]
カンタータ第132番「道を備えよ」BWV.132(待降節第4日曜日用)
録音:1976年9月、1977年1、4月
カンタータ第63番「キリスト者よ、この日を銘記せよ」BWV.63(降誕節第1日用)
録音:1971年2月、1981年3月
カンタータ第91番「讃美を受けたまえ、汝イエス・キリストよ」BWV.91
(降誕節第1日用)
録音:1972年2月、1984年
[CD 3]
カンタータ第110番「われらが口を笑いにて満たすべし」BWV.110
(降誕節第1日用)
録音:1975年1、2、5月
カンタータ第191番「いと高きところには神に栄光あれ」BWV.191
(降誕節第1日用)
録音:1971年2、5月
[CD 4]
カンタータ第40番「神の子の現われたまいしは」BWV.40(降誕節第2日用)
録音:1970年6、7月
カンタータ第57番「試練に耐えうる人は幸いなり」BWV.57(降誕節第2日用)
録音: 1981年11月、1982年2月
カンタータ第121番「キリストを、われらさやけく頌め讃うべし」BWV.121
(降誕節第2日用)
録音:1980年2、4月
[CD 5]
カンタータ第64番「見よ、父なる神の大いなる愛を」BWV.64(降誕節第3日用)
録音:1977年9月、1978年1月、1981年4月
カンタータ第133番「われ汝にありて喜び」BWV.133(降誕節第3日用)
録音:1980年2、4月
カンタータ第151番「甘き慰めなるかな、わがイエスは来ませり」BWV.151
(降誕節第3日)
録音:1971年2月
[CD 6]
カンタータ第122番「新たに生まれし嬰児」BWV.122(降誕節後第1日曜日)
録音:1972年2月
カンタータ第65番「彼らみなシバより来らん」BWV.65(顕現節)
録音:1978年9月、1979年2月
カンタータ第123番「いと尊きインマヌエル、虔しき者らを率いたもう君侯」
BWV.123(顕現節)
録音:1980年2、4月
アーリン・オジェー、ヘレン・ドナート、カトリン・グラーフ、インガ・ニー
ルセン、ノブコ・ガモウ=ヤマモト(S)
ユリア・ハマリ、ドリス・ゾッフェル、アン・マレー、ヒルデガルド・ラウリ
ヒ、ガブリエーレ・シュレッケンバッハ、ヘレン・ワッツ、ヘルラン・ガード
ウ、ヴェレナ・ゴール(A)
ペーター・シュライアー、クルト・エクヴィルツ、アルド・バルディン、アー
ダルベルト・クラウス(T)
ヴォルフガング・シェーネ、ヴァルター・ヘルトヴァイン、ジークムント・ニ
ムスゲルン、フィリップ・フッテンロッハー、ハンス=フリードリヒ・クンツ、
ニクラウス・テューラー(Bs)
ヘルムート・リリング(指)
シュトゥットガルト・バッハ・コレギウム
シュトゥットガルト・ゲヒンゲン聖歌隊
場所:シュトゥットガルト記念教会
ヘンスラー社による不滅の金字塔「バッハ大全集」でシリーズの監修を務めた
リリング。巨匠が完成させたカンタータの全曲録音より、当セットでは待降節
と降誕節(クリスマス)にちなんだナンバーを収めています。
多彩なソリストの並ぶなか、目を引くのがいまは亡きオジェー。これは美声で
知られた彼女の姿を知るうえで、最良の録音といえるのではないでしょうか。
さらに、器楽のゲストもじつに豪華な顔ぶれで、フルートのペーター=ルーカ
ス・グラーフ(第110番、第123番、第151番、第191番)、オーボエの宮本文昭
(第57番)やインゴ・ゴリツキ(第132番、第151番)、ファゴットのクラウス・
トゥーネマン(第110番)といった具合。アンサンブルもよく練られており、や
さしさと喜ばしい雰囲気に満ちた内容に、安定した音楽を聞かせるリリングの
手腕はさすがといったところでしょう。
なお、ブックレットは演奏家およびトラック・リストとドイツ語&英語歌詞訳
のみの仕様となっています。



<Simax>
PSC 1170(SACD-Hybrid) \2280
オリヴィエ・メシアン:初期のオルガン作品集
キリストの昇天(1934)、
二枚折の絵-地上の生と至福の永遠性に関するエッセイ(1929)、
前奏曲(c.1930s pub.2002)、聖体秘蹟への捧げ物(c.1930s pub.2001)、
天上の宴(1928 rev.1960)(第2版)、永遠の教会の出現(1932)
インゲル=リーセ・ウルスルード(Org)
録音:2008年9月14日-16日 聖ニコライ教会(ハルムスタード、スウェーデン)
使用楽器:聖ニコライ教会のPels & van Leeuwen オルガン(スヘルトーヘンボ
ス、オランダ)(2003年)
制作:アルネ・アクセルベルグ、インゲル=リーセ・ウルスルード
録音:アルネ・アクセルベルグ
20世紀の音楽の展開にさまざまな影響を与えたオリヴィエ・メシアン。サント
トリニテ教会のオルガニストに就任する前の1928年にオルガンのための作曲を
始め、このジャンルの作品を探ることで、彼の音楽が展開していくプロセスを
たどることができると言われます。メシアンの初期オルガン作品集。1933年に
発表した管弦楽のための作品を編曲し、新たに第3楽章を作曲した「キリストの
昇天」。後に第2部が「世の終わりのための四重奏曲」に使われた「二枚折の
絵」。「前奏曲」と「聖体秘蹟への捧げ物」は、遺品の中から見つかり、1930
年代に書かれた作品と推測されています。最初に出版されたオルガン曲「天上
の宴」は、1960年の第2版による演奏です。
インゲル=リーセ・ウルスルード(1963-)はノルウェー生まれ。ノルウェー音楽
アカデミーで教会音楽の学士号を取得。1996年、オスロ・コンサートホールで
コンサートオルガニストとしてデビュー。ノルウェー音楽アカデミー、トロン
ハイム音楽院、ベルゲンのグリーグ・アカデミーで教えながら、オスロのウラ
ニエンボルグ教会の首席オルガニストを務めています。多くの優秀録音で高名
なエンジニア、アルネ・アクセルベルグが共同制作と録音・編集を担当。ス
ウェーデン西海岸の都市ハルムスタードの聖ニコライ教会で録音セッションが
行われました。5.1チャンネル・サラウンド(またはステレオ)のSACDと、2チャ
ンネルにミックスダウンした CD のハイブリッド・ディスク。宗教作品にふさ
わしい清澄なオルガンの音は、このアルバムの愉しみのひとつでしょう。メシ
アンの曲についてのノーツは、ウルスルード自身が執筆しました。




<Alba>
ABCD 269 \1980
ペール・ヘンリク・ノルドグレン(1944-2008):天空の光 作品63(1984-85)
メルヤ・ヴィルッカラ(S) アンシ・ヒルヴォネン(T) 
リトヴァ・タルヴィティエ(ヨウヒッコ)
中央オストロボスニア室内合唱団 カウスティネン児童合唱団 
民俗楽器オーケストラ
オストロボスニア室内管弦楽団 ユハ・カンガス(指)
録音:1999年12月4日-5日 民俗芸術センター、カウスティネンホール(フィンラ
ンド)(ライヴ)]
制作:ラウラ・ヘイキンヘイモ  録音:アンティ・リンタマキ
ペール・ヘンリク・ノルドグレンの「天空の光」は、フィンランド音楽のなか
でも異彩を放つ作品のひとつに挙げられます。『カレヴァラ』出版150周年を
記念する作品としてカウスティネン文化委員会から委嘱を受けたノルドグレン
は、『カレヴァラ』にも描かれた創造と太陽の解放の物語を題材に、「導入部」
「夜と昼の鳥」「月を呑みこんだ者の追放」「地底の国マナラ深く、悪の力が
光を隠す」「太陽と月と星の解放」の5つの部分からなる作品を完成させまし
た。オーケストレーションは独創的です。2組の弦楽五重奏、木管五重奏、2組
の打楽器、ハープシコード、ピアノという編成のオーケストラ、児童合唱と混
声合唱、ソプラノとテノールの独唱、さらにフィンランドの太古の響きと色を
求め、5つの5弦カンテレ、3つの36弦カンテレ、2つの山羊の角笛、葦笛、牧童
笛、うなり板、打奏板、シャーマンドラム、ヨウヒッコ(2-4弦の弓形竪琴)に
よる民俗楽器オーケストラが加えられました。フィンランド伝統の楽器が使
われた背景には、技術の専門化した現代社会と、技巧に走り、学究的になりす
ぎた現代音楽への抗議がこめらているといわれます。「夜と昼の鳥」と「太陽
と月と星の解放」に合唱と独唱が加わり、『カレヴァラ』によらない独自のテ
クストを歌います。初演は1985年2月3日のカウスティネン室内音楽週間。コッ
コラ管弦楽団とカウスティネンの音楽家のアンサンブルをヨルマ・パヌラが指
揮しました。この作品が1999年に演奏された際に第3部分として追加された、
歌手(テノール)、ヨウヒッコとサンプリングテープのための「間奏曲-天体の
宇宙ダンス」が最後のトラックに収録されています。



<Anthonello MODE>
AMOE 10011 \2450
「カチュワとトナーダ」-南米ペルーのバロック音楽・トルヒーヨ写本-
われらが主の生誕に寄せて(ヴァイオリンと通奏低音を伴う2声または4声のカ
チュワ)/われらが主キリストの生誕に寄せて(通奏低音を伴う声楽のためのカ
チュワ)/コンゴ(声楽と通奏低音を伴う、歌い踊るためのトナーダ)/チモの
バイレ(ヴァイオリンと通奏低音のための)/ピファーノと太鼓を伴うバイレ
(4人または8人、あるいはそれ以上の数の踊り手が手に刀やハンカチを持って
踊るコントラダンサ形式の舞曲)/チモのトナーダ/優美な少女(声楽と通奏低
音を伴う、歌い踊るためのトナーダ)/うさぎ(声楽と通奏低音を伴う、歌い踊
るためのトナーダ)/嫉妬深い女(ランバイェケの町を起源とする歌うためのト
ナーダ)/鳩(ランバイェケの町を起源とする歌い踊るためのトナディーヤ)/
踊るためのランチャス/ダイヤモンド(チャチャポヤスを起源とする歌い踊る
ためのトナーダ)/トゥパマロ(カハマルカを起源とするトナーダ)/ウィチョ
ー(チャチャポヤスを起源とするトナーダ)/小悪魔(グアマクチョを起源とす
る歌うためのトナーダ)/別れ(グアマクチョを起源とするカチュワ)/トゥパ
マロ(カハマルカを起源とするトナーダ)/ウィチョー(トルヒーヨのカルメル
派修道女を讃えて、オトゥスコの8人の踊り子が歌い踊った牧歌的カチュワ)/
善良な恋人(山岳地帯を起源とするカチュイータ)
アントネッロ - 濱田芳通(リコーダー)、石川かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、
西山まりえ(ハープ)、
アドリアン・ファン・デル・スプール(歌・ギター)、
わだみつひろ(パーカッション)、戸田薫(ヴァイオリン)、
藤沢エリカ(歌)、岡庭弥生(歌)
ジャケット・デザイン:さそうあきら
今日ペルーの音楽といえば「コンドルは飛んでいく」に代表されるフォルクロ
ーレであり、その音楽は第二次大戦後、メディアに乗って世界中に広まりまし
た。しかしそれ以前のペルーの音楽状況を知る資料は決して多くありません。
今回アントネッロが取り上げた「トルヒーヨの写本」とは1778年にペルー北部
最大の都市トルヒーヨに赴任したスペインの司教バルタサール・マルティネス
・コンパニョンによって収集されたこの地域の生活・音楽・芸術・文化を総称
したもの。なかでもそこに残された音楽の重要性は、非常に高いと言えるでし
ょう。というのも、この時代におけるこの地域の音楽は、今日主として口頭で
伝承されているもの以外には存在せず、それだけに、これらの資料はラテンア
メリカ音楽の起源と進化を知るうえで、きわめて貴重なもの。これらの写本は、
スペインによる南アメリカの植民地支配の最後の30年間における音楽に関して、
豊かな情報を与えてくれます。
ここでアントネッロと共演しているアドリアン・ファン・デル・スプールはア
ルゼンチンに生まれ、オランダのアムステルダム・スウェーリンク音楽院で指
揮と作曲を学んだ後、ユトレヒト音楽祭の音楽監督をつとめる声楽家兼ギター
奏者。このトルヒーヨ写本研究における世界的権威であり、かねてからこの写
本に興味を抱いていた濱田芳通のたっての希望でレコーディングが実現したも
の。
「天正少年使節の音楽」(AMOE.10004)でキリシタン時代からの日本人の音楽の
源流をさかのぼって比類なき高い評価を受けたアントネッロが、再び万を持し
て放つ超大作。

AMOE 10012 \2450
ユーモラス・トビー -ヒューム大尉のガンバ曲集-
トバイアス・ヒューム(1569-1645):
1.グッド・アゲイン
2.タバコ
3.兵士の決意
4.愛の気晴らし
5.音楽の情熱
6.ヒューム大尉のパヴァン
7.兵士のガリアルド
8.アルメイン
9.ジグ
10.兵士の歌
11.聞け、聞け
12.貴婦人のジグ
13.死
14.ジグ
15.兵士のマーチ
16.ガンバの心
17.パヴァン
石川かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ)&アントネッロ
濱田芳通(コルネット)西山まりえ(ハープ)春日保人(バリトン)
わだみつひろ(パーカッション)
ジャケット・デザイン:さそうあきら
アントネッロのコア・メンバーとして活躍する石川をソロ・フューチャーした
アルバムは他社からリリースされすでに廃盤となったバッハのソナタ集以来久
々のリリース。
マレと並び、ヴィオラ・ダ・ガンバ奏者にとって重要なヒュームのレパートリ
ーだが、これまでの他の奏者による録音を遥かに凌駕するものであることは一
聴して明らか。西山まりえのハープ、濱田芳通のコルネット、わだみつひろの
パーカッション、春日保人の歌など、アントネッロ・ファンにおなじみのメン
バーがゲスト参加しているなど、アントネッロ流のこだわりが遺憾なく発揮さ
れています。石川自身による、オーヴァーダビングを駆使した二重奏、三重奏
も適宜取り入れられ、三次元的な広がりを効果的に演出。ヒュームの曲になじ
みがないリスナーにも楽しめるように作られています。
すでに無伴奏の作品2曲(ヒューム大尉のパヴァン、グッド・アゲイン)は、
24Bit/96kHzによるハイレゾルーションWAVファイルが共同通信社のMOOK「PCオ
ーディオFAN」の付録データCDに収録(ライヴによるテイクでこのCDのセッショ
ンテイクとは別)。MOOKは6月18日の発売からわずか数日にして品切れになるな
ど大好評。同時に、石川の高いレベルの演奏も大きな話題になっています。

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